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catastrophe  作者: ルッツ・マルクス
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第1話

主人公に感情がないので少し表現が難しそうですが頑張ります!

2099年に勃発した第三次世界大戦。

アメソカ合衆国に北鮮朝と由華共和国が領土問題や食糧問題などの理由で攻め込んだ。

それだけなら楽に勝てたのだが、北鮮朝、由華共和国側にリビエト連邦がついたことにより戦況が大きく変わり、それに対抗せんと大量の武器や人員をそこに投入した。

それに負けじとリビエト連邦も戦力を増加した。

そうして、必然的に被害が甚大になって行き、アメソカ合衆国内だけだは収まらなくなり、何も関係のない隣国のヌイヌや、コロソピアにも戦火は広がった。

そして、そこはまさに地獄と化していた。


しかし、その戦争もアメソカ合衆国の投入した3体の生物兵器によって2111年に終わりを迎えた。

その生物兵器は幼い頃から特殊な特訓や訓練を積み重ね、様々な戦闘技術を叩き込まれ、近代科学によって改造された肉体を手に入れた。

そして、仕上げに脳を弄られ、ある特定の言葉を聞くと周りの生命体を殲滅するまで止まらない殺戮兵器と成り果ててしまう体にされた。


その生物兵器は3体中2体が使い物にならなくなり捨てられ、残りの1体はその戦場に生命体が いなくなったことを確認すると、ただの人間に戻った。


「……終わった、のか。…俺は、これからなにをしていけばいいんだろうか…。…っ!!まずは医者に行かないと。それから飯屋だな。」






2111年5月27日。あの史上最悪の大戦が終わって1ヶ月が経った。

戦場となったいくつかの国はまだ復興どころか、手もつけられていなかった。

その近郊に住んでいた人々の中では生き残った者たちの、仮住居も作ってくれない合衆国に対して怒りを爆発させていた。

しかし、合衆国は暴動を起こす国民たちを軍を用いて殺戮していた。力で国民の怒りを押さえつけていた。


そんなスラムから少し街に入ったすこし埃臭い飲食店で軍服を着た大男がその図体に似合わないトマトサラダを食べていた。


「女将さん!トマトサラダお代わり!」

「ははっ!そんなにサラダが気に入ったかい?こんな草ならいくらでも食べていきな!がははは!」


と、豪快な笑い声が特徴的な女将がお代わりをテーブルに置く。

なぜだがこのトマトサラダは懐かしい味がする。

食べたことなどないのに。


3杯目のトマトサラダを食べていると店のドアが開く。

入ってきたのは軍人風の男たちだった。


「よぉ!ばあさんよぉ!誰に許可とって店なんて開いたんだぁ?」

「合衆国に許可取ってるにきまってんだろ!」


と、いうが早いか女将が殴られ吹っ飛ぶ。


「ぶぁ〜か!ここらはこのマルベリン様の領地なんだよ!合衆国なんざの許可じゃなくて俺様に許可取りな!とゆーわけで、お前らぶち壊せ。」

「「「了解!」」」


と、マルベリンが10人ほどの部下に命令を下すと待ってましたと言わんばかりに店内を荒らしまくる。

女将が泣いて止めると、部下の1人が女将を殴り飛ばす。


そんな騒ぎの中大男はなにもないかのようにサラダを食べていた。

それが、マルベリンの目にとまる。


「お前、見ねぇ軍服着てるなぁ。どこの隊に所属してんだぁ?」

「C-003殲滅部隊…」

「ぶはっ!003?殲滅部隊ぃ〜?なんじゃそれ!そんな隊存在しねぇよ!」

「そうか、知らないか。幸せな奴だな。」


とだけ言うとトマトサラダを再び食べ始める。


「草食う前に俺の話を聞けやぁ!」


と、マルベリンがトマトサラダを皿ごと床に叩き落とす。

皿が割れ、トマトや野菜が床に散乱する。

すると、大男が立ち上がる。

マルベリンも背が高い方だが、大男はそれを優に超す。


「な、なんだよ、やるのか?俺に手を出してただで」


と最後まで言う前に大男が自らのカバンから巨大ペンチを取り出す。

それは両手で持って使えば人の腕くらいは簡単に千切ってしまいそうな凶悪さを醸し出していた。

現に血が固まったようなドス黒い塊がついている。


「ひ、ひいいぃぃぃぃ!そ、そんなもの出してななな何しようってんだよ!」

「ちょっとうるさい害虫を真っ二つにしようと思ってな。」


大男はまるでやる気のない目をしているが、黒目の奥ではなにかドス黒いものが渦巻いているような寒気さを感じたマルベリンは、覚えてろよぉ!と逃げ文句を言いながら部下を連れて逃げていった。

