戦と打ち上げ
第八話 戦と打ち上げ
「ふぅ…ついに明日が学期末テストか。怖いな」
「でも毎日1回小テストしてたけど、毎回全問正解してたから大丈夫だろ」
「でもやっぱり抜かりがありそうで怖いんだよ〜」
「お前は心配性すぎるんだよ、自分を信じて自己肯定感上げろよ」
「不安を捨てて、肯定感を高めるのは当日にしようかな」
「まぁ肯定感とか自信を取り込む時は人それぞれだから詠斗がいいならいいと思うぞ」
人それぞれ…か。昔はやれって言われたら必ずその人の言う通りにしてやり過ごしてたから、こういう事聞いたのは初めてな気がした。過去のことはもう忘れて、新しく自分を作り出して行こう。
「あぁそうだな」
「まぁ…気合い入れる以前にまず、試験対策や戦略を考えるだぞ」
「試験対策は分かるけど、戦略!?何それ!」
「えっ…お前マジで言ってる?」
「マジ」
「お前よくこの難関校、想麗高校受かったな」
「それって…褒めてくれてんのか、バカにされてるのか分からないぞ」
「褒めと驚愕。まぁ知らなかったなら今から戦略立てようぜ」
「私もお手伝いしますよ!」
「嶺果さんもありがとう」
「でだな、詠斗っていつもどんな風に解いてる?」
「そういやそんなの考えたことなかったな。自分はいつも問題を順番通り解いてるよ」
「なるほどね。シンプルな解き方だな」
「でもその解き方で想麗高校受かってるので、1問1問の解く速度が相当早いと思います」
「確かにな、2025年度想麗高校の問題数って計200問くらい言ってるんじゃなかったか?そう考えると、お前ヤバいな」
「まぁ想麗受かる為に努力したからね、」
「じゃあ本題に移ろう。1つ目のアドバイスは問題数が少ない所や簡単な所から解いていくんだ、難しい問題に時間を掛けすぎると、ロスにもなるし解ける問題が解けなくてどっちみち大損になる。そして2つ目、2つ目は分からない問題は一旦飛ばす事、入試や試験は限られた時間でしか解けないからな、解ける問題が全て終わり、時間が空いたらその問題に時間を使う事、いいな?。そして最後、これはテクニックではないんだけど、周りの解く速度が早くても、焦らず、自分に合ったペースでやる事だな。」
「なるほどなぁ…。自分はそんな事1回も考えたことなかったし眼中にもなかったよ」
「だからこれからそれを活用するんだよ」
「それと、私からもいいですか?」
「おう、いいぞ」
「当たり前だと思うのですが、周りをあんま見ない方がいいですね、不正を疑われる場合があるので。もう1つは深呼吸をする事です。深呼吸をする事で身体を整理するのです。このくらいしか言えないのはごめんなさい」
「いや…全然謝んなくていいよ。戦略なんか立ててなかった自分からしたら、情報量多すぎて頭がエンストしそうなくらいだし、2人ともありがとうな」
「おう。明日の試験頑張って補習逃れようぜ」
「補習は地獄ですから、絶対皆で避けましょう!」
「そうだな」
「ていうか嶺果さん同級生だからタメ口でよくないか」
「本当ですか!?じゃあタメ語でいいってことですか?」
「うん、そっちの方が話しやすいし」
「じゃあお言葉に甘えて…。これからよろしく」
「おう」
「じゃあみんなで明日乗り越えよう!」
「そうだな。詠斗も頑張れよ」
「分かってるって」
絶対補習は避けてやるんだ…!!。家に帰って最後にもう一度復習するか…。
あぁめちゃくちゃ緊張してきた、なんで教室来るとこんなに心臓が落ち着いていられないんだ…、しかもよりによって数学か。
「じゃあ今から答案用紙送るからな〕」
この分厚さ、問題数が異常…自分は一瞬頭が白くなりかけた。
「今から50分、試験開始!」
最初は行けそうだな…。
最初の問題は全問解けたとして…次は…ここか、案外行けるな。この調子でどんどん解いていこう。
だけど想麗高校は入試でも後半からが異常に難しくなるらしい…。
なんだこれ⁉︎難しすぎるだろ…こんな問題解ける奴いない。
一気に難易度上がり過ぎではないか、少し頭の考え方を柔軟にしてみよう。
よし、なんとか自分なりの答えを導けたぞ…!この感じを保ってどんどん解いていこう。
〔終了!筆記用具を置きなさい〕
なんとか数学I、IIら辺は大丈夫なんじゃないか?
