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20 撫子が正解
「二人とも、どうしたんだろう?」
同時刻、待てど暮らせどやって来ない令太と伴兆太郎に、
いい加減不安になってきた紳士クンは、
部屋の壁かけ時計を見やりながらそう呟いた。
紳士クンの心の中は、嫌な胸騒ぎがしてしょうがなかった。
今この時、自分の預かり知らぬ所で、
何か大変な事が起こっているのではないか?
そんな予感がしてならないのだ。
そしてその予感は正に的中しているのだが、何をどうしていいのか、
当の紳士クンには見当もつかなかった。
するとそんな紳士クンを茶化すように撫子が言った。
「ここに来る途中でお互いに鉢合わせして、喧嘩でもしてるのかもしれないわね」
「ま、まさか、そんな事はないと思うけど・・・・・・」
紳士クンは苦笑いを浮かべながらそう言ったが、
撫子のこの手の冗談は意外と当たる事を、紳士クンは経験上知っていた。
(※例えば第二巻の第三話)
なのでもはやのんびりゲームをしながら待っている気分ではなくなり、
立ち上がって部屋の中を右往左往し始めた。
と、その時。
ピンポ~ン。




