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アルビレオ  作者: 遠藤 敦子
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3

 僕たちは席につき、それぞれ食べ物や飲み物を注文する。料理が来るのを待つ間、僕は

「この前彼女とキャンプ行ってきたんですよ」

と郁奈とキャンプに行った話をする。

「写真見ます?」

僕が訊くと、全員が満場一致で「見たい!」と言った。iPhoneで郁奈とのツーショットを見せると、誰もが

「美男美女だ!」

「彼女可愛い!」

と大絶賛する。弘中さんが

「彼女さんいくつでしたっけ? まだ学生さんとか?」

と訊いたので、

「2つ下なんで、いま大学4回生ですね」

と僕は答えた。それからキャンプの話の続きで

「先にクリスマスプレゼントでロシア人が被ってるような帽子をあげたんですけど、似合っててめっちゃ可愛かったです」

と話す。佐々部チーフは

「構谷、お前彼女のこと大好きなんだなあ」

と言っていた。

 話題は移り変わり、クリスマスに恋人と何をするかという話になる。立川さんは1歳上の彼氏さんとレストランにディナーを食べにいくそう。僕は

「クリスマスは焼肉食べに行くんです」

と話した。

 ちなみに弘中さんは2歳上の彼氏さんと弘中さんの家でクリスマスパーティーをするそうで、弘中さんが料理を作って振る舞うらしい。何を作るかは未定とのこと。しかも弘中さんはその彼氏さんと婚約していて、来年入籍予定だそう。僕もゆくゆくは郁奈と結婚したいと思っている。まだ郁奈は学生なので今すぐではないけれど。

 歓迎会はお開きになり、それぞれが帰路についた。弘中さんの人柄について知ることができて良かったと思う。



 クリスマス当日、僕は郁奈と焼肉を食べに行く。年末年始はディズニーランドに行くことになっているので、いまは無駄遣いはできない。そこでなるべく費用は抑えながらも、おいしい焼肉を一緒に食べる。

 郁奈はクリスマスプレゼントとして僕に黒い合皮製のキーケースをくれた。僕がいま使っているキーケースがボロボロになってきたので買い替えたいと言っていたのを、郁奈は覚えていてくれたのだ。普段の何気ない会話から覚えていてくれたことがすごく嬉しく、これからも郁奈を大事にしようと思う。

 デザートプレートが出てきたけれど、チョコペンで“Merry Christmas!”と書かれている。後はガトーショコラが2人分と、線香花火が刺されていた。僕は甘いものが得意ではないけれど、クリスマスデートのためなら無理しながらもガトーショコラを食べた。

「私が龍真の分も食べようか?」

と郁奈に言ってもらったけれど、さすがに今日は頑張って食べると返したのだ。

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