「詠斗!手応えはどうだ?」
「アドバイスしてくれたことまるで使うの忘れてたけど、結構いい感じだよ」
「だと思ったわ」
彰都も頭使ったと思うのに、よく笑えるな。自分は彰都が羨ましく感じた。
「お前顔に疲れたって書いてあるぞ」
「よく分かったね」
「切り替えろよ、このままじゃ二日目持たんぞ」
「分かってるよ、家帰ったら多分熟睡するだろうし」
「なるほどね?」
「なんで疑問系なんだよ」
「いやー。対策しないのかなと思ってな」
そろそろ帰宅して勉強をやらないと明日キツイな。この時自分が如何に対策をしなかったか後悔した。
「流石にするよ、じゃあ自分はこの辺で失礼しようかな」
「おう。了解、明日も頑張って夏休み満喫しようぜ!」
「そうだな!。じゃ」
夏休みを必ず手に入れてやる。
ふぅ…満員電車から解放されて憩いのMyhomeに帰ってきたぞ。
〔ドゥ〕
誰だろうか、って小鳥遊さん⁉︎。
『どうかした?』
『私も期末近いから一緒に勉強しない?』
『なるほどね、別にいいよ』
〔ブー〕
掛けるの早っ。
「やっほー、元気してる?」
「もちろんよ」
「おぉ、じゃあ勉強に移ろうか」
「だね」
「詠斗は今期末試験真っ最中でしょ?」
小鳥遊さんが問題を解いている最中、そう言った。問題を解きながら質問ができるって凄いな、自分は1つ問題に一極集中しちゃうから羨ましい。
「そうだね、本当に疲れたよ」
「想麗は二日あるんだから頑張りなって」
「それ友達にも言われた」
「まぁ後一日だけど気は抜かないようにね」
「その通りだよ」
「じゃあここからは全力で取り組んで行こー‼︎」
自分と小鳥遊さんは5時間程集中した。
「あぁ〜糖分が欲しいな〜」
「詠斗も私と同じ状況か」
「うん」
「じゃあ私はそろそろ切るよ」
「了解、また期末後」
「じゃあまた!」
「声聞いただけで癒されるって、ヤバいな。風呂入って、夕飯食べて、歯を磨いたら寝るか」
母さん、自分は今人生楽しめてるよ。母さんが最後に言ってくれたように必ず、母さんの分まで楽しく生きるから。
〔ピピピッ〕
もう朝か。明るい日の光が窓から入り込む。
「よし!今日は苦手教科だから頑張るぞ!」
〔ドゥ〕
『お前今起きたろ』
なんで当ててくるんだよ。
『なんで当てに来るんだ、しかも正確なのはなんでなの』
『いっつも感だぞ』
『キモ』
『朝不機嫌だからいつも口悪いなお前』
『ごめんごめん』
『まぁお前らしくていいんだけどさ』
『ありがとう』
『じゃあまた学校で』
『待て待て、朝の飯テロを忘れるなよ?』
気がついたな。
『勘がいいね』
『そりゃあね』
『じゃあ楽しみにしといてね』
『おう!』
朝から元気がよろしいことで。さて、今日は何を作ろうかな?、オムレツとかいいな、これ作ろう!。
「おぉ、最高傑作かも!、味見してみよう…美味ッ!!ちょっと砂糖を通常時よりも少し増量したから丁度いいマッチだ!」
これは早速彰都に自慢しよう
『美味しそうでしょ』
『おぉ、なんだこれ!?、いつもよりも輝いてないか?』
『輝度はないわ』
『だとしてもだ、それ期末終わったら、頼んでもいいか?』
『もちろん、いいよ』
