めんどくさい
春。それは始まり。
私、今日から高校1年生の五十嵐朧は高校までの道のりをのびのびと歩いていた。桜の花びらがうっとうしいぐらいに春風に乗って飛んで来る。春は嫌いだ。日本中「桜だー!」ってうるさいし、新しい学年になるだけなのに、女子はわーきゃーわーきゃーうるさいし、リア充も調子に乗ってうるさいし。日本人は「落ち着き」って言うものが足りないな。
「うぉ、やばっ」
時計を見るとそろそろ遅刻になりそうな時間。よし、走ろう。私は少し落ち着き過ぎているのか? というか、マイペース・・・なのか?
「きゃっ」
痛い。誰かとぶつかったのか。角でぶつかるとは・・・。なんてあるあるなイベント・・・。こういうのは面倒くさくなるから、とりあえず謝ってこの人から逃げよう。
「あの、大丈夫でしたか!? けがは・・・」
えっ、男!? 私が一番苦手な生き物じゃない! めんどくさいな・・・。とりあえず、このあるあるなイベントから抜け出して、学校にダッシュしないとヤバい!!
「私は大丈夫です。それでは、失礼します」
うん、これでよし。やっとあの男から逃げられた。早く学校に行かないと!!
「ギリギリセーフか・・・はぁ・・・はぁ・・・」
しかし朝にあったあの男は何だったんだ・・・? まぁ、そんな男のことを気にしていても馬鹿みたいだし、もう忘れよう。よし、他のことを考えよう。えっと、他のこと・・・ほかのぉ・・・
「・・・っえ?」
私の目には今朝ぶつかった面倒くさい男が映っている。
「っあ・・・朝の・・・」
えっ、気付かれた!? めんどくさっ。
「・・・あの、今朝はホントにごめん! その、同じクラスになったんだし、仲良くしようぜ!」
「・・・えぇ」
何でコイツが同じ学校に、同じ教室にいるの? はぁ・・・本当についてない・・・。
「おーい、早く座れよー」
先生が来た。早く座ろう。私の席は一番前か・・・。
「・・・ん?」
これは何? 幻覚?? 何で私の席の隣にコイツがいるの?????
「奇遇だね! まぁ、隣になったんだし、これからもよろしく! あ、俺の名前は島崎将斗! 君は?」
えー・・・。名前教えなきゃなんないのー? ハリウッド級に面倒くさいわね、この男・・・。
「・・・五十嵐朧よ」
「五十嵐さんか、よろしくね!」
変な知り合い出来ちゃった・・・。ついてない・・・・・・・。
放課後。
やっと放課後だ。今日はなんだか疲れた・・・。こうなったのも全部あの馬鹿のせいね。私のスクールライフが・・・。明日が憂鬱だわ・・・。




