精霊様・・・魔の森に入りました2
「・・・さて、そろそろ行くか・・・」
ユーリは歩き出した
「ユーリ、まぁだ歩くの?」
「あーもうちょっと?」
「もうちょっとって・・・・ユーリ、もうそろそろ夕方だよ?」
「そうだね。でもなんかある気がするんだ・・」
そう言って歩いていくこと10分・・
着いたところは、魔の森では普通の所だった・・・あるものを除いては・・・
あるものとは木の近くにある草といってもいいほどの薬草で
普通の人ならば通り過ぎていただろう・・・・・
しかし・・・例外もいる。
おそらく魔薬師・・・・毒草や薬草を研究している人かユーリにしか分からないだろう・・・
それほど草と変わりはない
皆さん、ユーリが説明した町の本屋の話は覚えているだろうか・・・・
その街の本屋はいろいろなものを置いていることで有名だった・・・
絵本や調理本、魔術のことが書いてある魔術本、そして調合・・・・
何故かは知らないが調合の本を買ったら・・薬草や毒草が書かれている書物も一緒に手渡された
そこにとてもレアな薬草として書いてあったのが今目の前にある薬草だ・・・
ちなみに魔水の原料でもある・・・・
ユーリは本に書いてある絵を具現化したものだから本物よりは効果が薄れる
「これで魔水の効果が上がるかもしれないよ?・・・そうだな・・・・魔力の底上げぐらいになるかもしれない・・・まぁ作ってみよう!」
「なに出かけよう!みたいなノリで言ってるんですか!!」
「そうそう。そう簡単にできるわけないじゃん!」
魔力の底上げは難しい・・・
一度魔力が切れるぐらいまでちなみに切れると植物状態?になるそうです・・・・・
そこから回復したら魔力の量が上がったり質が良くなってたりするんですよ・・格段に・・
しかし一歩間違えたら・・・魔力が切れて植物状態になるので滅多にしないんですよ・・・
植物状態になったら・・・寿命になるまで永遠に目を覚まさない・・・
確かずっと前に・・・奇跡的に目を覚ましたとあるが、一度だけだ・・・
そう魔力を回復を一気に回復させる薬を作ったというだけでもすごいのにだ・・
ちなみに魔力の回復は早くても1日はかかる、遅くても4週間・・・
「ん?たぶん2年あれば作れると思うよ?」
案外、魔水も簡単だったし・・・そうつぶやくユーリにウィンとルナは絶句した。
それも面白いくらいに絶句した・・・・
「ユーリ様?あの・・・ちなみに魔水ってどのくらいでできたんですか?」
恐る恐るしかし、好奇心で聞いてきたルナ・・・
肩の上でルナと同じように好奇心で聞き耳を立てる・・・
「うーん。最初のが3週間…?で一番新しいのが・・・・10か月だね・・・」
ルナとウィンは固まった・・・・
しかし適当に作っていたのだから当たり前だ・・・
いろいろな薬草を混ぜて調合し、魔水ができたのだから奇跡としか言いようがない・・
「まぁ、それはおいといてレコヴァ―草を取ろう」
目の前にあるのはたくさんの薬草や毒草のことについて書かれていた中でも超レアな薬草・・・
魔薬師にとってはとてもうれしいこと・・・
「しかし・・・こんな所に生えてたなんて・・」
「本当だよな・・・」
「不思議です・・・」
「でもさ・・・直感で来てなかったら・・・」
レコヴァ―草に一生出会えなかったな・・そうつぶやいた
「ユーリ様は運も素晴らしいんですね」
そう腕の中にいるルナは感心した・・・・