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11話


 ルーカスは目を覚ますと鈍い頭痛に気づいて思わず呻き声を上げた。

 昨日のことは薄ぼんやりとしか思い出せないのだが、海軍の猛者達に合わせて調子に乗って飲み過ぎたようだ。

 船長の奢りだったのも調子に乗ってしまった原因のひとつだ。昔から奢りの酒には弱い。金の心配をしなくて済むので思いっきり飲んでしまう。自分でも浅ましいとは思うが、例え安い酒でもただの酒ほど旨い酒はない。その上ミネルバ号には上質な酒しか置いていない。


 ルーカスは気合を入れて無理やりベッドから這い出た。下着を脱ぎながら移動して狭いリフレッシュルームに入り込み、コックを捻って熱いシャワーを浴びた。

 平の乗組員なのに洗面台、シャワー、トイレ、ランドリーの機能を持つ最新式のリフレッシュルームが付いた個室を割り当てられるなんて、とんでもなく贅沢な船だ。個室の設備はまるで未来の宇宙船に乗ったかのような見たこともない最新式の設備ばかり。2人部屋でも十分に贅沢だと言える位に広い部屋。例え商用船の船長室と比較してもミネルバ号の方が贅沢なんじゃないかと思う。

 地上に降りて安ホテルに泊まるぐらいならミネルバ号に乗っていた方が遥かに快適だ。


 二日酔いの頭痛は収まっていないが目を覚ますことは出来た。シャワーを止めて体を乾燥させてからリフレッシュルームを出た。脱ぎ捨てた下着をランドリーに放り込んで洗濯されて折りたたまれていた下着を取り出して履き、支給された制服に着替えた。

 ランドリーに放り込んだ下着は自動に洗濯されて新品同様に綺麗に折りたたまれて先程取り出したケースに置かれるようになっている。


 身支度を整えたルーカスは部屋を出て談話室兼食堂に向った。

 談話室兼食堂に入ると、船長と副長がいつもの席に座って朝食を食べていた。

「おはようございます」

 ルーカスは船長と副長に挨拶をした。

「おはよう。ルーカス」、「おはようございます。ルーカスさん」と船長と副長が返事を返してくれた。もう慣れたが、副長は訓練ならば鬼教官のように怒鳴り声を張り上げるのだが、訓練時でない時はまるで別人じゃないかと思うぐらい言葉使いが丁寧になる。

 ルーカスは、ふと見上げて外の景色を眺めた。

 乗組員用の談話室兼食堂は外の景色が眺められるように壁と天井が透明になっている。勿論、外からは真っ白な壁にしか見えないので、船内の様子を見ることはできない。

 談話室兼食堂の右側を見れば、宇宙港の様子が良く見える。そして、天井を見上げれば、緑の惑星フォーニスを眺めることが出来る。

「うわぁ、今朝の眺めは一段と凄いですね。見下ろしたフォーニスがとても綺麗だ」

 ルーカスは思わず歓声を上げた。ミネルバ号はフォーニスに対してさかさまになっているので頭の上にフォーニスが見えるのだが、宇宙船の船乗りにとっては惑星は見上げるのではなく、見下ろす物だ。例え頭上にあっても見下ろすと表現するのが普通だ。

「あぁ、ちょうど昼の部分が見えるから明るい緑色に輝いている。エメラルドグリーンのフォーニスと言われているだけはある」と船長が同意した。

 船長は意外とロマンチストなところがある。それに、世間知らずと言うか、常識外れなところもある。

 ルーカスがいつもの席に座ると。シオンが朝食を運んで来た。シオンは完璧なメイドで乗組員にもサービスをしてくれる。

「ありがとう。シオンちゃん」

 ルーカスはシオンにお礼を言った。

 朝食はいつものメニューだ。バターを塗った厚切りトーストが2枚にスクランブルエッグと300mlのトマトジュースが入ったコップ。

 ルーカスはトーストに噛ぶりつき、スプーンでスクランブルエッグをすくって口に入れた。

「ルーカス」

 ルーカスが2枚目のトーストの半分を食べたところで船長の声がした。ルーカスは振り返って「はい。船長」と直ぐに返事をした。

「食べ終わったら船長室に来てくれ、ちょっと相談がある」

「分かりました」

 船長を見ると外を見上げながらゆっくりとコーヒーを啜っていた。ルーカスの朝食が終わるのを待っているのだろう。ルーカスは朝食を急いで食べて残ったトマトジュースを一気に飲み干してから立ち上がった。

