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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンと、日曜日の決闘
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24 大乱闘

 倉庫の中では文字通り、大乱闘が繰り広げられていたのだ。

しかもそれは紅い特攻服を着た暴走族と、

メイド服に身を包んだメイド達によって繰り広げられていた。

その数およそ二十名ずつ。

どうやら凶器は使っていないようだが、己が持つ拳と脚とで、

相手をボコボコに打ちのめすべく、男顔負けの迫力で殴り合っている。

しかもどちらもかなりの喧嘩の腕前のようで、

まともな取っ組み合いの喧嘩などほとんどした事がない紳士クンが間に入れば、

たちまちボコボコにされてしまいそうな雰囲気だった。

 (す、凄い。一体何が、どうなってるの?令太君は何処?)

 そのあまりの迫力と剣幕と殺気に紳士クンはその場でたじろいだが、

それでもこの中に令太が居るかも入れないと思い、決死の想いで中に足を踏み入れた。

すると倉庫の奥の方で、令太と伴兆太郎が少しの間を開けて睨みあっているのが見えた。

どちらも両手を後ろで縛られており、手が使えない状態のようだが、

今にも頭突きで喧嘩を始めそうな雰囲気だ。

 (お、お姉ちゃんの言った通りだった。

だけど、どうしてここまで大事(おおごと)になってるの?

とにかく、あの二人を止めないと、この乱闘は収まりそうにない!)

 そう直感した紳士クンは何とか倉庫の奥へ向かおうとするが、

そこかしこで暴走族とメイドが取っ組みあっているので、

そう易々と中に進んで行けそうにはない。

一方倉庫の奥で睨みあう令太と伴兆太郎は、

紳士クンがやって来た事に全く気付く気配も無く、

目の前の敵をブチのめす事しか頭になかった。



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