第一章 光と闇 第四話 死闘開幕
やることなすことうまくいかない(T ^ T)
第一章 光と闇
第四話 死闘開幕
覚悟しろ、その一言とともにサヴァーが現れた。それは僕たちの決闘の中止を宣言した。
隣からとてもこの世のものとは思えない気配を感じた。気にはなったがどうしても見る気にはなれなかった。
極めつけに隣から「神聖なる決闘を邪魔した愚か者ども、覚悟はできているのだろうな‼︎?骨が残るとは思わないことだな!!」と荒々しい声が聞こえてきたのだ。そんな状態の人を直視できようか、いやできない。現にサヴァー以外全員びびってやがるし
そんな状態が拮抗しているとスピーカーから
「0時になりました。これより決闘スタイルの戦いを始めます。」という幼い女の子のような声が聞こえてきた。
「ルールは一本先取、または相手が負けを宣言した時点で戦闘終了と致します。そして、今回はルールの変更を致しましてサヴァーVS針路&ガルラペアによる一対一の勝負が開始致します。なおハンデと致しまして針路&ガルラペアは霊獣の使用を禁止とさせていただきます。では、勝負を開始致します。・・・・・・戦闘開始!」
その掛け声とともにサヴァーがナイフに例のサイの霊獣を融合させ、死闘が開始された。
□ □ □
戦闘の開始を宣言された後、すぐにサヴァーがしかけてきた。ガルラの様子を伺うとやはり距離を取り出していた。ということは僕がすべきことを察し「行かせるかぁぁぁ!!!!」という意気込みをすると刀を抜いてサヴァーの初撃を受け止めた。
すると、上空から大量の矢の雨が降ってきた。
「ほぉう、あいつもなかなか良い動きをしているではないか、これなら」
戦闘開始直後、針路がサヴァーをこちらに近づかせないように接近していた。なので矢の狙いがつけやすくなった。
「ゆくぞ、ヴァレンチェ流弓術、一の構え、流星群!!」
そう言うと一度に十数本もの矢を同時に放った。その矢は全て外れたが、計算の内だ。さて、次の射撃地点にでも移動するとしよう。
あ、危なかったあ、なんか全弾当たらなかったよ。でも、サヴァーにも当たっていない。一体なんでだ?
そんなことを考える時間などなくサヴァーのナイフが襲ってきた。なので考えるのをやめて刀で打ち返した。攻撃が外れるとサヴァーは僕に突き攻撃をし始めた。なんとか全部よけることができたがその動きになぜか違和感を感じた。なんでだろう?
ガルラサイド
さてと、針路が稼いだ時間で次の射撃地点にたどり着くことができた。さて、ゆくぞ
「ヴァレンチェ流弓術、二の構え、流星!!」
その矢は一本だけだが、正確に流星群のときに放って地面に突き刺さっている矢に当たり、ジグザグに飛んでいった。
よし、思った通りに飛んだ。後は止めを刺すための火薬付きの矢を放ちその後私が「にゃー、にゃー」そうそうにゃーにゃーと・・・んなわけあるかあぁ!!そう思いながら鳴き声のした方を睨みつけながら振り向いた。そこには縄で木に繋がれた1匹の三毛猫がいた。
その猫に爆弾らしき物がついていることや、全身がボロボロになっていることや、なぜかその猫の背に一対の白い手甲が巻きつけられているなど突っ込めるところがいろいろあるはずなのだが、今のガルラにはまるで見えていないのか
「か、可愛い」
そう叫んでいた。後ろから誰かが近づいてきていることに気付かずに
針路サイド
なんかなあ、サヴァーの攻撃なんだけど、強いことは強いんだけど、なんかサヴァー自身がなれてない気がする。確かに振る速度は速いし、突きは鋭いけどなあ、やっぱりなんか使いこなせてない気がする。
そう思っているとどこからか矢が飛んでくる音が聞こえた。どうやらガルラがまた射たようだ。そしてその矢がそのままサヴァーにへと向かっていった。そのままいけば肩に突き刺さりナイフを落としてこちらが勝てる。そう思った。
だが、そううまくはいかなかった。
なぜならサヴァーが矢を当たる直前に
「邪魔だー!!」
と叫びながら手で叩き落としたのだ。その動きはまるで長い間してきた努力の結果のように全く乱れのない一撃だった。もしかしてあいつの戦闘スタイルって・・・
サヴァーサイド
あと少しで、次の一撃で、次で、次で・・・
そう思いながら俺は短剣を振り続ける。たとえこの手を血で赤黒く染めようとも、たとえ僕の体が限界を越えてボロボロになろうとも、たとえ全く恨みがなくてもこいつを殺らないとあいつが殺されてしまう。それだけは、それだけは嫌だ。
するとこちらに向かってどこからか矢が飛んで来た。あと少しでこいつにトドメをさせそうだったのに、畜生
「邪魔だー!!」
そう叫びながら拳を握るとその矢を思いきり地面に叩きつけた。当然その矢は粉々になり、もはや原型すら保てていなかった。
□ □ □