『家庭的な男友達がいるって、最高だ…』
彰都はLIAMでも現実でも自分の料理を見ると、受験に合格したくらいの反応をする。こちらとしてもとても嬉しいし、本当に自分の料理が好きなのが分かる。
「あっもうすぐ家出ないと、電車逃すな」
「行ってきます」
へぇー、想麗を第一とする受験者は1万人近くいるのか。その中から80名程度しか採らないって凄いな。
〔まもなく発車致します。閉まるドアにご注意ください〕
あぁ眠いなぁ……。
「ゆったり寝るねぇ、お眠りくん」
「ふぁ…。…小鳥遊さん!?なんでここに?!」
「そりゃあだって今礼星駅だよ?」
「あぁ良かった…遅刻はしてない…」
「お眠りくんの駅は"想麗高校前駅"でしょ」
「とりあえず安心した…じゃなくてお眠りくんって?!」
「だって私の目の前で熟睡してるんだもん」
「だとしても!」
「寝顔可愛いかったなぁ」
寝顔可愛い!?。そう言われた時、自分は一瞬で顔が赤くなった。
「おっ照れてる照れてる、可愛い子だなぁ」
「一応高一!」
「ちょっと声のボリューム大きいよ」
「あぁそれはごめん」
「まぁ…昨日頑張ったんだね」
「まぁね」
「でも本番は今日だからしっかり復習しときなよ」
「分かった」
〔まもなく想麗高校前駅〜お出口は左側です。〕
「あぁお眠りくんはこの駅だね」
「だから、お眠りくんって…!」
「まぁ冗談冗談」
「じゃあ自分は降りるね」
「うん、頑張ってね」
本当に可愛いな…。ついつい見とれてしまう。後お眠りくんってあだ名…悪くない…。
「よっおはよう。詠斗」
「おはよう。待っててくれたのか、ありがとう」
「まぁな、たまには親友と行くのも良いだろ?」
「だな」
「お前昨日復習どのくらい勉強した?」
「えーっと5時間だったかな…?」
「凄いな、俺は昨日バイトあって2時間程度しかやってない」
彰都が2時間勉強だなんてとても珍しい。最近はシフトを増やしているらしいから仕方ないな。
「やってない自慢?」
「いや自慢じゃなくてガチな」
でもシフトを増やしてもあまり疲労間が出てないのは尊敬だなぁ。
「分かってる分かってるって」
「そういや今日は、国語 英語、数学、理科、公民、地理歴史の六コマだよな」
「そうそう、初日が多すぎるんよ」
「本当それな。まぁ想麗なだけあるわ」
「関東でも有数な進学校らしいじゃん?」
「確か東京都の中で行ったら結構進学校としては上位じゃなかった?」
「へぇー、そうなんだ」
「想麗について話してたらあっという間に着いたな」
「じゃあ…気合い入れるよ」
「気合い入れるの早すぎだわ」
「ふっ、自分も思った」
「まぁ試験始まるまでは復習できるから、本気でやろうぜ」
「国語では現代か古典は取りたいな」
「まぁ、一問の点数が高いし得なんだよな。てことで教室着くからここからは各自自習しようぜ」
「了解」
うわぁ〜、自分の苦手な問題も出るのか〜。前の席の晴に聞いてみよう。
「晴?」
「ん?、どうした詠斗?」
「苦手な問題ってどうやって解いてる?」
「あ〜苦手な問題だろ?俺はとにかく問題の意味を理解するとかで、意味がどうしても理解できなかったら、自分なりの文章を作ってるな〜」
