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5話 王の間


ザッパーーん!

グググググ


戦艦ヤマトが動き出し左へと舵を取り、城へと舳先を向け進み出す


うぉぉぉぉぉぉ!


精鋭たちが動き出した船の中で驚きの声を上げている


「すげー!動いたよ!やっぱり船なんだこれ」

「なんで浮けるんだ?」

「おえ、オレ船乗るの初めてなんだ…………酔いそう」


アスタロトも

「うおお、動いてる…………これは壮観だな」

「将軍………………私感動しております…………」

「しかも速いな、ん?あれは…………」


アルテミス艦隊が待ち構えていた

ほとんどに帆がない、ガレー船というやつだ

火炎魔法を食らうと帆などは瞬く間に炎に包まれるためあえて帆はつけていない


ガレー船か、ちょっと待てよ

あれ漕いでるのは奴隷だよな、ってことは沈めたらそいつらも溺れるな

くそ!砲撃出来ねえじゃねえか


「おい!アスタロト!あの艦隊は無視して城に突っ込むぞ!城に着けば魔法攻撃はしてこないだろ」

「あいわかったが、大丈夫なのか?攻撃はしないのか?」

「漕いでるのは奴隷だ、そいつらは殺したくないから機銃である程度は削る」

「あいわかった、突撃の準備をしておく」


空からも来たな、新手のワイバーンか


「13mm連装機銃」

「12.7mm3連装高角砲」


タタタタタ!タタタタタ!タタタタタ!

ダンダンダンダンダン!ダンダンダンダンダン!


ドーン!ゴー!バリバリバリ!


四方八方から凄まじい魔法攻撃を受ける戦艦ヤマトと、それに応戦する戦艦ヤマト


タタタタタ!タタタタタ!タタタタタ!

ダンダンダンダンダン!ダンダンダンダンダン!


「ヤマトどのー!平気なのか!被弾しまくっているぞ!」

「ああ、大丈夫だこの戦艦は沈まない船だ、敵も今減らしてるからな」


煙が立ち篭める中から戦艦ヤマトはほぼ無キズで現れる


タタタタタ!タタタタタ!

ダンダンダンダンダンダンダン!


「よし!城の門を破壊するから近ずいたら城に突入してくれ!」

「よし!者共!突入するぞ!」


うおおおおおおおおおおおおお!


精鋭たちの興奮は最高潮に達していた


タタタタタ!タタタタタ!

ダンダンダンダンダン!ダンダンダンダンダン!


「15.5mm3連装砲」

「てーーーい!」


ドドドーン!ドガドガドガー!


城からの魔法攻撃も始まり、それにも応戦するヤマト


タタタタタ!タタタタタ!タタタタタ!


その隙をついて精鋭部隊が突入していった


「全員突撃ーー!」


うおおおおおおおおおおおお!


「ファティマ様を探すんだー!隠密部隊は先行しろー!兵達は我々が相手をする!」


ワーワーギャーギャー

カキーン!ザシュッ!ガギーン!


アスタロト達がメインで戦闘を行ない、捜索は隠密部隊に任せる


「我々は戦闘しつつ王の間まで進むぞ!」


ワーワーギャーギャー



戦艦ヤマトも全ての敵を排除して停泊していた


アスタロト達は上手く突入できたようだな

奥さん人質にされたら厄介だが

殺されてなきゃいいけどな

まあ、なんとかしてもらうか精鋭部隊やらに



そしてアスタロト達は王の間へとたどり着く

さすがに守りは硬いが精鋭部隊の敵ではなかった


「ぐは!」


「よし!こいつで最後だ、王の間へ突入するぞ!気を引き締めろ!」


ハイ!


ギギギギっ


大きな扉を開き中へ入ると


「陛下を守れ!うおおおおおおおおおおおお!」

ガキーン!ザシュッ!


「がは!」


難なくアスタロトが斬り伏せていくと


「さあ!残りはお前だけだ!顔を見せろ!」


ゆっくりと振り向いた顔を見てアスタロトは驚いた


「あ?え?………………ファティマ様?」


王ではなく女王、そしてそれは誘拐されたはずのファティマだった


「何故ファティマ様がこんなところに?」


囚われの身であるはずなのに手枷などで拘束されているわけでもなく、何故か王の間にいてしかもその姿は女王の風貌であった


「お前は………………」

「私です!アスタロトです!ファティマ様!」

「知らんな…………」

「え?アスタロトです!お忘れですか!」

「知らんと申している!喰らえ!」


ファティマの魔法攻撃だ


ゴーーーー!


「うわあああ!」

「ぐああああああ!」


ファティマの火炎魔法で数人の精鋭が炎に包まれる


「おやめ下さいファティマ様!我々はあなたを助けに!」

「何故女王たる私がお主らに助けられねばならぬ!」


ゴーーーー!


「く!ファティマ様!どうして!」


ゴーーーー!

ゴーーーー!

ゴーーーー!


ファティマの魔法攻撃は魔王軍でも随一の威力

精鋭でもそれをかわし続けることは難しい


くそ!どういうことだ!何故ファティマ様が我々を攻撃する!

このままでは近づくことも攻撃もできん

洗脳されている?どうやって?どうやって解く?

取り押さえて連れて行く?


「者共!多少の被弾は覚悟の上でファティマ様を取り押さえろー!」


うおおおおおおおおおおおお!


「愚かな……レベル10ファイヤーウォール」

ゴゴゴー!


「くそ!近づけん!」

「レベル10ファイヤーアロー」

バシュバシュバシュ!バシュバシュバシュ!


「ぐああああああ!」

「ぎゃああああ!」

「くそ!近ずけん!仕方ない………………」


アスタロトはここで全滅する訳にもいかず、このことを報告することした


「引けー!引けー!撤退だ!1度あの船まで戻れ!」


ハイ!


その頃ヤマトはガレー船の漕ぎ手だった奴隷たちにこちらの船に乗るよう指示していた


「こっちに乗れー、上陸したらそのまま自由だからな、行き先がないやつはギルドに集まってろオレが面倒見てやる」


ん?あれはアスタロト達か?任務完了ってことか

意外と呆気なかったな


アスタロト達が船内に入ってきて


「おう、終わったのか?奥さんは?」

「済まぬ、任務は失敗だ…………」

「まさか殺されていたのか?いなかったのか?」

「いや、王の間までたどり着いたのだが、そこにファティマ様がいらっしゃった」

「なんで連れて来なかった?」

「わからんが何故か攻撃してきたんだ、何人もやられた」

「オレは奥さんの顔は知らんが本当に本人だったのか?」

「私が見間違うはずがない、声もファティマ様そのものだ、女王として振る舞っていた…………訳が分からん」

「ふーん、洗脳か、どうやってんだろうな」

「ああ、だが解き方もわからんしとにかくファティマ様の魔法攻撃は魔王軍でも随一で近ずけん」

「かと言って攻撃もできんと…………」

「魔王様なら何かしら解決策があると思い、まずは報告をと……」

「まあ、そうだな、だがその間に逃げられないか?」

「その事も考えたが、しばらく待っても何故かファティマ様は追っては来ないし王の間から出ようとはしていない」

「出ないようにも洗脳してんのかねえ、オレが行ってもいいんだが、奴隷たちのこともあるし一旦陸に行くぞ」

「あいわかった、とりあえず半分の精鋭は置いて私は魔王様に報告に向かう」



ザバーン


舵をとり陸へと向かう戦艦ヤマト

攻撃はもうない、街もほぼ制圧したようで静かになっていた




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