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夜桜  作者: 801時雨
3/3

夜桜 第3話

転校して10日目の昼休みに桐原先生に呼ばれ、職員室へ行くと一輝がいた。

一輝は俺に気づくと手を振ってきた。

「お!憐か♪元気かい??」


「普通程度には元気っすよ!!つかこれってなんの集まりなんすか?」


と聞くと一輝の代わりに桐原先生が


「緊急指令だ。第5地区で強盗殺人が起きた。

 犯人グループは現場で立て込もっている。

 人質もいるから警察もいまいち踏み込めないらしい。

 だから依頼が来たってわけさ。

 そんで現場なれしてもらうためにも憐に行ってもらうことにした。

 いいな?」

「分かりました!」

一輝と俺は返事をして職員室を出た。


「じゃあ…ちょっとついて来てくれ!」


一輝はそう言って歩き出した。

そして一つの教室についた。

中に入ると、数名の生徒が談笑していた。


「第4地区で強盗殺人だ。行くぞ。」


そう言うとポニーテールが特徴の一人の女子が立ち上がりながら質問した。


「ねーねーその子って…誰??」


「こいつは橋谷憐だ。

 こないだ水族館の指令の時に会ったろ…今日は一緒に緊急指令にいく予定だ。」

「そうだったね♪そういえば自己紹介まだだったかな…

 私はRクラスの山本零沙だよ♪よろしくね!!」


山本が自己紹介をしたら、寡黙な背が高い男子が立ち上がりながら

「俺はIクラスの小林幸喜だ!よろしく。」


 と挨拶をした。そうしたら、顔が似た二人が立ち上がった。

「俺たちは兄妹なんだ♪俺はSクラスの木城佑介。」


「んで私は君と同じマスタークラスの木城由姫ね!よろしく♪」

と一風変わった二人の自己紹介が終わった。


「よし!自己紹介終わったな…じゃあ…俺と小林はここから指示を出す。

 憐と由姫と佑介は現場へ向かえ!」


言い終わると、俺と由姫と佑介は現場へ向けて走り出した。

15分くらい走り、ようやく一つのビルに着いた。すると


「突入開始。犯人を見つけ次第拘束しろ!」


との連絡が入った。

由姫の合図でドアをこじ開け、中に突入した。すると目の前に犯人グループがこちらへやって来た。

「なんだてめーらは?殺されたいのか?今ならまだ許してやるから…」


犯人グループの一人が言い終わるまでに俺は、走り出していて、

犯人グループの数名を殴りとばし、拘束する。

残りの奴が、

「てめぇ!やりやがったな!」

と叫ぶやいなやナイフをこちらに投げつけてきた。

しかし俺は簡単に避けて残りの犯人も殴りとばし、拘束した。


このフロアの犯人グループ全員拘束したら、上のフロアを担当していた由姫が降りてきた。


「終わったみたいだね!人質は全員無事だよ。

 もう少しで警察くるからそれまでこいつら見張っててね!」


と言ってまた上のフロアへ戻っていった。


それから数十分後警察が到着した。



「ありがとうございました!」


そう言って犯人グループの身柄を引き取っていった。



「眠い…帰って寝るか…」


そう呟きながら伸びをしていたら、


「お疲れ様!帰ろっか♪」


と由姫が言ってきたので俺達は龍衛高校へ向けて歩き出した。

龍衛高校につき、桐原先生に報告を済ませる。


「お疲れさん!これで緊急指令は終わりだ。解散していいぞ!」


と言われ帰ろうとしたら、


「橋谷!お前は少し残れ」


と言われ残った。


「まずは本当にお疲れさん。良い経験になったはずだ。

 …んで本題に入るが、そろそろ学校に慣れてきたようだし、チームを作りな!

