表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は鉄に為る  作者: tanaka
3/8

弐、跳躍。

キャラ増えます

歩き出したのは良いですが、どのくらいの能力なのですかな。

まだ脚がついてた頃の僕に、速さで勝てる者はおりませんでしたからな(ドヤア)

鉄の塊が如くこの重厚そうな新たな身体。どうなりますかな。

脚に力を込める感覚というのも、久しぶり過ぎて忘れかけていた。

土を蹴る、ただそれだけをしただけなのだが。

身体が木々を薙ぎ倒し、前方へと吹っ飛んだ。

「ぁあああぁあああ!?」

これ、走行じゃ無いですな。跳躍ですな。

久しぶり過ぎて忘れてましたな。

というか、跳躍でここまで跳ぶとは、垂直はどうなりますかな。

等と考えておりますと、木々に覆われた視界が突如開け、青く清々しい空が見えますな。

あ、これ崖だ。

前方跳躍も失速し、着地できる土地は飛び越え、崖の下に見える川が見える。

地面だったら全身複雑骨折ですな。水だったので打ち身ですな。

.......これ、死ぬんちゃう?

「あああああぁぁぁぁぁ.......」

南諸島以来の落下ですな。

やったぜ。


◆ ◆ ◆


よくある話だ。

奴隷として捕らえられ、作業だけ教えられ、使えなくなれば捨てられる。

作業の中から技術を覚え、捨てられた後に一芸を取得しておけば、そこそこ暮らしていける。

かくいう私も、鷲の月に解放されてから家屋の修繕等をしてこの村で暮らしてる。

村の名前は知らないが、森も川も近いので猟の仕事もできるし、町からも離れていて、凄く住みやすい。

村の人も、エルフだからと言って差別はしない優しい人達だ。

「ルルちゃーん、後で窯の方もお願いできまっかー?」

「ちょち待ってー、すぐ行くからー」

今日は仕事が多い。昨日の早朝に少し大きな地震があったのだ。

地震なんて滅多に起こる事では無く、耐震性の無い木造の家は一部壊れてたりする。

「"天まで届け、のっぽの木、木精の本気を見せてやれ"」

木造ならちょっと壊れてたりしても、初級の木精呪文でどうにかなるので、そこまで大変じゃない。

問題は窯で、石を積んで造られた物だ。

石は増殖したりしないので精霊呪文ではどうにもならない。

だからこそ、一々取りに行かなくてはならないのだ。

土壁だともう少し楽なのだが。

窯での焼き物がこの村の唯一の特産品だからこそ、手抜きは出来ないのだ。

「はい、出来ましたよ村長」

「ごめんねーいつも、二番と十二番が崩れちゃってねー」

「どれどれ.......、二番は積み直せばいけますけど、十二番は石砕けちゃってますねー」

「次から石備蓄してみるかねー」

「その方が良いでしょうね、楽ですし」

どうやら、また取りに行かなくてはならないようだ。

エルフに肉体労働とかおかしくないですかね。

取り敢えず、私は石を積む仕事を開始した。

エルフメカニック.......(ごくり)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