 ルーカスの方を見ていた船長と副長は立ち上がり、ルーカスに頷いて船長室に向った。ルーカスは急ぎ足で船長の後に続いた。


 船長室の入り口の小部屋は広々とした応接室になっており、中央に大人6人がゆったりと向かい合わせに座れるソファが置かれている。

 ルーカスが座るには勿体無いぐらい高級なソファだ。室内の調度もかなり高級な家具が置かれており。壁には3Dポログラフが外の景色を写している。まるで、どこかの屋敷の応接室にいるように感じられる。

 外の景色は変った風景だ。広い庭が映し出されているのだが、中央に大きな岩が2つ置かれて、粒の粗い白い砂が一面に敷かれている。岩を中心に不思議な模様が描かれており、庭の周辺には背の高い木が植えられている。遠くに綺麗な山が見える。

 見ていると、不思議と落ち着いた気持ちになれる。何とも不思議な景色だ。

 応接室に入ると船長がルーカスとヴァンに座るように身振りで示した。

 ルーカスは、船長と副長と向き合う側に座った。

 

「船長。話はなんですか?」

 ソファーに座るとすぐに船長に聞いた。

「これから、貿易センタに行って取引用の口座を二つ作るつもりだ。個人用の口座と会社用の口座だ。昨日、話した通り今回運んだ積荷は会社の資金で購入した積荷じゃないから、売却は個人の口座でやろうと思う。売却処理も自分でやるつもりだ。

 出発した時の経費や積荷は叔父が準備した物だから、一線を引こうと思う」

「えぇ、それは構いません」

 ルーカスは相槌を入れた。

「それで、会社の資金なんだが、ヴァンと2人で検討した結果、会社の開設資金を200Mcrメガクレジットにしようと思う。ルーカスは問題ないと思うか?」

 船長は自信なさそうにルーカスに聞いたが、ルーカスは唖然とした。200Mcrとはまた凄い金額だ。200tの新品の貿易船でも40から50Mもあれば買うことが出来る。

 船長の叔父さんはファンドール・コーポレーションの社長だ。ミネルバ号とその積荷はファンドール・コーポレーションが準備したと聞いている。

 船長も副長も裕福な家庭で育ったのだろう。ルーカスのような一般庶民とは違う世界に生きているとルーカスは実感した。

「やっぱり少なすぎるか、もう一桁あった方がいいかな?」

 船長が重ねてルーカスに聞いた。

「もう一桁って、船長。冗談でしょう。一桁上は2ギガじゃないですか、個人経営のレベルじゃないですよ」

 ルーカスは呆れて思わず本音を口にした。

「そうか、それなら開設資金は200Mでいいか?」

 船長が再び聞いた。

「それでも、多すぎますよ。確かに高価な積荷を積んだ方が利益は上がりますがね。そんな高額な積荷を積んだら、何隻もの海賊船に狙われます」

「そうだよなぁ。海賊が1回の襲撃で獲得する積荷の価値は数Mぐらいだと聞いたことがある」

 流石は元帝国海軍艦長だけあって海賊については詳しいようだ。

「まぁ、そうでしょうね、大体400tクラスの商船の積荷が2から3Mぐらいでしょう。200tクラスなら1Mぐらいですね」

 ルーカスは船長に同意した。

「ミネルバ号は400tだが積載量は800tクラス以上はあるから6Mぐらいか?」

 船長が聞いた。

 船長の情況判断能力は凄い。あまり知らない分野のことでも的確な判断を下す。流石は海軍の英雄だけのことがある。

「そうですね。利益は30から40%として、6Mなら2から3Mってところですね。でも、いつも積荷が一杯になるとは限りません。契約貨物は1tで1000crですから、全て契約貨物だったら、192、000crの利益にしかなりません。1Mcrでも利益が出ればいい方ですね」

 ルーカスは考えをそのまま口にした。

 船長と副長からは度々貿易のことについて質問を受ける。船長と副長は貿易は素人なので出来る限り分かりやすく説明してきた。その甲斐があって2人は瞬く間に商売のイロハを修得した。

 まだ、基本的なことを説明しただけなのに2人の理解能力は凄い、今では貿易の素人とは言えなくなっている。

「そうか、それなら利益目標額を1M、購入限度額を10Mあたりか?」

「そうですね。投機品の売買はギャンブルと同じですからね。そのあたりが妥当かもしれません。しかし、私は凡人ですからね。1Mを超える金額になったら船長に判断を仰ぎますよ」