 これからずっと過ごしていくチームだ。

 慎重に選べよ!話はこれだけだ。

 橋谷も今日は休め。」


「わかりました。」

と言って部屋へ戻った。

そしてメールで沙織に部屋に来てもらうよう頼んだ。

数分後来てくれたので、早速上がってもらった。


「憐が急に呼び出すのって珍しいよね…どうしたの?」

と聞かれたので、

「実はなチームを作るように言われて…

 良かったら俺のチームに入ってくれないか?」


と頼んでみた。

すると、いたずらっぽい笑みを浮かべ、


「いいよ~♪その代わり何かケーキをおごること!」


と言った。


「わかったよ…つか本当にスイーツ好きだなぁ…食べ過ぎると太るぞ?」


と少しからかってみたら、顔を真っ赤にして、


「大丈夫…だよ!運動してるから多分…」


と反論してきた。でもこれ以上からかう気もないので、


「じゃあ…Ryu-2のショートケーキ今度買ってきてやるよ!」

と機嫌を取っておいた。因みにRyu-2とは人気スイーツランキングNo.1をとった所である。


「本当!?絶対に約束だよ!」


そう言ってテンションを上げる。

その後談笑しながら夜飯を食べて帰って行った。


それから数日後誰をチームに入れようか迷いながら、食堂で昼飯を食べていると

中田に話しかけられた。

「橋谷…君…ちょっと相談いいかな?」

「どうしたの…?」

と聞くと、


「えっと…私の指令を手伝ってくれない…?

頼れそうなの橋谷君ぐらいしかいないから…」

と恥ずかしげに頼んできた。


「いいけど…どんな指令?」


「連続殺人犯を捕まえる指令なんだけど…その犯人が私のお兄ちゃんも殺したんだ。

最近やっと追いつめたんだけど…確実に捕まえたいから…

橋谷君にとっては簡単かもしれないけど、よろしくお願いします。」


「わかった。任せとけ!じゃあ現状況でわかってる事を教えてくれ。」


「はい。今犯人は、第3地区のニュープリンスっていうホテルにいるという情報があるんです。

 だからそこで逮捕するって形にしたいんです。」


「その情報の信憑性は…?」


「大丈夫。GPSで確認したから…」



「わかった!じゃあ逮捕しに行こうか。」


そう言って職員室に行き、許可証をもらい第3地区へ向かう。



「どこにニュープリンスはあんだ??」

「この通りを右に曲がったとこにあるんです。」


そう言っているうちに目的地についた。


「犯人はここの7階にいます。ついて来てください。」


そう言うので一緒に7階へ向かう。


犯人の部屋と思われる場所から一人の男性が出てきた。

俺達はすぐさま近づき拘束した。

警察が数分後きたので身柄を引き渡した。

予想通り指令をあっさり終えた俺達は学校へ戻った。


「ありがとう。橋谷君のおかげで逮捕できた!」


「いいよ…気にしないで♪それより…下の名前で呼んでくれ。

 もちろん呼び捨てだからな…!!」


そう言うとちょっと顔をそらしながら


「わかった…その代わり憐も沙雪って呼んでね…??」


と頼んできた。


「わかったよ!!」

と言うと俺達はお互いの顔を見ながら笑いあった。


「そうだ!沙雪…良かったら俺のチームに入ってくれないか??」


と頼んでみた。すると


「いいよ♪よろしくね!!」


と快諾してくれた。

そんな事を話ながら指令完了の報告を済ませた。

そして一緒に夜飯を食べることになり、食堂へ向かうと沙織がいた。沙織は俺に

気づくと近づいてきた。


「憐~偶然だね♪一緒に食べない??」

と言ってきた。すると、沙雪が


「憐…この人誰?」

と聞いてきた。沙織も

「ねぇ…この子は誰?」


と睨みながら聞いてきた。


「二人とも落ち着け…沙織は俺の幼なじみでチームの考戦科担当だ。

 沙雪は俺のクラスメイトで医療科を担当してもらうことになった。」


とため息混じりに説明しておいた。

そしたら二人とも恥ずかしくなったのか顔を赤らめ、


「そうなんだ…よ…よろしく。」


「こちらこそよろしく。」

などと、たどたどしく挨拶をしていた。

「んじゃ飯食べようぜ…いい加減腹が減った。」


などと愚痴を言ったら、沙織があわてながら、


「そ、そうね!じゃあ私が買ってきてあげるわ。何がいい」


と聞いてきた。俺はチャーハン、沙雪は鯖の煮付け定食をたのんだ。

沙織はカレーを食べるみたいだ。


それからしばらく経つとチャーハン、鯖の煮付け定食、カレーが運ばれて来た。

俺達は夜飯を食べながら、

これからのメンバーをどうするか、レベルはどれくらいなのかという話をした。


一時間後、俺達は自分たちの部屋へ帰った。

そして、俺はまた明日の授業に向けて、眠りについた。






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