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カオス・ボーダー  作者: 柚黒 鵜白
第一章 光と闇
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第一章 光と闇 第八話 射抜く者

済みません。投稿する時間がなかなか見つかりませんでした。今回はガルラです。

第一章 光と闇

第八話 射抜く者


「はっ!!」

バシュン

「ふんっ!!」

ドォン


森の奥で矢を射る少女と爆弾を投げつける少年が対峙していた。



今、私はラザイルと戦っている。だが、


そのうちラザイルの頬を矢が擦り、血がにじみ出てきた。だが、ラザイルは

「アハハハ、アハハハハハ、アーハッハッハッハ!!」

と、突然高らかに笑い出した。それを不愉快に思ったのか少女は憎らしげな顔を向けて

「一体何が面白いと言うのだ。これは戦いなのだぞ!!」

と叫んだ。


「いやーな。ハハ、やっとな、ヒヒ、俺が求めていた戦いが、血で血を洗うこの闘いが楽しくて楽しくて仕方がないのだよ!!」

「ふざけるな!!闘いというものは騎士が己の誇りをかけて行うものだ。それを貴様のような腐れ外道が軽々しく口にする資格など無いのだ!!」

「なれば早く本気を出せ。まさかこの程度が本気だとは言うまいな?貴様」

「くっ!」


本気を出したいのはやまやまだ。だが私はまだクイナと完全に霊装を展開することができない。だが


「・・・よかろう。ならば本気を見せてやる。行くぞ!クイナ」

「うん、わかった」

クイナが一瞬だけ炎に包まれたかと思うと弓と融合した。これが今の私達の本気だ。

すると


「ほう。なかなかのものだな。だったらこちらもいってやろう。来い、シーベガス」

「SHAAAAAAAAAA」

どこからか蛇が出てきた。かと思うとラザイルの ベルトと《・・・》融合した。


「お前の依代はその爆弾じゃないのか!?」

「お前、馬鹿じゃねぇの?普通こんな爆弾みたいな消耗品を依代にするほど馬鹿じゃねぇっつうの。いくぞ、“ディストリクト”」

ラザイルがそう言いながら手を地面に付けた。すると私の真下に穴ができてそこから衝撃波が飛んできて空中に飛ばされた。

「ぐっ!これしき」

「オマケだ」

「な!!」

空中に飛ばされた私はなんとか体制を整えようとしていると爆弾が投げられてきた。


ドォォォォォォォォン


と音を立てながら大爆発をした。死んだかと思われた。だが

「ほお、あれでもまだ生きているか。果たしてそれはお前の戦闘技術なのか、それともお前の霊獣の力なのか」

そう、私は爆弾が爆発する寸前にクイナの能力で炎の壁を作って爆風を防いだのだ。

だが、やはり完全にとはいかなかったらしく、足が動かずに倒れたままだ。


「だが次は確実に殺す」

そう言いながら近づいてきた。だが、もうくらう気はない。


「炎に焼かれるは汝の身体、炎に包むは我の罪、罪を許さぬ我炎、今生の別れと知りたもう。“クリムゾン・アビス”」

そう唱えてオレンジ色の炎を纏った矢をラザイルに放った。

「しまった!!」

完全に油断していたらしく、その矢は直撃し、完全に焼失させた。

ラザイルの左腕を


「危ない危ない。あと少しで死ぬところだった。貴様そんな技を持っていたのか。もう油断するまい。で、それでては尽きたのか?だったら終われ俺の英雄武装であるこの“ゲプ”で終わらせてやろう」

ここまでなのか、済まないシンジ、済まないロミナ、済まないサヴァー、済まないクイナ、ごめんなさい、父上、母上


私は死に怯えながらラザイルが私を殺すのを待った。だが、いつまでたっても殺すための攻撃が全く来なかった。

「あん?なんだお前、見かけない顔だなぁ。もしかしてこいつらの助っ人なのか?まぁいいや。こいつはいつでも殺せる。その前に楽しませてもらうがな。お前も顔はわからないがいい身体つきしてるじゃないか。お前もこいつ同様に倒して楽しませてもらうとしよう。」

一体何を言っているんだ?私達は誰も助っ人に呼んでいない。なのに誰かいるのか?だとしたら危ない。そう思いながらその助っ人の方を向いた。そして言葉を失った。なにせ、そこには黒いTシャツの上に赤黒いコートを着ていて、黒いスカートに股下までありそうなソッキング、黒いスニーカーを履き、首には紅色のスカーフを巻いた少女がいた。容姿は足は細く、腰にはくびれがあり、胸は大きすぎず小さすぎずで、黒色のショートカットの髪という髪型と色を除けば男の理想を現実化したようなものなのだ。だが顔は仮面に覆われていて見ることができない。なのに同性だということがわかっていながらも見惚れていると


「貴様、俺の女になれぇぇ!!」

という声が聞こえて気を取り戻した。見てみるとラザイルがかなりの速さで走り出していた。それに気付いたので、仮面の少女に「私のことはいい、お前は逃げろ」と言おうとした。だが、仮面を被った少女の姿が目の前から一瞬のうちに消えた。そしてラザイルのいたところから金属が落ちる音が聞こえてきた。目を追って見てみるとラザイルのベルトの金属部分のほんの一部が切り落とされていた。


「おい、女、よくも俺のベルトに傷をつけてくれたなぁ。なに弁償はしなくていい。どうせ後で外すんだからなあ。そしてお前の身体で払ってもらうからなあ!!」


いけない、もう止めなくては。そう思い立とうとするが、未だに立てる気配がしない。今になって役立たずな自分が憎いとさえ思えていた。

すると


「あなた、愚かな人ですね。彼とは大違いです」


と初めて言葉を発した。その声は川の水のような澄んだ綺麗な声だった。


「なんだと?答えろ。その男とは誰だ?俺よりも爵位が上の貴族か?それとも王族なのか?」

「今は平民をやっています」

「な、平民だと?貴様、俺が平民に劣ると言うのか?ならばもういい、本来は貴様を側室にしてやろうと思っていたが、貴様で散々楽しんだ後に奴隷商に売ってやる。そうだそうだそうしてくれる。この俺を馬鹿にした貴様が悪いのだからな」

そう言うと、ベルトとの融合を解除し、シーベガスで正面から攻めさせ、爆弾を投げつけ剣を取り接近してきていた。だが、そのとき

「馬鹿な人、身分で人を測るなんて・・・まるで彼と会う前のあの人の様」

という声が聞こえてきた。その後、仮面の少女の姿が一瞬だけ消えたかと思うとまた現れた。すると


「はい、貴方のベルトは確かに外しましたよ。貴方の下半身ごと」


そう言うと目の前へと迫っていたシーベガスは横に真っ直ぐ、ラザイルの爆弾は全て空中で爆発、そしてラザイル本人は上半身が下半身から離れていた。


だがおかしい。あの仮面の少女は見た感じ武器を所持していなかった。なのにラザイルには切り傷があった。

「おい、お前、いったい武器をどこに隠し持っていた」

気になったので聞いてみたが返事はなかった。なぜならそこに少女の姿がなかったのだから。


ガルラVSラザイル 勝者ガルラ?

だいたい後6話あたりで第一章を終わらせて第二章に突入する予定となっております。不定期の更新となりますが、今後ともカオス・ボーダーを宜しくお願いします。


PS仮面の少女は二、三章あたりから正式二登場する予定となっております。

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