「なるほどね、ありがとう」
「いやいや、お安い御用よ。またなんか困ったらいつでも質問してな」
「本当にありがとう」
「よっしゃ。そろそろHR始めてすぐ試験に行くぞー」
「えー柊先生ーやりたくないっすよ」
「分かる、分かるぞ。なんたって俺も学生時代は試験なんかやってられっかみたいな感じだったからな」
やっぱり柊先生はラフな感じだから人気なんだよな〜、実際自分も結構好きな先生だし。
「じゃあ朝憂鬱だと思うが点呼取っていくぞー」
中間、期末はキツイけど、本当に想麗に入学して良かったと思う。今頃地元の高校に行ってたら酷い目に遭っていたと思う。
「七沢ー、おーい」
「あっ、はい」
「七沢ー眠かったら俺の奢りでエナドリかコーヒーいるか?」
「いえ、大丈夫です」
「承知した。じゃあ国語は俺が担当だから早速問題用紙配るからな、回答用紙は問題用紙の中に挟まってるぞ」
今日は昨日より本気を出そう。
「それじゃあ今から…試験開始!」
うわっ初手から凄い難しい漢字書かせて来るのか…。
何とか最初の門は全て解けた。この調子で苦手な問題をクリアしていこう。
「試験終了!筆記用具を置きなさい」
時間ギリギリで全問解けた…でも見直す時間がないのは駄目だったな…。
「これで国語の試験は終了だ。英語頑張れよ」
「詠斗ー。試験はどうだったか?」
「ある程度は解けたけど、やっぱり想麗は国語も難しいんだよなぁ」
「まぁー、実際のところ頭良いしな」
「そうだね」
「次の英語は自信あるんだよな」
「詠斗は英語得意だもんな。他にも確か喋られるんだっけ?」
「そうだね。今完璧に喋られるのは中国語かな、勉強中だと韓国語かな」
「お前やっぱり語学に関しては異次元よな」
「ありがとう。今よりもっと色々な言語話してみたいんだけどね
「もう十分な気がするけどな。じゃあ引き続き試験頑張ろうぜ」
「だね」
ふう、一日目の試験は一通り終わった。明日は受ける数が少ないから楽だな。
「あれ、彰都は?ってなんかLIAM来てるじゃん」
『今日バイトあるからお先失礼〜』
あいつバイト入れすぎじゃね…よく体持つな。
『りょ』
そしたら今日は1人で家帰って速攻寝るか。
ふぁ…やば…寝過ぎた。今何時?。
「なんだ、寝過ぎてるけどまだ朝の6時か。今日は朝ご飯はフレンチトーストでいっか。」
ふぅ、支度も終わったし、フレンチトーストもいい感じ。今日が期末最終日だから美味しいご飯があるとやる気に満ち溢れる気がする。
〔ブッ〕
『昨日はごめんな〜詠斗〜』
いつもこの時間ピッタリにLIAM送ってくるんだろう…?。
『全然だよ。お疲れ様〜』
『ありがとよ。今日試験終わったらどっかで嶺果申し訳含んで打ち上げ行こーぜ』
『別にいいけど今月家賃とかでちょっとカツカツなんだよなぁ』
『半分負担するから。てか詠斗ってなんのバイトしてんの』
『カフェでバイトしてるけど区からの支援もあるよ』
『へぇ〜一人暮らしって難しそうだな』
『まぁ慣れたら大丈夫だよ』
『慣れたらか。じゃあ学校で会おうぜ』
彰都と話して気合い出たし最終日頑張るか!
〔ブッ〕
ん?なんだ?