そして、大男は素早く動き、黒光りする触覚の長い虫を真っ二つにした。


「あんた、おかげで助かったよ!」

「俺に言ってますか?俺は何もしてませんけど…?」

「そうかいそうかい!でもお礼はさせてくれ!」


と言うと、女将は荒れたキッチンをすこし片付けて料理を作ろうとしている。


「今ハンバーグ丼作ってあげるからね!待ってな!」

「その前に傷の手当てした方がいいんじゃ…?」


そんな言葉には耳も貸さず女将は料理を続ける。

すると、またドアが開く。

今度入って来たのは4人のこれまた軍人らしき人たちだった。

その内のリーダー格らしき女性が店内の荒れように驚き口を開く。


「そこのお前!まさか、この惨事を貴様がやったのか!?」

「俺が?まさか、それだったら女将がのほほんと料理なんて作ってないでしょうよ。」

「む、それもそうだな。疑ってすまなかったな。ところでお前も軍人のようだがどこの隊に所属しているんだ?私は第5課国民復興部隊隊長のミカーネ・アネストリアである!」


大男はまたこの質問か…と呆れながら答える。


「俺はC-003殲滅部隊 No.25だ。名前はないのでNo.25と名乗っている。」

「…それって大戦時の所属ですよね?なんかツッコミどころ満載ですが…。今は、どこに所属しているんですか?あぁ、僕は第5課国民復興部隊隊員のカイル・マクアドルです。」

「さぁ?よくわからない。」


ミカーネの隣にいた青年に意味のわからない質問をされて戸惑う。


(大戦時と今ではなにか違うのか?…よくわからんな。と言うか、俺はまだC-003殲滅部隊に在籍してるのか?)


「どうした?思い出せない…とかか?記憶喪失とか?」

「そうじゃない。俺はC-003殲滅部隊しか部隊名は持っていない。」

「まさか、大戦が終わってから軍支局に行ってないんですか?行くと所属が変えられるんですよ。」

「いや、ちょっと待て。カイル、耳貸せ。ゴニョゴニョ…」

「え、えぇ!?それはダメですよ!ルーイさん!」


何やらカイルとルーイが揉めているのをNo.25は静観していた。

するといきなり視界に近距離でNo.25の目をミカーネが覗き込む。

それにNo.25は少しも驚かない。


「ふむ…なぁ、君、うちの隊に来ないか?」

「え?」

「え?」

「おお、お嬢気があうね!」

「なぜそうなった?」

「君の目からは一切の邪気を感じない。私はそう行った心の清い者が欲しいのだ!それにあと1人入隊させないと、うちの隊が潰れる。どうか!人助けと思って入ってからないか!?仕事内容も人助けだから!」

「別にいいですけど…軍支局に行けば所属は変えられるんですか?それに、俺の大戦時の事とかは聞かないんですか?」

「ああ!変えられるとも!いやぁ、今日はいい日だ!あとで課長に連絡しておこう!そんなもの仲良くなってからでいい!」


なんだか、よくわからないが所属を勝手に変えてしまった事にすこし名残惜しさは感じるが、断ったら潰れてしまうとまで言われたのだから断りきれなかった。


「よし!では、よろしくな!ニコくん!」

「ニコ?俺の名前?」

「そうだ!25でニコ!可愛いだろう?」

「おぉう。」


なんだかもう心配になって来たニコであった。

今回の登場人物!

⚪︎No.25(ニコ):大戦を終わらせる為に作り出された殺戮兵器!小さい頃から人と関わらなかったので感情がない。とてもおっきくて全身傷だらけ。ある言葉を聞いてしまうと殺戮モードになる。C-003殲滅部隊を誰もしらない!?

⚪︎女将:多分もう出て来ない。

⚪︎マルベリン様:今のところモブ

⚪︎ミカーネ・アネストリア:第5課国民復興部隊隊長。勝気な性格だが見た目が幼女っぽくて周りから舐められやすいのがコンプレックス。

⚪︎カイル・マクアドル:物腰の柔らかい好青年。だれに対しても敬語を使ってしまう。思いの外筋肉質。

⚪︎ルーイ:ミカーネの事をお嬢と呼ぶ。

⚪︎???:第1話では名前もセリフもないけど存在はしてる第5課国民復興部隊隊員。ミカーネについて来てる。

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