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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅴ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと三角関係
113/158

21 令太クンの執事

しかしそれはさて置き、

風呂上がりのラフなシャツとハーフパンツに身を包んだ令太は、

自分の勉強机の椅子に座り、(いか)めしい表情で、

目の前の人物に今日起こった事のあらましをあらかた説明し、こう問いかけた。

 「と、いう訳で、明日俺は蓋垣の家に招かれる事になった訳だが、

そこに、さっき言った危ねぇヤンキーホモ野郎も一緒に来る事になったんだ。

俺はそのヤンキーホモ野郎から蓋垣を守る為に、

何とかそいつが明日、蓋垣の家に来られないようにしてやりてぇと思うんだが、

その為には莉伊汰(りいた)、お前の協力が必要だ。協力してくれるよな?」

 莉伊汰と呼ばれたその人物は、体格は大体紳士クンと同じくらいで、

黒の燕尾服(えんびふく)とスラックスを着こなし、白いカッターシャツの首元には、

薔薇(ばら)のように紅い蝶ネクタイ。

黒のストレートヘアーをシャギーの入ったショートボブにし、

額にかかるサラサラの前髪の下から、愛想のない猫のような瞳を覗かせている。

名前を瀬野莉伊汰(せのりいた)といい、歳は令太と同級生の十六歳。

彼の家系は代々凄木家の屋敷で使用人として勤めており、

莉伊汰も小学校高学年の頃から、執事としてこの凄木家に仕えている。

なので令太の生い立ちから現在の境遇、

更にはそのひねくれた根性や、とっつきにくい性格。

男の身でありながら姉の企みによって女子校に通っているという秘密も、

おおよそ全て知り尽くしていた。



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