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きょうのせかい  作者: ペンネグラタン
42/54

出会ったのは

「鏡に、吸い込まれた?」

 僕が首を傾げると、おばさんは頷いた。

「吸い込まれたとしか表現しようがないわ。鏡がまるで水であるみたいにすっと抵抗なく、体が入っていったの。おばさんは混乱して、おじさんも鏡を叩いて、何もできなくて……泣く泣く去っていった」

 おばさんは軽く目を閉じた。そのときのことを思い出しているのだろうか。


「真っ暗な鏡の中で、おばさんは会ったの。あなたにそっくりな二人の子どもに」

「……えっ?」




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