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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンと、日曜日の決闘
135/158

10 道路交通法に則って連れ去る

 郁子がそう言って右手を挙げると、

知らない間に令太の周りを郁子と同じ格好の烈怒刃威悪憐主のメンバーが取り囲み、

各々金属バットや木刀等の獲物を持ち、それを令太に差し向けていた。

その数およそ二十名。

護身の為に空手や合気道のたしなみがある令太だが、

流石にこの数を相手にするにはあまりに分が悪すぎた。

 (ここで下手に暴れりゃ、世場守にも危害が及ぶ。

ここは大人しくこいつらについて行って、後で隙を見て逃げ出す事にするか)

 そう判断を下した令太は、両手を挙げてこう言った。

 「フン、分かったよ」

 そして令太はその後頭に、

黒いフイルムで視界を遮られたフルフェイスのヘルメットを被せられ、

郁子の運転するバイクの後ろに乗せられて、郁子の腰に両手を回し、

前の部分で結束バンドで固く締められ、そのままバイクで連れ去られた。

その後に、手下のメンバー達もそれぞれのバイクに乗り込み、

道路交通法に(のっと)った運転で続いて行く。

(最近は暴走族に対する警察の取り締まりも厳しくなっているので、

郁子も色々と配慮しているのだ)

その光景を運転席で眺めていた世場守千庵は、

 「大変な事に、なってしまった・・・・・・」

 と呟き、自身が運転するリムジンを発進させたのだった。



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