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Cafe月の倉

作者:月倉 周
 小さな小さな町の西のはずれ、不思議な色に輝く湖が、まあるく静かに水を湛えている。
湖畔に添うように三日月形の林と、反対側には風にそよぐ緑の草原がひろがる。そのちょうど中間に、ひっそりと佇む一軒家。赤い屋根の上にちょこんと出た煙突からは、白い煙が小さく流れていた。近寄れば、窓枠と同じ木の扉に、やはり木製の壁掛けが下がっている。

 そこは「café月の倉」
 不思議な湖のほとりの、小さなカフェ。

 そこに集う人々の、小さな物語。
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