「はぁー、なんであの程度の相手ごときに苦戦しているのですか?」
現在針路たちの決闘を見ている少女がそう言った。
「昔はあんなにも強かったというのに。まあ、仕方がないですかね。あれは僕にとっては過去で、あの子にとっては未来、なのですものね。」
そう言い終わるとに少女は森の奥へと姿を消した。
その少女の右手には奇妙な正六面体の物があった。
□ □ □
「ねぇサヴァー」
「なんだ平民?降参か?」
「いや、ちがう」
「じゃあいったいなん「なんで自分の戦いをしないの?」な!?」
そうだ、先ほどの拳で分かった。僕の予想ではサヴァーの本当の闘い方は確かに近接戦だ、だが同じ近接戦でもナイフや小刀ではなく手甲やメリケンサックの類のものだ。
そうでなければあそこまで拳が早く、正確に、そして強くないはずだ。そう思ったので聞いてみたのだ。そしてもう一つ
「そ、そんなこと今はどうでもいいんだよ。いいから続けるぞ」
「あと一つ」
「今度はなんだ!!」
「なんで手甲やメリケンサックを持ってないの?」
「うぐっ」
サヴァーと戦闘してみて分かってはいたのだが、サヴァーには手甲やメリケンサックの類のものを持っていない。
サヴァーがまた何か言おうとしていたがその質問には予想もしていないところからきた。
「それは簡単だ。そいつはそこの4バカに脅されていたんだ。そいつの本当の霊獣であるこの猫を使ってな」
その大きな声が聞こえてきた場所を見てみるとそこにはガルラとなぜか白い猫を抱えているロミナがいた。
なんで見学のはずのロミナがここにいるのか疑問には思ったのだが、そんなことよりもさっきまで殺気がだだ漏れだったサヴァーが
ロミナが抱えている白い猫を見た瞬間殺気が消え持っていたナイフを落とした。そしてそのナイフから霊獣が出てきた。
すると
「くっそ、誰だよあの木の下なら誰にも見つからねぇって言ったやつ」
「それはお前だろ、ゲルトン」
「そうだよ、だからあれほどあの猫を殺そうよって言ってたのに、計画が台無しじゃないか」
「俺の砂伊賀もボロボロじゃないか。まぁどうせ雑魚だけど」
とあの4人がそこにいた。
「にしても良くあの爆弾を外せたねぇ、あれは無理だと思いつつ起動装置を押していたのに全く爆発していない。いったいどうやったの?」
確かにそうだ、いくら簡単な爆弾でもその知識がなければ解除は無理だ。
だが、その疑問はまた意外な人が答えた。
「それは私が遠距離操作で解除させていただきました。いくらなんでも霊獣を殺させる訳にはいかないので」
そうその質問に答えたのはあのスピーカーから流れている声だった。
「誰だか知らないけどありがとう。おかげで俺のもとにコーマが戻ってきた。」
とサヴァーがお礼を言うと
「・・・と、当然のことですから」
という照れたような声が聞こえた。にしてもあの猫ってコーマっていう名前なんだ。少し意外だなあ。
「ちっ、しゃーねーな。本当は嫌なんだけどおい平民とその仲間たち、どうだ俺たちと4対2で試合しないか?ま、申請済みだから拒否できっこないがな。」
そんなこともしたのか、この人たちは
「いいや、4対3だ。」と突然サヴァーが言った。もしかして
「一緒に戦ってくれるの?」
「ああ、あいつらの中に礼しないといけない奴が1人いる、何よりお前らに迷惑をかけたからだ」
「ありがとう」
「フン、今更1人増えたところで」
「4対4です。」
その声の主はロミナだった。
「気持ちはありがたいけど大丈夫なの?」
「は、はい。あの人たちのやり方に不満がありますし、それに針路さんにいいところを見て欲しいですし。」
後半部分が全く聞こえなかったが、まあいいや。今は人手が多いに越したことはない。
「ちっ、まあいいとっとと始めろやパテル」
パテルっていうのかあのスピーカーから出ている声の人の名前
そして
「 現時刻00時30分、戦闘ルールが変更となります。ルールは決闘スタイルから紅白に別れた後、先に相手を全員戦闘不能チームを勝利とします。ちなみに乱入は禁止と致しません。また、各リーダーが死亡した場合リーダーが生きている方のチームを勝者と致します。ではチーム分けを説明致します。
紅チームはゲルトン、ラザイル、カルチ、ミミールの四人チーム、リーダーはゲルトン
対する白チーム、針路、ガルラ、ロミナ、サヴァーの四人チーム、リーダーは針路とさせていただきます。
準備が整い次第戦闘を開始させていただきます。では、休息30分の後にカウントダウンを開始させていただきます。」
そして、運命のカウントダウンが今始まった。
なんかもう別にハーレムつくんの主人公だけじゃなくても良くないですか?
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