四蹴 平の死
バカボンド
「無理だと分かっていても」
「またかよ、バカボンド。て」
平の目には、バカボンドが
「やんなきゃなんねえことが、
あるんだあああああああああああああああああああああああああ‼」
「すげえな、バカボンド‼」
上空からの超巨大な光線のようなものを
両手で食い止めているシーンが映った。
「頑張れ、バカボンド‼」
「平、おめえの元気をくれええええええええええええええええええ‼」
「! あ、ああ!」
平は勘で手を上げる。
「受け取ってくれ、バカボンド‼」
「来たあああああああああああああああああああああああああああ‼
サンキュー平‼」
心なしか、平の元気がバカボンドに移ったような気がする。
「オラの大好きな牛尾中学校を、
おめえなんかにぶっ壊させねえ‼」
「バカボンド‼」
しかし、この攻撃は誰からの物なのだろうか。
遠目に白と紫で彩られたエイリアンのようなシルエットが
「この猿野郎があああああああああああああああああああああああ‼」
そして黴菌のような声が
「オラ尻尾が生えてるから、人間じゃねえのかもな……‼」
「ここで言う台詞じゃなくね⁉」
しかし、ここでバカボンドが力尽きたら、
牛尾中学校が消滅してしまう。
「頑張れ、バカボンドおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお‼」
「平ああああああああああああああああああああああああああああ‼」
「何⁉」
「おめえの元気、全部オラにくれえええええええええええええええ‼」
「俺が死ぬよ⁉」
しかし、平一人の命で地球が救えるのならば
平は短い逡巡の中
「受け取れ、バカボンドおおおおおおおおおおおおおおおおおおお‼」
手を上げる。
平京崩