 ルーカスは答えた。

「一刻を争う時もあるだろう。10Mまでルーカスが判断していいよ」

 船長は気楽な調子でルーカスに言った。

「いやぁ、なんだか桁が違いますね。体が震えてきました」

 本当に体が震えてきた。今まで扱ってきた金額と3桁ぐらい違う。

「どれぐらい利益を上げられるかどうかは様子を見て行こう。ある程度平均が出たら計画を立てるか、見直すかしていけばいいだろう」

 船長がベテランの経営者のような意見を言った。

「そうですね」

 ルーカスは同意した。

「ヴァンは意見は無いか?」

「そうですね、ルーカスさん。決算は4半期で、利益が多ければ、社員にボーナスを払うと言う方針で問題ないと思いますか?」

 副長はルーカスに聞いた。副長の意見は個人経営の商人の良心的なやり方だ。

「そうですね。それでいいと思いますよ」

「フォーニスを出発する頃には会社の経営方針をある程度まとめて、みんなに説明する予定だ。経営方針の検討はルーカスも協力してほしい」

 船長はルーカスに言った。船長はルーカスを信頼しているのが分かる。ルーカスは船長の信頼に答えたいと思った。

「はい。船長。私でよければ協力します」

「それじゃ、ルーカスはミネルバ号で購入する積荷をリサーチしてくれ。ヴァン、一緒に貿易センタに行くか?」

「はい。船長」

 副長は船長に即答した。

「あっ。私も貿易センターに行きます。途中までご一緒しましょう。貿易センターで直接様子を見ないと、数値だけでは分かりませんからね。色々と噂も集めたいし」

 ルーカスは最初から貿易センターに行くつもりだった。

「なるほど、母が貿易は足で稼げと言ってたな、俺もちょっと見学してみるか」

 まさに船長の言う通りだ。

「よし、それじゃ、出かけよう」

 船長が立ち上がるとルーカスと副長も立ち上がった。



 3人は一緒に貿易センターに向かった。

 貿易センターの取引所はジャニアス星の取引所よりも規模が大きく混雑している。みんな熱心に電光表示板を見つめている。

 ルーカスは取引所のロビーをざっと見回した。普段通りの雰囲気で特に変わった様子は見られない。

「ヴァン、窓口はあっちだ」

 船長が副長に言った。そろそろ別行動を取るべきだ。

「それじゃ、あっしは相場を確認してきます。夕方には戻ります」

 ルーカスは船長に声を掛けて、電光表示版の方に向かった。

「あぁ、それじゃ、頼んだぞ」

 船長はルーカスに声を掛けて窓口に向かった。


 ルーカスはいつものように相場の状況を丁寧に確認したが、特に変わった様子は見られない。しかし、船長と別れて1時間ほどした時、いきなり市場に爆弾が落ちた。

 売市場に登録されるはずのない製品が登録された。

 超高性能の汎用ロボットとコンピュータだ。

 特に汎用ロボットであるMX-Ⅱは登録されるといきなり高値になり、かなりの勢いで競り上がっている。

 その他コンピュータ部品など普段はめったに登録されない製品が登場している。

 どれも、ファンドール・コーポレーションの製品だ。

 ルーカスにはすぐに船長が登録した積荷であることが分かった。

 ルーカスが選ぼうと考えていた製品は分野が違うので殆ど影響はなさそうだが、フォーニスの貿易市場はかなり大騒ぎになるだろう。

 船長はミネルバ号の積荷がどれだけの騒動を市場に与えるかを分かっていないように思う。

 ルーカスは売り市場の様子を見ながら、ミネルバ号に積む製品の候補を絞った。リスクがあっても高い利益を見込めそうな製品を30%ぐらい、当然、リスクを分散するために種類は多めにする。次のバイレットで持ち越す覚悟でフォーニスならではの特産品を20%ぐらい、そして、利益は低くても安定して売れそうな製品を50%ぐらいの割合で購入製品を検討した。

 購入資金は豊富にあるので単価が高い医薬品関連の製品、それと武器関係も儲かりそうだ。それとフォーニス特産のアルコール類や農業関係の製品を多めにすると良いだろう。



 貿易センターで相場の観察に熱中したルーカスがミネルバ号に戻ったのは夕食の直前だった。

 ルーカスはミネルバ号のエアロックの扉の前に立って話しかけた。

「ただいま、ルーカスです。中に入れてください」

「ルーカスさん、お帰りなさい」

 ミネルバが応答するとエアロックの扉が開いた。ルーカスが開いた扉を通って船内に入ると扉が自動に閉まった。

 気密室を抜け、開いている船内側扉を通って船内に入った。正面のエレベータに乗って乗組員用フロアに上がり、談話室兼食堂に向う。もうすぐ夕食の時間だ。

 ミネルバ号はまるで豪華客船のように内装が整っている。

 談話室に入ると、シオンが夕食の準備をしている。船長と副長が座るテーブルに2人分、自分がいつも座るテーブルに1人分の食器が並べられていた。他の乗組員は休暇で出かけたのだろう。昨日、全員で観光に行くと言っていた。

