【クリスマス企画】十二作目 君を救いたい
抱きしめた君の体は震え
今にも崩れ落ちそうだ
私は精一杯 君を抱きしめた
小さく
大丈夫 大丈夫 大丈夫
励ます声は君に届いているのだろうか
僕なんてどうせ都合のいい
少年Aなんだろうな
君にはカッコいい彼氏がいて
僕なんかより強い彼氏がいる
僕なんかと比べものにならない
でも
君を泣かせた そいつを許せない
僕は抗う
たとえ都合のいい少年Aになろうと
君の涙を見て
心が締め付けられるこの想いは
本物だ
僕は君を救いたい
その長い雨に打たれている君を
その冷たく震える体を
何度でも 温める
僕は君を救う