精霊様・・・塔に行きました
「お母さん、しばらく帰ってこないから」
といって家を出ると待っていたシャルに
「行こうか」
手をつないで歩いた
「ここからゲニウスの塔まで3日ぐらいあるから、まずは武器を買おう」
「なんで武器?」
「人さらいが来るから・・・。それにまた魔獣が来るかも知れないから」
武器屋に来ると
「なんでもいいよ?選んでおいで」
「え?でも・・・」
「いいから・・・盗賊に襲われたらどうするの?」
といって武器を選ばせる。
「これにする・・・」
と言って見せてきたのは剣。
「じゃあ私は、これにしようかな?」
白いマントが目に入ったのでそれを買う。
「じゃあ、その剣を貸して?」
剣を持ち『武器強化』と『火の加護』をかける
「何をしたの?」
「武器の強化と火の加護をつけたんだ」
「火の加護?なんで火なの?」
「シャルが火の精霊に愛されし子だから」
「はい。できたよ」
私のマントも同じように強化をする
「さぁ行こうか」
3日たった時、塔が見えた。
「ゲニウスの塔・・・精霊に愛されし子や魔術師の素質がある子が保護されるところ・・・」
「僕は精霊に愛されし子なんだよね?ユーリ」
「そうだよ。きっと保護してくれるはず」
受付まで行って誰かを呼ぶ。
「すみません。保護してほしいんですけど」
受付の奥の扉があく
「なんだ。こっちは忙しいんだ。」
一人の青年が出てくる。
「精霊に愛されし子がいたので連れてきたんです。保護してくれますよね?」
「そいつが精霊に愛されし子か?」
「はい。シャル、あの魔力を見せてあげて」
「うん」
シャルは目を閉じ集中をしだす
するとまた紅い光りと黒い光りがシャルの体を包み込むようにして表しだす。
「火と闇の精霊に愛されし子・・・それにこの光は上位精霊か?」
「これでいいですよね?」
「もういいのユーリ?」
「うん、いいよ。ありがとう」
笑ってお礼を言う。
「シャルだったか?ここの住むのか?」
「シャルじゃない。本当の名前はシャルレクード。まぁ家がないからここに住むよ?」
「そうか・・・。おまえもか?」
「私?私はいつかお父さんに捨てられるから。お母さんを幸せにしてあげたいので、まだここには暮らしません」
「ここで暮さないの?」
「ごめんね?でもしばらくはここにいるから。しばらくここにいてもいいですか?」
「ちょっと待っとけよ」
受付の扉を青年が開ける。
その先には男性と女性がいちゃついている。
舌を絡め、いろいろとしている。
「なにをやっているんだろ?」
シャルそこは聞くな
「ああ、愛し合ってるんだよ」
「愛し合ってる?」
「好きってこと」
「なら僕もしなきゃいけないの?」
「え?今何て言った?」
「なら僕もしなきゃいけないの?」
「聞くが、何をしようとしてるんだ?」
「あれ・・・・」
シャルが指さしているのは愛し合っている2人。
「しなくてもいいんだよ。それにシャルのはたぶん恋愛じゃないでしょ?私は男だよ。まだ・・・」
「どうして?」
「恋愛は異性として好きということだから。私が10歳になって女になってシャルがそれでも好きというなら、それは恋愛だよ」
「なら、それまで・・・待ってるから」