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The World Break  作者: つっちー
プロローグ
1/6

管理世界とSI-DO

未来暦2005年


地球温暖化が進み人が住めなくなった地球。かつて日本だった国は廃墟と化し東京だった場所に特殊な金属で出来た小さな構造物があるだけだった。



その構造物の正体は『楽園(エデン)』の入口だった。



楽園とは全10階層で出来た巨大地下都市の事である。



水や食料も楽園で管理されており人口太陽のお陰で農作物も豊富に採取出来る。


まぁ地下なので海は無いのだけれど。



楽園では国民を管理する巨大コンピュータ『マザーBC』が開発され、生き残った人類を管理していた。



楽園創設から約2年。



とある研究所の天才科学者の研究結果がノーベル進化賞を受賞。


地球上で最も多く進化して来たゴキブリの細胞から進化の為に必要な種を発見し、それの開発に成功したのだ。


その科学者は種を『SI-DO』と名付け、SI-DOワクチンを全国に普及させ僅か1年で国民全員が『SI-DO』を持つ事となった。




SI-DO完全普及から2年。


各地域に能力者が出現するようになり、おそらくSI-DOによって進化した結果だと発表された。


楽園政府はこの事に目をつけ、マザーBCにあるプログラムを組み込んだ。



これが悪夢の始まりだった。



人類は腕時計型高濃度電子端末『BMI』の着用が義務付けられ、着用者が能力者かそうでないか判別出来るようになった。


マザーBCはBMIと連動し、国民にランクをつけた。

能力の有無でランクを決定づけ、さらにその能力を持つにふさわしい知力を身につけているかで人間を判別していった。


ざっくり言うと能力者で頭のいい奴はAランク、それ以外はみんなBランクと言う訳だ。


能力者でも馬鹿ならAランクにはなれず、その逆に天才でも能力者じゃなければ決してAランクになる事はない。


更にマザーBCはより良い人類作りの為にランク制度を生み出した。ランク制度の内容は主に3つ。




1.BランクはAランクに決して逆らってはいけない。




2.政治家や生徒会長、人の上に立つものは絶対にAランクである事。




3.全ての物事においてAランクを優先させる事。仮にBランクに生命の危機が迫ったとしてもAランク優先を厳守とする。



これがマザーBCが生み出した悪夢。



『ランク制度』



この世に必要なのはAランクでありBランクが死のうがどうでもいいのだ。


人類進化の為と唄ってはいるが実際はただのBランクに対する圧倒的な差別でしかない。




ランク制度が導入されてから各地でBランクによるデモ活動が活発化していった。


それを打開する為にマザーBCは強い正義感と優秀な能力を持った10人の人間を全国から集め、その十人を『黒の十死弾(クロノジュッシダン)』と名付けた。


黒の十死弾はデモ活動を行ったBランクを次々に断罪し、容赦無く皆殺しにして来た。能力を駆使して大量虐殺を行ったのだ。そして僅か1週間で全てのテロ活動を撲滅させた。



そして、黒の十死弾はデモ活動に対する抑止力となった。十死弾のメンバーは1人ずつ各階層に対テロ組織用の施設を設置し、その階層の秩序と安全を維持していた。



少しでもランク制度に逆らうものがいれば階層の十死弾に殺されるって話だ。現に目の前で何人もの人が殺された。



そのお陰でAランクに逆らう者は居なくなり、Bランク達はなす術なくAランクに従うようになった。



Bランクが理不尽を強いられる世界で僕はいつも通りにやっている。



僕はただ平穏に何事もなく過ごせていればそれでよかった...




能力を手に入れるまでは...

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