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8話 解放

ガントレット達を解放してから明日で2週間というところで、ガントレットが1人でやって来た


「あれ?ガントレットどうした?」

「ヤマト殿、王が逃げた」

「はあ、やっぱりヘナチョコ王だったか」

「それでも攻撃するか?避難はさせてあるが」

「逃げた先は?亡命先と言った方がいいか」

「グランゾート王国の北に位置するウインザート王国だ、ここの王女はグランゾート王の娘なんだ」

「身内みたいなもんか、よし!攻撃は止めた、じゃあガントレットお前が国のトップになれよ」

「えーー?それはちょっと…………」

「お前が王様になれって言うんじゃない、民主主義国家を宣言するんだ」

「民主主義…………?」

「国民が国の代表を選ぶんだよ、投票でな、まあその辺は信用がないと票を水増ししたり買ったり賄賂だなんだと問題だらけだから後でいい」

「民が王を選ぶと…………中々難しそうだ」

「とりあえずガントレットが初代大統領だ、オレが助けてやるから頑張ってやってみろ」

「できるだろうか……自信はないがヤマト殿が助けてくれるとなるとやらざるを得ないな、よし!やってみよう」

「ああ、こうやってリーダー的なことをやってるんだ、みんなお前を認めてくれるはずだ」



そうしてガントレットはまた戻って行った


まあガントレットが嘘は言わないだろう

すぐバレる嘘ついても意味ないしな



そして魔王軍側でも動きがあった



アルテミス女王の間


魔王を中心とした精鋭部隊が女王の間に突入しようとしていた

前衛に魔法抵抗力のある装備と盾、更にはバフをかけ女王の攻撃をひたすら耐え

後方からは魔法部隊が女王に向けてひたすらデバフをかける


魔王が怪しいと思ったのが女王がかぶっている王冠のようなものだ

それは王冠というより呪具のように見える

それを奪うのが本作戦の目的だ


バーーン!


トビラを開け突入する魔王精鋭部隊、アスタロトもいる


「いけー!取り押さえろ!」


「また来たか愚か者」


ゴーー!


女王の火炎魔法が襲いかかる


「ぐあああああああ!耐えろーー!」

「うおおおおぉ!押し返せー!」


魔法抵抗力の高い盾を装備した前衛が火炎魔法を押し返していく、後方からはデバフ魔法が


「く!こしゃくな!」


女王が怯んだ隙に魔王が女王に飛びついた


「おい!ファティマ!オレがわからんのか!」

「敵の魔王だろ!離せ!」


強引に女王のくちびるを奪い、王冠を外すと

暴れていた女王は大人しくなり、そのまま魔王の首に手を回した


「あなた…………」

「ファティマ…………オレがわかるか?」

「はい、私の旦那様です、あなた…………」


魔王は泣きながらファティマを抱きしめ、ファティマも同じく抱きしめる


「ああ、よかった、すまんファティマ遅くなった、すまんすまん、ヒグ、エグ」

「私の方こそ、私のために本当に迷惑をかけました…………ごめんなさい」


アスタロト達もしばらくその光景を眺めていた



「まずは帰ろう、ゆっくり休もう2人で」

「はい、では帰ってから詳細を話しますね」

「よし!ではアスタロト、ここの後始末は任せたぞオレは魔王城に戻る」

「は!承知!」


まずはアルテミスにある高級宿屋でファティマの療養をする

女王の間でファティマは不眠不休で食事さえ取っていなかったためだ


「ケガはないか?ファティマ」

「ええ、ちょっと体力がないだけよ」

「魔法も撃ち続けていたからな」

「ごめんなさい、何人も私が………………」

「意識はあったのか」

「ええ、でも別の意思が勝手に働いて、後ろから眺めている感じで何も出来ませんでした」

「まあそのへんはな、体力を回復させてから聞くから休んでくれ」

「はい、あなた………………スースー Zzz」


魔王は愛おしそうにファティマの寝顔をずっと見つめていた


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