表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート幼女の世界征服 -迷宮で見つけた幼女が最強過ぎる件-  作者: 亜蜜絵乃
序章「幼女が俺の妹になった件」
3/20

第2話「結ばれた契約」

「ねーお客さーん、せっかくだから、わたしのお兄ちゃんになってよ。」


テンションが落ち着いてきたスピカは、なんの前振りも脈拍もなく、唐突にそう言った。


「ああ、いいよ」


そして俺の口はなぜだか何の迷いもなくそれを承諾していた。言い訳をすればあまりにも自然すぎる流れに乗せられた、ってことだ。


「よかったー、じゃあよろしくねーお兄ちゃーん。」


俺がことの重要性に気づいた時にはもういろいろと手遅れだった。なんていうか……断れる雰囲気ではなくなっていた。俺は心のなかで「おいおい何しちまってんだ俺ぇーーーー⁉︎」と叫んでいたのだが、少し経って、俺はある事に気がついた。

ー別によくね?と。

仮にスピカが俺の妹になったところで、俺にはなーんのデメリットはない、むしろここで断ることの方が、正直言ってまずいと思う。

そんな結論に至ったところで、俺は顔を上げ、何かが吹っ切れたような顔で、スピカと向き合った。

スピカは満面の笑みで俺の方を見て、うれしそうに言った。


「じゃあ兄妹になるための契約を始めるよー」


「へ?」


何だか急に話の方向が変化したような気がして、俺は思わず疑問詞を浮かべる。


「えー?契約だよ契約ー、もしかして知らないー?」


「いやそれ位は…え?でも契約って、人間とかが精霊なんかを使役するために使うもんじゃないのか?」


俺はそう、言われてきた気がするんだが。もっとも、俺は剣しか振ってないので、杖とか振ってる魔術に関しては、全くわからないので俺はそうスピカに聞いてみた。


「いやーそーでもないんだよ。契約ってね、血の繋がりのない人と繋がる事でもあるんだよー。」


誰かに教えられた言葉をそのまま復唱した感じで、スピカは言った。そういうことか、なるほど。と俺は納得した。


「ああ、それはわかった、で、俺は何をすればいいんだ?」


「手を繋いでわたしが言った言葉を繰り返せばいーよー、あとはわたしの魔力と精霊が勝手にやってくれるからー」


…魔術ってそんな簡単なものなのか?俺に子供の頃剣とかを教えてくれた師匠は

「あんな細かくてクソむずいことなんて全くわかんないね」とか言ってたのにな。もしかして師匠の奴、めんどいから触れてなかっただけじゃないのか?

師匠のアホ面を思い浮かべると、何となくそんな感じがしてきた。


「じゃー手、だして。」


スピカが机に身を乗り出して手のひらを出した。

俺はその手のひらに自分の手のひらを重ねた。

ーうぉっ、めちゃくちゃやわらけぇ。スピカの手のひらは、俺よりずっと小さいのに、俺を包み込むような柔らかさだった。俺は思わずにやけそうになる。

ーそういう趣味に目覚めたとか、そんなんじゃないけどな。


「我等の内に眠る精霊達よ。」


そんなことを考えている内に、スピカが幼女らしからぬマジな呪文っぽい言葉を詠唱し始めた。


「我等の内に眠る精霊達よ。」


俺はそれを言われた通り復唱する。


「我等の誓いをその存在に刻み。」


「…我等の誓いをその存在に刻み。」


「此処に契約を行う、我の名に誓って。」


「此処に契約を行う、我の名に誓って。」


瞬間、俺とスピカの身体から光が溢れ出した。その光は部屋中に溢れ出し、俺らを明るく照らした。それは俺らの周りを自由に飛び回っていたが、やがて、俺らの身体の中に、戻っていった。


「……なんだよ、これ。」


俺は正直、ここまで派手で綺麗なものは想像してなかった。俺が、光の溢れていた空間をボーっとながめていると、スピカが俺の顔を覗き込んでいた。

ー近くね?

だいたい3センチぐらいの距離だった。


「どーかした?もうおわったよー?」


スピカとの距離と言葉で、俺は現実に戻ってきた。


「あ、ああ、そうだな、」


「これで本当の兄妹だねー、お兄ちゃーん。」


まあそういうことらしい、俺にはよくわからないが、目の前のこの幼女はもう、俺の妹なのだ。

今はたった一人の俺の家族ってことになるのだが、このことはスピカは知らなくていいだろうな。


ーそういえばなんか忘れてる気がするんだが……

ああ、依頼だ。俺が受けてた依頼、何だったっけな。


「神殿の財宝を漁ってくる。あとついでに、神殿の秘宝、《帰らずの神殿の理由》をできたら暴いてこい。」だったっけな。

まあいっか。今回の依頼はすっぽかしても。

俺はスピカの笑顔に癒されながら、そう思っていた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