第一章 転生 決着
遅れて申し訳ございませんでした!。
「はあぁぁぁ!」
「あははは」
あたり一面真っ白な世界で笑い声が鳴り響いている。
黒髪で左右の目の色印象的な美女と燃えるような紅の髪、髪と同じ色の深紅の目の美女が戦っていた。
黒髪の美女セレネが華麗な槍捌きで攻撃を繰り出しているが紅の髪の美女ダリアが冷静に剣でいなしている。
「ねーいい加減私の物になってよー」
「何度も同じ事を言わせないでください、嫌です」
先ほどから何回か体を貫いているにも拘らず平気な顔をしているダリアを見てセレネを苛立ちを覚えてきた。
『ステータス』
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【名前】セレネ(病)
【年齢】317
【性別】男?
【種族】神(修行中)
【レベル】300
【HP】2500
【MP】0
【スキル】『剣術LV10』『二刀流LV10』『槍術LV10』『全属性魔術LV10』『治癒魔術LV10』『重力魔術LV10』『時空魔法LV10』『合成魔法LV10』『念力LV10』『槍投げLV10』『無詠唱LV10』『先見の目LV10』『アイテムボックスLV10』『魔力感知LV10』『索敵LV10』『偽装LV10』『並列思考LV10』『極寒耐性LV10』『武具創造LV10』『破壊魔法LVEX(使用制限残1)』『創造魔法LVEX(使用制限残3)』『大天使の羽LVEX』
【固有スキル】『破壊の神眼LVEX(使用制限)』『創造の神眼LVEX(使用制限)』『神の歌声LVEX(使用不可)』『使徒化LVEX』『全知全能LVEX』『限界突破』『龍化』『進化』
【称号】邪神を葬りし英雄 神になる者 世界を救う者 破壊と創造を司りし者 魔王を葬りし英雄 勇者 龍神に愛されし者 大天使に認められられし者
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くっ!もう少しだけ持ってくださいよ!
「げほ!ごほ!」
不意に来た不快感で胸が痛くなり口元を片手で多い咳をする。
しかしダリアはその隙を見逃さなかった。
「もーらい!」
「しまっ!」
一瞬の隙を突かれダリアの剣がセレネの肩を貫き、回し蹴りで足を刈り体勢を崩す。
仰向けに倒れたセレネを見て勝利を確信し馬乗りになり首筋に剣を突きつける。
「つーかまーえた♪」
「くっ」
即座に拘束を解く為に魔法を行使しようとするが発動する瞬間左手を剣が突き刺さる。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「あはは!、良い声で叫んでくれるねぇ、その顔堪らないわぁ!」
痛い!痛い!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!
刺された剣を引き抜きダリアはセレネに『治癒魔法』を掛け手を頭の上に上げ、片手でセレネの両手をつかんで拘束しもう一方の手で剣を掴み再び首筋に突きつけた。
「今日からずっと一緒だよ、そういえば私貴方の名前聞いてなかったね!改めて自己紹介しよっか!」
「い、嫌です」
苦悶な顔を浮かべながら小さな抵抗を見せたがダリアの前には無駄だった。
「いいんだそんな態度とって」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
拘束されてる手を焼かれ思わず名前を言ってしまった。
「...セ、レネ」
「えへへ、セレネちゃんって言うんだ」
セレネの頭を優しく撫でながら口角を上げて不気味な笑み浮かべる。
焼かれた痛みで意識が朦朧としてくる。
三百年。色々な者と戦ってきました長い、とても長い時間時間戦っていたせいでどこかで自分が最強だと思い込んでしまいまっていたのかもしれませんね。
ふふふ、やはり馬鹿は死ななきゃ直らないのでしょうか。
にしても残念です、せめてあの魔王だけでも倒しておきたかったのですが、私はもう戦うだけの力が残ってないですね。
『いいんですか?』
今頃出てきたんですかまったく
『我と話すと魔力を消費するでしょ。それより本当にこのまま死んでもいいのですか?』
言い分けないでしょ!。まだミーナ達に勝てる相手ではない!
『確かに貴方が負ければあの子達は死んでしまいます』
僕にどうしろって言うんです。もう戦う魔法も魔力もない!、幾ら戦っても敵いませんよ。
『貴方には覚悟がないんですか?』
覚悟?
『そうです。死んでも弟子達を村の人たちを守る覚悟、最後まで諦めない覚悟』
.....あります
『なんです?』
みんなをミーナ達を守る覚悟はあります!
『なら根性を見せなさい、痛くても戦う魔法や魔力が無くとも最後まで足掻いてからでも遅くはありませんよ』
わかっています!
『行きなさい、私の愛しきセレネ』
「私は何処かで諦めていたのかもしれません」
「ん?何がー?」
「僕が例え此処で死のうともダリア、貴方を倒します!」
「ふふふははは!、魔力も無い貴方に何が出来るのさ」
そう言いながら拘束する手の力を強めた。
「ここで僕の全ての魔力を使って魔力暴走を起すとダリアも無事では済まないでしょう」
「っ!!!」
一瞬手の拘束が緩みその一瞬の内に片手でダリアの首を掴み、残った魔力を使い最後の『魔法』を放った。
「コレで最後だ!『ブラックホール』!」
「なっ!」
首の所に渦が発生した。発生した渦は徐々に大きくなりダリヤの体を飲み込んでいく。
「貴様ぁぁぁ!」
体を飲み込まれる瞬間片手に持っていた細剣をセレネの胸元に突き刺した。
「ぐ!、消え去れ!魔王!」
「ちくしょょょ!」
魔王を飲み込んだ渦は次第に小さくなっていき最後には消滅した。
そしてセレネは空間が維持できなくなりガラスが割れる様に砕け散った。
もう・・これは治りませんね....
「師匠!」
「お師匠様!」
「お師匠!」
本当に世話のかかる弟子達...
セレネは遂に意識を失った。