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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第三話 紳士クンと令太の苦闘
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9 ハタから見るとキスしようとしているようにしか見えない図

 と、いう訳でやって来たのは、ひと気のない校舎裏のベンチ。

ここで紳士クンは、いつも水落衣の練習に付き合っているのである。

なので今日も二人はいつものベンチに隣り合って座り、

紳士クンが水落衣の方を向き、その紳士クンの瞳を、

透き通る宝石のような瞳を持つ水落衣が、じぃ~っと覗きこむ。

こうやって水落衣は他人の目を見詰め続ける事で、

不用意にその時視たその人の未来を口走ってしまったり、

意識的に未来を視ないようにする練習をしているのだ。

ハタから見るとその光景は、女の子同士のカップルが、

人目を忍んで逢引きをし、熱い眼差しで見詰め合っているように見えるし、

もっと正確に記すと、水落衣がキスでもしそうな勢いで紳士クンにグッと顔を近づけ、

一方の紳士クンは顔を真っ赤にし、

それから逃れるように身をのけ反らせているのだが、

実際はそうではないのだ。

(いや、実際にはそうなのだが、内容的にはそうではないのだ)



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