 1人だけの食事は寂しい。シオンも乗組員の仲間なのだから一緒に食べてくれれば嬉しいのだが、そう言えば、シオンと執事のロバートが食事をしているところを見たことが無い。よぽど内気な性格なのか、あるいは厳しく教育されているのだろう。まぁ、なんと言っても、あの船長のメイドだ。そんじょそこらのメイドとは訳が違うのだろう。

 ルーカスはいつも座るテーブルにぽつんと1人で座った。天井のフォーニスは夜側になっているので緑色じゃなくて暗い色になっている。


「船長は?」

 食器を並べているシオンに聞いた。

「船長室です。準備ができたら呼んで来ます」とシオンが答えた。

 いつ見ても、シオンは可愛らしい。16歳だと言われたら素直に信じてしまいそうだ。

 たしか、船長が大学の時からメイドをしていると聞いている。船長は海軍を3期は勤めているので、少なくとも13年か14年前からメイドをやっていることになる。

 15,6でメイドになったとすれば30歳ぐらい、船長達と同じ年齢になる。

 しかし、船長と副長もそうだが、とても30歳には見えない。きっと不老薬を服用しているのだろう。不老薬はとんでもなく高価だが船長達ならあり得ることだ。

 以前、シオンに年齢を聞いた時「メイドの年齢は永遠に16歳と決まってます。知りませんでしたか?」と軽くいなされた。


 談話室の扉がシュッと空気が抜けるような音がして開くと船長と副長が入ってきた。

 今でも副長を見ると見惚れてしまう。副長は超がつくほど美人だし、黒い猫耳と尻尾がなんとも言えない雰囲気をかもし出している。

 海軍の連中が海軍の猛者を往復びんたで数メートルほど吹っ飛ばして気絶させてたと言っていたが、訓練の時の厳しさを思えば納得できる。

 以前、ヴァンスキーと言う海軍の兵隊が副長の一喝で震え上がっていた。あの怯えようを見ると、とてもじゃないが絶対に怒らせたくない。

 船長と副長が軽く頷いて椅子に座った。

 シオンが食前のスープを給仕している。

「船長、船長の貿易品は順調に売値を伸ばしてましたよ」

 ルーカスは船長に話しかけた。

「おぁ、そうか、そいつは嬉しいね」

 船長は答えた。

「売り市場はとんでもない状態になってます。まるで、爆弾を落としたようなもんです」

「爆弾だって?」

 船長が驚いて聞き返した。

「そうですよ。船長が爆弾を落としたようなものですね。私の経験でもめったに無いことです」

 ルーカスは船長に答えた。

「なにせ、あの幻のMX-Ⅱに禁制品になってるコンピュータですからね。市場に登場すること自体、ありえない製品です」

 ルーカスは船長に説明した。

「他の製品も、めったに市場に入らないファンドール社の製品ですからね。まさに爆弾攻撃を仕掛けたようなもんですよ」

 ルーカスが続けて説明した。

「まっとうな製品ですから、別に問題にはなりませんが、仲買人達は、当分は徹夜続きでしょうね」

 ルーカスはにこにこしながら説明した。

「そうか、そんなことになってるのか、少し前に確認したから値段が上昇してるのは知ってたけど、そんなに凄いことだったのか?」

 船長がびっくりした顔をして聞いた。

「1日でこれだけ値段が変動することは珍しいですからね。プローカーは爆弾が落ちたと表現します」

「そうか」

 船長が返事をした。

「まぁ、売るのは明日の夕方か2日後の昼ぐらいがいいでしょう。それ以上待つと値段がいきなり下がったりしますから」

「売り市場の様子を見て、ちょうどいい時にお知らせしますよ」

 ルーカスは船長に提案した。

「あぁ、そいつは助かる。頼むよ」

 船長は答えた。

「ルーカスさんに任せておけば安心ですね。ありがとう」

 副長もお礼を言ってくれた。

 副長にお礼を言われると、年甲斐も無くそれだけで嬉しくなってしまう。ミネルバ号に乗船できてほんとうに幸運だったとルーカスは実感した。


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