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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンと、日曜日の決闘
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25 凄木令太VS伴兆太郎

そんな中令太が怒り心頭の口調で伴兆太郎に切り出した。

 「テメェがくだらねぇ事企むから、蓋垣の家に行けなくなっちまっただろうが!

この落とし前どうつけるつもりだ⁉」

 「うるせぇ!貴様が余計な事を計画しやがるから、

俺と蓋垣の楽しい休日が台無しになったんだ!

責任はとってもらうからな!」

 互いに自分の事は棚に上げてそう叫び、更に令太がこう続ける。

 「もうカンベンならねぇ!

二度と蓋垣に近づこうなんて思わねぇよう、ここでブチのめしてやる!」

 それに対して伴兆太郎も怒髪天のごとき怒りで以てこう返す。

 「そりゃあこっちのセリフだ!貴様が女だろうが関係ねぇ!

二度と蓋垣と会えねぇよう、この場でブッ潰す!」

 そして互いに野獣のような雄叫びを上げ、目の前の敵目がけて突進した!

そして両手が使えない令太は上半身を思い切りのけ反らせ、

それを戻す反動で伴兆太郎の額に強烈な頭突きをお見舞いした!

 ゴヅゥッ!

 鈍く低い音が響き、石頭の伴兆太郎もその一撃に

「ぐっ」と声を上げて思わずひるんだ。

しかしすぐさま立ち上がり、お返しの頭突きを令太の額に炸裂させる。

 ゴツゥン!

 再び鈍く低い音が響き、相当応えた様子の令太は後ろに二、三歩よろめいた。

するとそれを見た伴兆太郎は嘲るように言った。

 「ハッ、相当効いてるようだな。泣いて詫びるならこれで勘弁してやってもいいぜ」

 しかし令太は薄ら笑いを浮かべながらこう返す。

 「ケッ、テメェこそヤセ我慢してんだろ。

この場で土下座するなら許してやらん事もねぇんだがな」

 「誰が土下座なんぞするかよ!」

 「俺だって泣いて詫びるつもりなんかねぇ!」

 伴兆太郎と令太はそう叫び、そこから完全ノーガードの頭突きの応酬が始まった。



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