六蹴 宮前葵先生
ヤジロベー
「あ、そうか!
平から元気貰ってフリーレン倒したんだから、
フリーレンに元気与えたら平生き返るんじゃねえか⁉」
「いや、全く意味が分からないんだけど……」
バカボンドのアホな理論に、シノブは呆れる。
しかし、そこでふとアイデアが浮かぶ。
「いや、てことは。
バカボンドが平くんに元気を与えたら
ワンチャン……」
「あ、そうか!
おめえ賢えなあ!」
バカボンドは平の残骸に近寄り、
手を向け元気を送り込む。
「ん、んあ」
「平‼」
「平くん‼」
「おお、バカボンド。にシノブ。
アイツ倒したか?」
「ああ! おめえのお陰だ!」
「心配させないでよ、ばか」
シノブは平に抱き着く。
「あまり強く抱き締めると、
俺のHPが無くなるぞ……」
「ばか!」
「いやあ、良かった良かった」
バカボンドは安心して笑う。
まあ全部こいつの所為ではあるが、
こいつはこいつで色々頑張っていたような気もする。
「バカボンド、サッカー部入れよ……」
「オラこの世界だとジンベエの立ち位置⁉」
ヤジロベーだったり
ジンベエだったり。
もうヤジンロベエではないか。
野人の露平だ。
宮前葵先生の野人令嬢は絶賛発売中だ。
どこからの絶賛だろうか。
しかし、平の勧誘を受けたバカボンドの目には
「当たり前だのゴムゴムの戦斧だ‼」
闘志の炎が宿る。宮前葵先生の炎上よりも熱く。
ジンベエ