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俺、城を買うことにしたんだ

 家を買おうと決めた俺。

行動は早かった。さっそく宿に泊まった次の日にツキノ、シーン、イーズを連れて家を買いに向かった。

ナヌノも行きたかったそうだが受付嬢の仕事があるらしいので仕方あるまい。やれやれだ。

まぁ、そんなこんなで異世界の不動産屋に来ました……っと。

最強の俺に見合う家あるかな?

ないだろうなぁ……さすがに。やれやれだ。

でも、まあある程度のところで妥協してやるか。俺は基本的に優しいのである。


「どんな家を探しているのでしょうか?」


不動産屋にいたのはクールな少女だった。


「白貨五万枚分の家で頼むな」


俺はさわやかな笑顔でクールな少女に微笑んだ。


「なんですか? ボケですか?」

「あん? ボケってどういう意味だよ」

「いえ、白貨は五枚で王族の城を買えるくらいの大金……五万枚などレッドカオスオメガナイトドラゴンが生息している国の王様以外では王族でも持っている方はいないですよ?」


へえ……五枚でも城が買えるのか。


「なあシーン。お前頑張って白貨10枚貯めたって言ってたろ? 五枚でも城買えるような金なんて10枚もどうやって貯めたんだよ」


昨日、シーンは俺にレッドカオスオメガナイトドラゴンの討伐を依頼する際、白貨十枚をだすと言ったはずだ。


「白貨を五万枚くれた国の王様……私のおじいちゃんなんだよ〜」

「え? マジかよ」

「マジだよ〜」

「なるほどなぁ……だから10枚も出せたのか」


ということはシーンもお嬢様ってことか。


「なあ、イーズ。お前は王族だったりしないのか?」

「いえいえ、僕には酒ばかり飲んでいる父しかいません」

「ふーん……」


さて、まあそんなことは置いておいて。


「じゃ、白貨五万枚の城を早く用意してくれないかな? お嬢ちゃん」

「ですから……冗談でしょう?」

「冗談じゃあないよ。良かったら用意しようか?」

「仮にあったとして、五万枚もどうやって持ってくるんですか?」

「どデカイ風呂敷に包んでとか?」

「いやいや、無理でしょう」

「じゃあ行ってくるわ」

「は?」


ということで行ってきた。やれやれ。


「ほら、白貨五万枚」

「嘘でしょう……白貨五万枚ということは、その重さはとんでもないはずなのに」

「ほら、なんていうかな……俺って最強だから」


やれやれ、最強なのだから仕方があるまい。


「わ、分かりました……五万枚ならば、この物件でいかがでしょうか?」


ということで用意されたのはもちろん城。

大国八つ分の広さを持つ、広大な自然の中に建てられたとても綺麗な城だった。


「うーん……まあ、いっか。よし、ここにするよ」

「ありがとうございます」

「値段は?」

「白貨三万枚です」

「安いな。じゃあ三万枚ここに置いておくから……グッバイ!」

「ま、待ってください!」

「あん?」

「…………えっと、ですね。私……実は昔魔法使いをやっていたんですよ」

「ふーん、それで?」

「あなたからすごい魔力を感じてびびっと来たんです……良かったら、弟子にしてくれませんか?」

「あん? 弟子は取らねえよ。でも、仲間になるなら魔法くらい教えてやる」


あれ? 昨日もこのセリフ言ったような……。


「あ、はい! じゃあ私と仲間になってください!」

「おっけー! じゃあこの城で待ってて。荷物持ったらさっそく引っ越してくるから」

「はい!」


さて、今日からはこのどデカイ城での生活が始まるぜ!


住人は〜、俺、ツキノ、シーン、イーズ……後は。


「そういえばクールっ子」

「はい?」

「名前は?」

「ルートです」

「ルートちゃんか。了解」


というわけで、ね。住人は〜、俺、ツキノ、シーン、イーズ、ルートです。

ナヌノとも仲良くなったから仲間になって一緒に住みたいけど……あいつ受付嬢だしなぁ。

まあ、明日にでも交渉するか。


さて、俺の異世界生活は! これからだ!






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