神様の失敗
「世界をさ、半分こしようとして、失敗したんだよねー」
そう神様は言った
「どう分けたかったの?」
「「どう」…?どうって……」
神様はうーんと眉をしかめて、しゃがみこんだ
「僕の世界をさ、君に見せたかったんだぁ」
神様は拗ねた子供のように
地面の砂をくるくると指でなぞった
しゃがんだせいで、ここからだと表情が分からない
「僕は見せてもらったよ?とても綺麗だった。」
これは本当。
僕は神様の世界に触れて、救われたんだ
でも、神様は腑に落ちないのか、まだ砂遊びをしている
僕もしゃがんで神様と目線を合わせた
「はんぶんこ失敗?」
僕がたずねると、神様は僕の手を引き寄せて
「僕は神様じゃない」
そう言って 彼は僕の手を離した