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鈴科ランverエンド
燃え尽きた教会を彼女は見ていた。不幸を司る鈴科ランをいう女。これまでの経歴だけを見れば所属していた組織が全て壊滅している。『そして今回もまた』。ヒカリ製薬も。夏川ツバキも。彼女としては日常のように壊滅していった。
「夏川くん」
燃え尽きた教会をかき分けながらミイラみたいな死体を掴み取る。人相も服装も何もわからないのに、夏川ツバキという青年だと確信を持って黒焦げの死体を抱き寄せる。
「ねぇ、幸せだった?」
答えは帰ってこない。来るはずもない。
「私はねぇ、つまんなかったかな。ちょっと興味がわいたけど結局死んじゃうんだもん。それじゃあみんなと一緒だよ」
彼女が指す『みんな』とは今までの組織の者達だろうか。鈴科は死体をその場にそっと置き何とも言えない、但し負の方であることは間違いない表情で締めくくった。
「結局、私の前じゃみんなバッドエンドなんだよね」