『最終日頑張ってね!お眠りくん』
小鳥遊さん絶対お眠りくんってあだ名気に入ってるな。
『お眠りくんじゃないって、ありがと』
『分かった分かった。お眠りくん笑』
『絶対分かってないよね』
『うん!』
『返事は凄くいいね。じゃあ自分は行ってくるよ』
『早くない?私と一緒に行こうよ』
『淵星高校は今日休みでしょ』
『おぉ、よく分かってるね。じゃあまたね!』
『またね』
元気あるなぁ。
「これで期末は終わりだ、よく頑張ったぞ!」
「柊先生なんでそんなに元気あるのー?」
「想麗はこの試験が終わって結果が発表されたら夏休みが待ってるからだよ」
「ほぉ〜」
「じゃあ今日家帰ったらしっかりだらけて来いよ!解散!」
「あぁ〜!!期末疲れたー!」
「詠斗お疲れ〜」
「みんなよく頑張ったよ」
「嶺果、これから打ち上げ行くけど来る?」
「じゃあ行こっかなー」
「よし、じゃあ3人で決定だな」
「うん」
「行くか」
「オッケー」
「そういや嶺果は手応えどうだった?」
「可もなく不可もなくって感じかな〜」
「なるほどね。詠斗は?」
「少し難しかったけど何とか行けたかな」
「二人とも絶対点数いいだろ?」
「いやいや」
「そんなことないよー」
「強者だな〜」
「強者とか言ってるけど彰都も中間885点だったろ」
「まぁ中間は頑張ったからね」
「私中間790点だったな〜詠斗は?」
「自分は1275点だったよ」
「一番の強者だ…」
「1300点中でそれって…凄」
「もしかしてさ、お前学年1位?」
「流石に違う。自分は3位だよ」
「じゃあ1位って誰なんだよ…」
「確か五十嵐じゃなかった?」
「五十嵐?アイツそんな頭良かったっけ?」
「噂によると1295点らしいよ?」
「ヤバッ後5点どこミスったんだよ」
「さぁ?」
「お、着いたぞ」
「そういや支払いは?」
「割り勘だな」
「了解〜」
「じゃあ想麗の期末を乗り越えた自分達に…!」
「「「乾杯!」」」
「いやマジで想麗の期末キツすぎ」
「本当にそれなー?」
「まぁ楽しいからいいんだけどねー」
この2人仲いいなぁ。
「詠斗もなんか喋れよ〜」
「分かってるって。てか嶺果LIAM交換しない?」
「いいよ〜」
「俺とも交換しようぜ」
「了解」
「てか夏休み終わったら文化祭か」
「想麗祭でしょ?」
「そうそう。いっつも凄いことしてる想麗祭」
「凄いこと?」
「そう。確か去年は想麗祭花火上げたはず」
「ヤバ」
「今年もっとヤバいんじゃないの?」
「花火以上に凄いものあるか?」
「多分…あるでしょ」
自分は想麗祭に行ったことがないから分からないな…。
「自分は分かんないな想麗祭の事全然分かんないな」
「だとしても今年想麗祭のエグさを知るよ」
「そんなにエグいんだ」
「もう1時間くらい話してるし、そろそろお開きにするか?」
「そうだね〜、しかももう20時じゃん」
「私と彰都はそのまま帰るけど詠斗電車だもんね」
「そうだよ」
「あっすいません。お会計で」
〔分かりました。金額は6580円になります。〕
「まぁまぁだな。じゃあ二人は2193円ずつだな、俺は足りない163円払うよ」
「あっごめん、今度返すね」
「大丈夫大丈夫」
この二人本当に仲良い気がする、幼なじみとかかな。
「彰都。2193円ね」
「よし」
〔6580円丁度ですね。ありがとうございます。またのご来店お待ちしております〕
「詠斗お金大丈夫か?」
「2000円ちょっとでカツカツになってたら性格できないよ」
「まぁ確かにな」
「じゃあ私達こっちだからじゃあね!」
「うん。またね」
「じゃあな!詠斗」
「じゃあね」
あぁ…。期末が終わって一安心だよ。高校初めての期末にしてはよくやったと思った。
〔ブッ〕
なんでいつも1人になったタイミングでLIAM来るんだ?まぁ来てくれた方が嬉しいんだけど。
『明日詠斗休み?』
いきなりなんだろうか。
『休みだよ』
『良かった』
『なら明日一緒に遊びに行かない?』
第八話をお読みいただき、本当にありがとうございます!更新が遅れてしまい申し訳ありません。その分、今回は内容をたっぷり詰め込みました。まだまだ未熟な筆ではありますが、少しでも読みやすく、楽しんでいただけるよう努めてまいります。第九話も、ぜひご期待ください!