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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと三角関係
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4 図書委員流の、喧嘩の仲裁のやり方

・・・・・・やや間を置いて、紳士クンがゆっくりと目を開ける。

するとそこに、信じられない光景があった。

何と令太と伴兆太郎の間に、いつの間にか現れた静香が割って入り、

令太の拳と伴兆太郎の手刀を、両腕を交差させ、

その両手に一冊ずつ持った分厚い本で受け止めていたのだ。

 「なっ⁉」

「なにぃっ⁉」

 令太と伴兆太郎が交互に驚きの声を上げる。

ちなみに、令太の拳を受け止めた本は

『ホフマン博士の地獄の欲望装置』で、

伴兆太郎の手刀を受けたのは

『ドグラマグラ・上』

いずれもそこそこに分厚い本であった。

それがどんな内容で、それを静香も読了しているのかどうかはともかく、

彼女はその二冊の本で、見事に二人の攻撃を防ぎきっており、

それを()の当たりにした紳士クンは、思わず声を上げた。

 「し、静香さん⁉いつの間にここに⁉というか、凄いですね!」

 それに対して静香は、令太の拳と伴兆太郎の手刀を受け止めたままこう返す。

 「こちらで何やら騒がしい声が聞こえたので様子を見に来たのです。

そしたらこちらのお二人が喧嘩を始めようとしていたので、

とにもかくにも、仲裁に入った次第です」



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