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VSテロリスト①






客、店員はことごとく一階のロビーに集められていた。10月だというのに人の多いせいか熱気が立ち込めている。



そんなことは露知らず、彼らはレストランのある階の作業員用個室であることをしていた。



『クロネコ』と名乗るグループの一人。先ほど夏川らの前に現れた男。



他の客が連行されていった後、後ろから襲撃したのだ。ここは武闘派の東城があっさりと済ませてしまった。


そして、今。男の目出し帽は脱がされ、ロープで拘束されている。


夏川は挑発するようにズイッと顔を近づけると冷淡な声で尋問を開始した。



 「アンタらの目的は……えーと、さっき警察に向けて言ってたな。脳の容量の無駄だから覚えてるのもめんどくさいんだが。『警察組織の解体』だなんて出来るわけないじゃん」



男は何も答えない。そういう態度なんだね、なんて呟きながら男の胸ポケットからタバコとライターを取り出す。黒髪ジャージの夏川は銘柄を見ながら適当に呟いた。



 「へぇ。結構いい奴じゃん。タバコ好きなんだ」


 「……」



一本取り出してライターで火を付ける。男は眉をひそめた。



 「あ、俺は吸わないよ。こんな寿命削り器なんてこっちからごめんだね。ところで、俺はさ結構優しいんだ」


 「……」


 「タバコ、吸わせてあげるね?」


 「……っ。……ッ!?」



吸わせるなんてものではなかった。男の口を強引にこじ開けそこに火の付いたタバコをほおりこんだのだ。悶絶しタバコを吐き出そうとする男の髪にライターで火を付ける。夏川の手にはいつの間にか透明の液体が入ったペットボトルが握られていた。



 「さ、て。アンタらの最終的な目的は? 制限時間はアンタの髪が燃え尽きるまでね」


 「あっ、ばうっ……こ、答えますっ。答えますからぁ!!」


 「さぁさぁ。回答中にもタイムは止まらないよ?」


 「俺らの目的はっ。にっ日本を変えることだ。俺らのリーダーの『クロネコ』さんがっがが!」

 

 「クロネコ? 組織名でもありリーダーの名前でもあるってか」


 「いいいいましたぁ!! だから早くそれをっ!!」


 「あ、これ? ほい」



適当にペットボトルの中身を男の頭にかけていく。男は水だなんて希望を持っているのだろう。夏川は無慈悲にも液体をかけていく。


レストランで使われていた油を。


炎の柱が立った。叫びのたうち回る男を無視して夏川は東城の元へと行く。



 「ってことだからリーダーさんを探しに行こうぜ」


 「ん。もうそろそろ、アザミ班も来るって。警察いっぱい来てるみたいだしこれてもケイトウくんだけだろうな」


 「能力者共は羨ましいね」


 「それホタルに言うなよ。あの才能コンプレックスは病気レベルだから」




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