第8話「シャーペンがしゃべった!?~文房具精霊との爆笑バトル~」
「おい、聞いたか? この村に“しゃべるシャーペン”がいるらしいぞ」
朝の噂話が、いつの間にか村中に広がっていた。
「え、まじで? 私のこと?」
私は今日も筆箱の精霊たちと一緒に練習中。
「うわ、まじうるさいんだけど!」
精霊たちは、元気すぎる。
「私はペンシル・スプライト、君の戦闘支援に全力を尽くすよ!」
「でもさ、戦闘中にコーヒー吹き出しちゃうくらいボケたらどうすんの?」
「大丈夫! ボケはボケで、ツッコミも任せて!」
と、そこへゼフィルが登場。
「……本当にお前、魔女か?」
「いや、ただの平成女児だけど、なんかもう“魔女”って言われると気分いいかも」
その時、不意に村の外から轟音が。
「なに!? また魔獣か!?」
村人も騒ぎ出す。
「行くよ、精霊たち!」
私は筆箱から飛び出したペンシル・スプライトを連れて、村の外へ駆け出した。
すると現れたのは……巨大なスライム?
「うわ、でかい……」
精霊の一人が叫ぶ。
「こんな時は“シャーペン・レーザー”で一発決めるよ!」
ペンシル・スプライトがシャーペンの先端から光線を発射。
しかしスライムに跳ね返され、逆にスライムからの泡攻撃でゼフィルがずぶ濡れに。
「うわ、なんだこれ、変な泡だぞ!」
村人も大笑い。
「……戦いというより、まるで学芸会だな」
ゼフィルは笑いながらも、戦いの最中に新たな動きを見せた。
「ん? あの影は……」
森の影から、異世界の少年が現れた。
「……これ、仲間になりそうな予感がする……」