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プレデター

エイリアンは完全自立の戦闘機械を実用化している。

それも様々なタイプが確認されていることから彼らに対する対抗策の開発の必要性を皆が感じていると思う。

中でもドローンに次いで会敵数の多いプレデターの解析は急を要すると言える。


プレデターの概形は恐竜のラプトルと似ている。

曲線を多用し防水防塵に優れた装甲は防弾よりも対環境を重視していると思われる。

二足歩行を採用し、体重の一部を前進に利用する事で車輪には劣るものの低燃費であり、特に悪路走破性は非常に高い。

頭部には顎のような近接武器が、腕部には腕の代わりに火薬式小銃が取り付けられている。

この小銃はほぼ使い捨てで威力も低いが射撃条件のランダム性が強く、常に射撃する可能性を考慮して対処する必要がある。

背びれような構造物は高効率の太陽光発電システムであり、長時間補給無しで動作する設計だ。

そもそも通信機能が無いために偵察機としての役割を果たせないが、電子攻撃の殆どを無効化する。


エイリアンがプレデターを戦線の正面戦力として使うことは稀だ。

大抵は後方か基地周辺に展開して人間が行動するリスクを高めるために使う。

対処はできるが対処のために力を割かせる事が狙いだと考えられる。

一度放った後は補給や操作を受けず、壊れるまで人を襲い続ける。

プレデターは戦闘ロボットと言うより追尾ミサイルの発展系と言うべきだろう。


今回の動作しているプレデターの捕獲により、現在プログラム解析と統計学の両面からプレデターの分布と襲撃を予測するシステムが計画されている。

現在確認が取れている行動パターンは以下の通りだ。

1・エイリアンの識別票を持たない人型を攻撃する。

看板や一部の猿も攻撃している事から識別は杜撰と言える。

しかし鉄の支柱ごと捩じ切られた看板は人々の恐怖を煽るには効果的であり、或いは意図しての事かもしれない。

2・5機から10機の部隊に分かれて行動し、より少ない人数に対して攻撃を仕掛ける可能性がある。

好戦的なイメージだが実際に攻撃に移る可能性は高くない。

しかし命がかかっているとなればとても無視できる確率ではなく、誘導しにくいということでもある。

悪天候等有利な条件ではより多い人数に対しても積極的に攻撃をするのでそういった状況では特に注意が必要だ。

4・行動ルーチンは単純で大まかな予測はできるが乱数を利用し例外が発生するように設定している。

集結して攻撃を仕掛けてくることすらある。



プレデターは害獣ならぬ害機と言うべき存在だが、全く我々の役に立たない訳では無い。

ソフト、ハードの両面で簡潔ながら完成度の高い二足歩行システムを持ち、これらを参考に歩行戦車を開発する計画が提出されている。

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