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第五章第五話 さぁ、最終決戦だ


「あれ?まだ探してたんだ。お疲れさん」


「・・・・・・何処に居やがったあああああ!!!」

かわいそうに、ここまで来るのに歩いて十分間、往復で二十分。

ジンが私に話をして、ご飯を食べていた時間を少なく見積もって三十分だったとしても、それでも合計で五十分以上は既に帰ったジンを探していたなんて。

まるで子供のいたずらみたい。

・・・・・・されたことが無いから確かなことはわからないけれど、とてつもなく頭にくると思う。


詳しいことがわからない方は前回を参照してください。


「いやあ、ごめんごめん。お腹すいちゃったから先帰っちゃった。まさかずっと探しているなんて思わなくてさ、一言何か言っておけばよかったな」


「この野郎!」


なんだか毎回、戦ってる相手が激怒してばかりな気がする。

今回はジンのせいだけど。

でも、クリア君はさっきジンが言っていたような攻撃はしていない。

水の塊を勢いよく飛ばしてくるだけ、それも昨日私達の乗っていた船を襲ったときよりも弱い勢いだった。

これなら素直に、能力でジンが競り勝てるかもしれない。

逃げてきたのは正解だったみたい。

結果論な気もするけど。

あと、かなり酷い作戦だったけど。


「そんなに怒るなよ!悪かったって!」


「黙れ外道が!」


「難しい言葉知ってんな!」

ジンとクリア君はまるで喧嘩してるかのように戦っている。

ジンはいつも通り防戦一方だが、今回はあまりにもおかしいことをしている気がする。

普段はそんなことしないのに、相手を怒らせることが目的なのかもしれないけど・・・・・・

考えても仕方が無い。私のほうの準備は終わった。

後はジンにだけ知らせるようにそっと・・・・・・「きゃあ!!」隠密行動失敗。

誰なの!?こんなところに草結びなんて子供みたいな罠仕掛けたのは!!

気がつくと、また私はジンに抱えられていた。

相変わらず行動が早すぎる。

そしてまたお姫様抱っこ。


「お前いつからそこにいた!」


「俺と一緒に来ていたけど、気づいてなかったか?わざと泳がせてたかもしれないと思っていたんだがな。まあいい。とりあえずリリーあれをくれ」


「分かった」

ジンは私からカバン程度の大きさの袋を受け取ると、中から小さくて持ちやすい石を取り出した。

一言私にお礼を言うと、ジンは左手だけで私を持って、空いた右手で石をクリアに投げつけた。

もちろん能力を使いながら。

つまり、石は下手な大砲よりもずっと勢いよく飛んでいく。


「おわぁ!」

クリア君は水を使って、石から身を守った。


「はは!どうしたクリア!腰が引けてるぞ?それでも男かよ」

本当にどうしたんだろう?今日のジンは。イタズラ盛りなのかな?こういう時って叱ってあげないといけないのかな?


「くそっ!」

クリア君がまた私達を攻撃し始めた。

さっきからいくらかの水しか使っていないところを見ると、あれ以上の量は今は使えないのかもしれない。


「おっと! 当たんねぇよ!」


「さっきまでゴキブリみたいに逃げてたくせに!」


「おーおー活きがいいね!どんどん来いよ!」


「とか何とか言いながら逃げんじゃねぇ!!」

ひたすらクリア君を挑発したあと、ジンは私を抱えてまた逃げ出した。


「ゆるさねぇ!!」

クリア君がそう叫ぶと、水を鋭く飛ばして薙ぎ払ってきた。


ジンが途中で振り返り、跳びあがりながらそれを避ける。

水で薙ぎ払われた場所は木がバターみたいに切られていた。って。


「ジン!何で上に跳んだの!?」


「え?だって、横に逃げたら危ないじゃん?」


「あの水をかわせなくなっちゃうでしょ!」


「大丈夫」

大丈夫じゃないのだけれど。

もう既に、クリア君は私達を見上げて狙いを定めていた。

木をバターみたいに切ったのだから人間は・・・・・・なんだろう?豆腐?みたいに切ってしまうだろう。

だがそれは無かった。


「ぐあっ!」

石がクリア君にぶつかっていた。


「石!?一体いつの間に?」


「跳び上がる前に投げつけてたよ。見たところ、腕ごとあばらが折れたかもな」

そういいながら地面に降りて、ジンは私をその場に立たせてクリア君の所へ歩いていった。


「ジン!」


「まぁまぁ。大丈夫だよ」

何が!?今日のジンは本当にわからない。一体何がしたいの?


「いやあクリア、すまないな。ちょっと本気を出しちまった。リリーが怪我を癒す力を持ってるから、その怪我を治してもらうよう頼み込むよ。だから許してくれ」


「何言ってんだよお前。そのまま殺すぞ!」


「そう怒鳴るなよ。信じていたやつに裏切られる気持ちは俺だって知ってんだ。ほんの一ヶ月前に、だけどな」


「・・・・・・」


「お前は半年前だって聞いたぞ?俺達にいきなり襲い掛かってきた理由はよくわからないんだが、ここを離れたいとは思っているんじゃないのか?もしそうなら俺達と一緒にこの島を出ないか?それを言いにお前を探してたんだ」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「「素直にそう言え!!」」


「いやリリーまで怒鳴らなくても・・・・・」



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