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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと三角関係
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7 伴兆太郎の先制攻撃

するとこれを好機とばかり、伴兆太郎は紳士クンの方に向き直り、

まっすぐに紳士クンの目を見つめて言った。

 「ところで明日、予定空いてるか?

学園駅前の商店街に、カフェ一体型の古書店が新しくオープンしたらしいんだ。

お前、そういうの好きだろ?一緒に行ってみねぇか?」

 「えっ!」

 伴兆太郎からの思わぬ申し出に、紳士クンは驚きの声を上げた。

 (こ、これって、デートのお誘い⁉

で、でも、明日は令太君を家に誘ってるし。

だけど、カフェ一体型の古書店っていうのは、

ちょっと興味があるかも・・・・・・)

 紳士クンの中で、相反する想いが交錯し、

文字通り視線がめだかのようにあちこち泳ぎ回った。

そんな中紳士クンの傍らに居た静香が、メモ帳を取り出して伴兆太郎にこう尋ねる。

 「ちなみに、そのカフェの名前は何と言いますか?」

 「ああ、確か『古書喫茶・ふるもと』って言う名前の店だったよ」

 「なるほど」

 伴兆太郎の言葉を聞き、それを素早くメモ帳に書き込む静香。

 (静香さん、絶対その店に行く気だ!)

 静香の思惑を鋭く見抜いた紳士クン。

その紳士クンに、伴兆太郎はズズイッと詰め寄って問いかける。

 「な、興味あるだろ?」

 それに対して紳士クンは、詰め寄る伴兆太郎から身をのけ反らせながらこう返す。

 「きょ、興味は、ある、けど、明日はちょっと、約束があって・・・・・・」

 「そうだ!」

 紳士クンの『約束』の所で息を吹き返した令太が、

そう叫んで再び伴兆太郎の前に立ちはだかった。



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