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第六十八話 海底の迷宮

ーーー渦潮に巻き込まれ、引きずり込まれた海の中。


 このまま海のモズクになって…もくずになって、バラバラになって死ぬかと思っていた。



【今ちょっと、間違えた思考しませんでしたカ?】

「たまに素で間違える…まぁ、それはどうでも良いとして、本当に死ぬかと思ったけど、なんか変なとこに流れ着いたな…」


 溺れるかと思ったが…気が付いた時には、異土たちは明らかに海ではない場所にたどり着いていた。


 明かりに関してはエリーゼが腕を変形させてライトを作っているので周囲を見渡せているのだが、ドクンドクンと脈打つような赤黒い肉のようになっており、まるで何かの体内のようだ。


【幸い、難破船らしいものもありましたし、残骸とクロハの糸で衣服を作れたので多少はマシになりましたネ】


 海上では材料不足であり、足場があまり良くなかったのでうまく動けなかったようだが、この空間内ならばどうにか魔改造できるだけの材料があったので、身に何もないよりはましな状況。


 と言うか、素っ裸になっていた彼女たちが視界にちらちら映っていたのは本当に目に毒だったので、異土の精神的にも本当にマシになったと言えるだろう。





 だがしかし、全体の状況としては好転したわけではない。

 

【主殿、周囲を少し確認したが…やはり、何かの生物の体の中のようだ】

【喰われたのかも?海底に何か、巨大な魚でもいて、飲まれたかも?】


 周辺を軽く散策してみたが、どうも何かの生き物の中なことは、周囲の肉の壁を見て間違いないらしい。


【…いえ、反応的にこれは…ダンジョンの一種ですネ。生体系のダンジョンで間違いないでしょウ】

「マジか」

【マジデス。センサー内に、モンスターと同じ生体反応を確認。しかし…そうなると、相当厄介なことになってますね、コレ】



 ダンジョンのありようは様々で、オーソドックスな洞窟のものや、塔になるものなどはあるが、生物そのものの体内がダンジョンだったという例が無いわけではない。


 聞いた話によれば、谷間で大口を開けて眠る兎や、ミミックのような宝箱から喰われて中に入り込めばでっかいダンジョンが広がっていた…等の話はあるようだ。


 その中で、今回異土たちが巻き込まれたのも、その生物関係のダンジョンだとは思われるのだが…いかんせん、その事実がある時点で、ここに来るまでの間に遭ったことも含めて、相当厄介なことが分かる。


【通信妨害もありましたし、そもそもダンジョンは管理されて把握されてますが…近海にいくつかダンジョンがあることは事前に知っているのですが、この生物系はなかったはずデス】

【つまり、新発見されたダンジョンともいえるが…あるいは】

【どこかの誰かが、秘匿しようとしてた…国とか何かしらの組織が、隠していた生きたダンジョンの類かもしれないってことですね…】

「…わぉ、バリバリに厄介事の案件じゃん」


 新しいダンジョンならばともかく、通信妨害(ジャミング)があったことを考えると、どう考えても無関係ではないろくでもなさすぎる、厄介事の香りが満載の場所。



 そんなところに、異土たちは偶然とはいえ流れ着いてしまい…そうなると、今後はその妨害者の襲撃に遭う可能性だって否定できない。


【衣服は何とかマシになりましたが、状況としては心もとないですネ。カノンで穴を開けて外に出る…と言う手段も、海底だと不味いですシ】


 非常時用の荒業だが、この状況では悪手にしかならない。


 そもそも内部の状態しか見れず、外部の情報が入ってこないこの状況では情報が足りなさすぎるのだ。


「…でも、材料があるなら通信妨害をさらに妨害して、突破できる道具って作れないの?」

【んー…いかんせん、私の技術力だとちょっぴり不足してますネ。おそらく通常機器ではなく、マジックアイテムのものでやられているようですし…そうですね、ここがダンジョンなら利用する方がいいでしょウ】

「というと?」

【配信環境ではないですが、ダンジョンのモンスターを倒して、ドロップアイテムを利用していきましょウ。もしくは鉱石採掘もして、可能な限り整えてデス。錬成できなくもないですが、周辺状況のより念入りな探索としてはありデス】



 何者かも企みがありそうな気がしなくもないが、今できることはそのぐらいか。


 おとなしく救援を出そうにも、妨害されているのならばその元をどうにかしなければならない。


 準備不足感が否めないが…それでも、異土たちは現地調達も兼ねて、歩み始めるのであった…



「しかし、それでも周辺の環境が肉壁でキモっ…ゲームとかで言う体内ステージ的なの、苦手なんだよなぁ…」

主様(ぬしさま)のお目汚しになるなら、私が抱きしめて見えないようにして進みましょうか?】


…一瞬ありかなと思ったが、別の危険が垣間見えるような…

辿り着いたのは、どこかの生きたダンジョン

脱出も目標にしつつ、通信もどうにかしたい

現地サバイバルが今ここに…

次回に続く!!


…なお、配信環境があったらあったで、この状況下だと少々制限有りそう

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