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フロートアイ

エイリアンの主戦力を援護し、代わりに消耗する事がフロートアイの存在意義である。

そんな消耗品でも我々からすれば侮れない戦力であり、驚異の技術の宝庫である。


スポットライトやサイレンを装備し、周囲の警戒に当たっている事が多い。

危険な場所では味方に先行して偵察するなど実際の戦力以上の障害となる。

装甲は厚くないがフラフラと動く為狙いづらい。

火器は低精度の小口径拳銃のような物でボディアーマーやヘルメットで防げるが、当たり処によっては命を奪うので軽視することはできない。

軽量化のために弾数も少なく連射はしない。


偵察機としての性能は高い

可視光と赤外線を利用したカメラで索敵するが、意外なことに我々の顔認識システムよりも感度は低い。

変わりに覆面で覆えば誤魔化せる既存の顔認識システムに対して、人型からかけ離れた着ぐるみ等にも騙されない。

看板や人形の類と人間を区別でき、もっと言えば看板や人形を不審と判断して確かめる事ができる。

その際には銃口を向けたり、他のフロートアイに影から見張らせて自分は離れたり単純に色々な角度から見たりと様々な手段をとる。

どうもこの行動は一様でなく個性があると思われる。

内部記録を確かめてもこれらの行動は操作されてではなく自身で判断して行ったようで、少なくとも好奇心を持つ動物と同等の高度なAIを持つと考えられる。

この好奇心がフロートアイを有能な偵察機にしている。


フロートアイはバスケットボール程の大きさで浮遊している。

一見プロペラは無く、未知の動力のみで浮遊している様に見える。

実際は移動にはプロペラ、浮遊に気球のハイブリッドである。


プロペラは内部にあり、吸気も排気もホースを通して行なっている。

内部の奥深くにあり防音機構を備えたプロペラの音は我々のドローンのそれと比べて遥かに静かだ。

特に浮遊にプロペラ動力は殆ど利用していない為、移動しなければほぼ無音である。

電波と音波で高度なステルス能力を持つフロートアイの警戒網は脅威である。


浮遊用動力は気球式で、浮力用のタンク内は薄く赤色発光するガスで満たされている。

このガスは水素からなり、幾つかの興味深い性質をしめした。

通常の気体に比べて非常に薄く、サイキックエネルギーが検出された等だ。

どれほど薄いかというと、驚くことにゼロ度一気圧一モルで30L以上の体積を占める。

サイキックエネルギー量で体積が変わり、多いほど体積が増える。

変化量は様々だが他の気体でも同様の結果が出たので、アボガドロの法則はサイキックエネルギーについても言及する必要がある。

サイキックエネルギーは熱に比べて散逸しにくいため熱気球より少ないエネルギーで浮遊できる。

それでも重量制限は厳しかったのか強度はとても低く人力で叩けば壊せる。

ただサイレンは構造的に独立した装置となっていてサイレントキルは難しい。




フロートアイからは様々な恩恵が得られると期待している。


フロートアイのAIデザインからエイリアンのプログラミング技術を学べるはずだ。

あまりにも高度なために専門チームと少なくないサーバーリソースを必要とするだろう。


今まで生物の発する力場の形でしかサイキックに触れてこなったが、今回のガスから物質に蓄えられたエネルギーとしての形態とサイキックで物質を変化させるという発想を得た。

現在議論が活発化し様々な仮説が提唱されている。

検証が行えればサイキック理論に大きな前進があるかもしれない


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