第四話 魔法の授業
すいません。投稿したつもりができてなくておくれてしまいました。
翌日、俺たちは朝食の後、講堂のような場所に案内された。
これから魔法の講義が行われるらしい。
教えてくれるのは、昨日王のそばにいた宮廷魔導士セレスト・サリアさんだ。
「おはようございます。今日から私が皆さんに魔法を教えていきますね」
みんなやる気十分だ。そりゃそうよね。だって魔法だもの・
「魔法とは、この星に満ちた魔力を源にして自分が思う通りの現象を引き起こすことです」
「魔力には自然界に存在する『マナ』と、使用者の体内に存在する『オド』があります。どちらも本質的には同じものですが、オドは体になじんでいる分精密な操作がしやすいので、現在の魔法では、前者を燃料や単純なエネルギーとして、後者を魔法で行う操作を確定させるものとして使用しています」
「オドはマナから徐々に変換していくことによって自然に回復していきますが、人によって最大値があります。その最大値は修行によって増やすことができます」
「オドを回復させる薬はありますか」
「はい。魔力回復ポーションは存在します。出来によってオドをそれぞれ回復させることができます」
「では実際に魔法を見てみましょう」
そういうと彼女は片手を虚空へと伸ばし、呪文を唱え始めた。
「我が手元に聖なる炎を 『聖炎』」
そう唱え終わると彼女の手には、白く煌々と輝く神々しい炎があった。
「『聖炎』か…」
「その詠唱は必要ですか?言わなきゃ発動しませんか?」
わかる。その気持ちはよーくわかる。
「?? 慣れて、明確にイメージできるようになれば、詠唱を短くすることはできますが、魔法名を省略すると大幅に威力や正確さが落ちてしまいますので、あまりお勧めしません」
おう。それは恥ずい。困ったような顔を浮かべている人が多々見受けられる。
いつもクールな皇さんが恥ずかしがりながら呪文を詠唱…やばい。超見たい。
とか思ってたら超にらまれた。怖い。なんでわかったの怖いって。
その後もいろいろな種類の魔法とかを講義された。ちょっと聖とか闇とかは漠然としていて理解しづらいな。
「ここまでが一般的な魔法の話です」
特殊な話とかあるのか。
「最後に、あまり使われていませんが、魔術の存在をお話しておきましょう」
魔術?魔法と同義なものとばかり思っていたが、違うのか。
「魔術は結果として起こる現象をイメージするのではなく、直接魔力を使って干渉する事柄を細かく指定して行います」
ん?うちの連中からしたら圧倒的にこっちのほうがやりやすいのでは。
「魔力で行うことを直接指定するので、イメージを具体的な事象に変換する必要がある魔法に比べて消費魔力が少ないうえに早く発動できます」
いいことじゃないか。
「しかし、現実に起こる事象を正確に把握することは困難を極め、完璧に使える人はほとんどいません。皆さんも、消費魔力を少し減らすために活用できる技程度に覚えていてください」
……………。
「「「先生。その話、もっと詳しくお願いします」」」
はいきた。うちの研究者連中。
いい加減彼らのことを紹介しとくか。
一人目。化学の天才、大久保悠斗。いつも劇薬を持ち歩く危険な男だ。現実の功績は…今更どうでもいいか。
二人目。生物愛好家(いろんな意味で)、水無月花鳥。この人は少々性格に問題が…いや、何でもない。
三人目。物理・地学担当、三嶋元田。こいつに関して俺はあまり多くを知らない。あまり口数は多くないな。
「え?どうしたんですか急に」
突然鬼気迫った彼らに戸惑いを隠せない宮廷魔導士。
「それは僕も興味がありますねえ」
米田まで参戦したー。確かに先ほどの説明だとプログラミングの技術がかなり生かせそうではあるが。
「わっ、私も簡単なものしか使えないので詳しいことはわかりませんが、万物の理への理解が深いほど正確に、少ない魔力で発動するらしいです」
へえ。ほう。ふーん。
俺ら恩恵なしでもこの世界で割とチートじゃないかなあ?