インドア卒業
あぁ〜、昨日は最高に楽しかった…もし自分が小鳥遊さんと交際してたらより楽しくて順風満帆な学生生活送れるのかな〜、まぁそれは、自分にとって夢のまた夢なんだろうな〜。
〔ブー〕
なんか自分高校入ってから電話かかってくる回数上がりすぎな気がする、高度経済成長期みたいだな。
「はい、もしもし?」
「詠斗〜今日遊べるか〜?、今暇すぎてヤバい」」
「なんだ彰都、いつも友達と遊んでるんじゃないのか?」
「たまにはお前と遊ぶのもいいだろ?そしてお前はインドア過ぎる、いい加減学校以外で外に出ろアホンダラ」
「アホ言うな、まぁたまには外に出て遊ぶか」
「よし来た!、じゃあ創駅前集合な」
「了解〜」
それにしても外で遊ぶなんて小学生ぶりかな?、中学はいつも家でゲーム三昧だったし、取り敢えず早く行くか。
お、いたいた。
「どうも、来たよ」
「おぉ来たか、なんか新鮮だな」
「なんで?」
「いや、いつも制服姿しか見たことないからお洒落だな〜と」
「それはありがとう、で何する?」
「ゲーセン行くか買い物行くか、どっちがいい?」
「お金使う系ばかりだね」
「じゃあお前はなんか案あんのか?」
「公園で遊ぶとか?」
「小学生か、お前どんだけ外で遊んでこなかったんだよ」
自分って遊びとかのは疎い方じゃないと思うんだよな〜。
「じゃあ買い物行こうよ」
「オッケー」
あれ、自分財布にいくら入ってるっけ…5000円…バイトもっと入れなきゃな。
「なんか金なさそうな顔してるな」
「遊びに使ったからね…」
「あっ!遊びで思い出したけど、お前小鳥遊さんと遊び行ったんだろ?どうだったんだ?」
「抽象的に言ったら最高すぎた…」
「ほぉ〜よかったな、少し距離が近づいたんじゃないか?」
「多分ね、今度は恋人になって行きたいな」
「叶うといいな、応援してるよ」
彰都、根は本当いい奴だよな。
「てか何買う?」
「自分は本かな」
「真面目だな、どんなの読むんだ?」
「自分が好きなのだと、”政治はなぜ難しいと言われるのか”、とかかな」
「なんかタイトルからして難しそうだな…」
「そんなことないよ」
「でも俺も最近本興味あるんだよな」
「じゃあ、買おう」
「買うわ、詠斗的に何がおすすめ?」
「政治学」
「お、おう」
「じゃあ政治系の本買ってみるか」
よし、政治好きがまた一人増える。
「ここか、詠斗政治系のところまで案内してくれ」
「了解」
「おぉ沢山あるな」
「ここから探してみて」
「おう」
「俺これにするわ、”世界の政治”ってやつ」
「お、いいね、自分は”東アジアの政治”」
「じゃあ会計行こうぜ」
〔二点で合計2600円になります〕
「割り勘でいいか?」
「うん」
〔お買い上げ、誠にありがとうございます、またのご利用、お待ちしております〕
「まぁまぁ痛い出費だね」
「それな、お互い金無くなってきたからほとんど買えないや」
「そうだね」
〔その、お客様、後200円足りないのですが〕
「あぁ…どうしよう」
「あの子金足りないのかって詠斗?」
「すいません、200円足りないんでしたっけ」
〔はい〕
「これで200円丁度ですよね」
〔はい、丁度ですね、またのご利用、お待ちしています〕
「お前優しいな、流石」
「いや、全然」
「あの…」
「ん?」
「さっきはありがとうございます」
「いえいえ」
「こいつ優しいでしょ」
「馬鹿、今黙ってろ」
「そこでなんですが、お礼がしたいので連絡先を教えて頂けませんか?」
「全然いいですよ」
「ありがとうございます」
「これでいいですね」
「はい、では私はこれで」
「さようなら」
「あの制服、うちじゃないか?」
「え、本当?」
「おん」
「全然気づかなかった…」
「お前本当鈍感だな」
「そんなことないだろ」
「自覚しろよ、まぁいい、もうすぐ20時だから帰るぞ」
「オッケー」
「あぁ〜意外と本って高いんだな」
「だけどちゃんと読めばその価値はあると思うよ」
「へぇー」
「一回騙されたと思ってやってみ」
「おうって…今日バイトあんの忘れてた!」
「何やってんだか」
「自分勝手で悪いけどじゃあな!詠斗!また遊ぼうぜ!!」
「うん、じゃあな」
「後一週間後学期末テストあるから本の読み過ぎには気を付けろよ!」
は?嘘だろ…最近色々なことありすぎて忘れてた…!、ヤバい、勉強しなきゃ!。
第六話をお読みいただき、心より感謝申し上げます!いつもギリギリの時間に投稿してしまい、申し訳ありません。食欲などの誘惑に負けてしまうことが多いので、改善に努めていきたいと思います。今回の内容はいかがでしたでしょうか?楽しんでいただけたら嬉しいです!第七話もお楽しみに!