表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
苦神師駅  作者: なぎゃなぎ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/4

-1-

5/13(金) 23:50頃――


私は酔っ払いながら新宿駅に入って行った。

いつもならば仕事帰りは南口から入り、すぐそばにある4番線に乗り込み埼玉方面へと帰る。


しかし、この日は違った。

システムのリリースが本日の夕刻に無事終了し、仲間と少し飲んだ。


開発仲間との話の中で自分がまだ"童貞"である事をいじられ、むきになって大久保駅周辺の"たちんぼ"と言われる女性に声を掛け、童貞を捨てるという話になった。


しかし結果は散々だ。


交渉して1人女性と上手く行くかと思いきや、女性の身の上話を聞き始めたら、その気が失せてしまったのだ。

結局3万円支払い、女性に酒をおごって別れた。


その為、今日は新宿の西口から私は駅に入った。



新宿駅はとにかく広い。

私は5番線があるだろう場所を適当に想像しながら歩いて行った――


しかし、どれだけ歩いても見知った光景にたどり着けない。


酔いのあり、私は近くにあったエスカレーターをひたすら下って行った。

理由は歩きたくないが立ち止まっていても仕方ないので動いた気になれるから…。


時間も遅く、いつもは人でごったかえす人込みは途切れ途切れになり――ついには誰も見当たらなくなった。


「新宿駅は迷うから、一端他の駅に出よう…」


そう考えていると、エスカレーターに直結しているホームにたどり着いた。


"B-6"と表記されている。


「地下… 6階か…」


新宿駅の全貌など私は知らない。

これだけ広い駅ならばあっても不思議はないと思い、電車の時刻表を見る。


0時8分に新宿発の電車が来るようである。


行先はどこでも良い、新宿駅さえ出れれば――


私は行先も確認せずに来た電車に乗り込んだ。


乗客は私以外誰もいないが終電まじかなので、いないのは当然だろうと何も考えていなかった。



電車が発車すると私は酔いと疲れのせいか、すぐに眠ってしまった――


―――


「お客サん、終電だデよ。」


いつの間にか寝ていた私は無表情な青白い顔の駅員に起こされ、電車を降りた。


私が電車を降りると電車は走り出し、姿が見えなくなった。


夜空は満点の星空。


東京でこんな綺麗な夜空が見れるなんて――


私は夜空を少し眺めた後、駅のホームを見やる。


コンクリートのホームで、駅の建物自体は木造。

劣化具合からかなり古いものだと想像できる。


「なんだここ…」


私は見慣れない風景に恐怖を覚え、駅の名前を確認する。


――苦神師くじんし――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