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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私たちは頽廃している

M.グラン・ギニョールの悔悛

作者: StellA

『私たちは頽廃している』の派生作品になります。

 ある男の話をしよう。

 彼は人生の中でいくつもの名前を使い分けた。

 もちろん、神父と両親が授けた名前もあったが、彼は早々にその名を捨てた。もしかしたら、お気に入りの名前があったかもしれないが、今となってはわからない。


 だから、ここでは仮に彼のことをグラン・ギニョールと呼ぶことにしよう。

 彼 ―――― グラン・ギニョールの人生はまさに荒唐無稽で、血なまぐさく、そして、こけおどしめいていた。


 時は華やかなりしベルエポック。良き(Belle )時代(Époque)と後世に語り継がれるその時代に彼はフランスの片田舎の村で生まれた。街道から離れたドイツとの国境近くのその小さな村は、都市の消費文化の隆盛とは無関係に素朴な人々が平穏に満ちた日々を過ごしていた。


 グランの幼少期は愛と希望に満ちたものだった。彼は臆病なところはあるものの、頭がよく読み書きを誰よりも早く覚えた。さらには10(とお)を迎える前にラテン語はもちろん、ドイツ語までも身につけていた。


 グランは、田舎集落の希望だった。大人になれば、都会に出て一旗揚げるのだろうと誰もが思っていた。


 彼がその視力の大半を失うまでは。


 グランが11の時である。突如として高熱に襲われ、その熱が引いたころには彼の視界は消えない霧に覆われていた。不幸中の幸いで、ごく近くにあるものが白濁した世界にぼんやりと浮かび上がる程度だったが、最低限の身の回りのことはできた。しかし、紙に書かれた小さな文字を判別することはできなくなっていたのだ。


 田舎の素朴さは彼の境遇を気の毒だと思ったが、同時に落胆を隠すこともしなかった。今まで媚を売るに等しい彼らの態度は一転し、それはグランの矜持を傷つけた。


 この頃からグランは怒りをため込むことになる。


 彼はいつも不機嫌だった。判然としない視界はもとより、今までと異なる村の人々の気遣う態度から、自分に対する尊敬が失われ、見下されていると思いこんだ。

 また、当初、グランの境遇を同情していた村人たちも、彼の不遜な態度に愛想をつかした。グランは彼らのその態度にまた腹を立てた。


 無教養な田舎者たち、ラテン語の聖書も読めないくせに。

 グランはその失礼な態度を隠そうともしなかった。


 視力は悪くなったが、グランはもともと頭が良かったのは事実だった。

 しかし、田舎ではその頭脳を生かす仕事などなかった。昔ながらの畜産と農業しかない村では、視力の悪い神童よりも、体力のある腕白な子供たちの方がずっと役に立ったのだ。


 18を迎えてしばらくした頃、グランはパリにでることにした。

 その前日のことである。長閑な田舎であるはずのその村で凄惨な事件が起こった。


 被害者は、村で一番奔放だった若い女性とその家族だ。

 彼女はグランとも関係を持っていたが、本命の恋人は別にいた。彼女は恋人が就職するため、街道沿いの地方都市に引っ越してしまうと、地元のほかの若者と関係を持つようになり、グランはそのうちの一人にすぎなかったのだ。


 彼女の家では、すっかり評判が悪くなったグランと付き合いがあることを咎めたが、彼女は恋人に妬きもちを妬かせたいのよ、と言って家族を窘めた。


 そしてそれは事実だった。

 休暇で帰省してきた彼女の恋人はプロポーズし、彼女はそれを受け、彼について村を出て行くことになった。


「僕はパリへと行くことにしたよ」


 彼女がグランに村を出ることを告げた時、グランはそう答えた。


「結婚、おめでとう。これは僕からのお祝いだ」


 グランは家族との()()()晩餐で開けるよう、彼女にワインを贈呈した。

 自分に愛を囁いていたはずであるのに、随分と物わかりの良いグランに、少しの物足りなさを感じながらも彼女はワインを受け取った。


 彼女が家族との最後の晩餐を共にした後、事件は起きた。

 真夜中に彼女の部屋に忍び込んだ者によって、彼女は殺害されたのだ。


 被害女性の死体はすさまじいものだった。

 まるで()()()()()()()()()()()かのように、やたらめったらに全身が打ち付けられていた。肋骨は両側とも折れ、前歯は折れて飛び出し、歯根が歯茎と唇に突き刺さっていた。顎と前頭骨は砕けていた。髪には脳組織がこびりついていた。


 内臓はあらかた破裂し、腸は引きずり出され、折れた肋骨が肺に突き刺さり、深い裂傷をつくっていた。かわいらしい顔の骨は大半が折れ、粉々になった頭蓋骨が、脳を重篤に損傷していた。


 家族の死体は彼女ほどではなかったが、やはり()()()()()()()()()()()ように、いくつもの刺し傷が確認された。


 第一発見者は、旅支度を終えた恋人だった。

 当初は浮気性の彼女に手を焼いていた彼が容疑者として疑われたが、その後、直ぐにグランの姿がないことがわかると、死体の損傷具合を含め、彼の犯行ではないか、と噂が立った。


 しかし、決定的な物証もなく、また、グランの足取りも掴むことができなかった。

 グランの家族は、居づらくなった村から引っ越していった。


 もちろん、この事件はグランの犯行である。

 この初めての犯行について、グランは後に相棒となる男に対してこう懺悔している。


「可哀そうに恋人が疑われたって聞いたよ。彼も殺してあげればよかった」



 ***



 グランは、パリにでると商業施設の補助員として職を得た。ラテン語とドイツ語の同時通訳ができたので、ドイツ語圏からの客の御用聞きとしてそれなりに重宝された。


 稼ぎが溜まると、グランは有名な眼科医に通った。目が見えるようになれば、翻訳の仕事にもありつけると考えたからだ。


 しかし、眼科医に通っても一向に良くならない視力に、グランは焦れ、再び怒りをため始める。いつしか、眼科に通うのをやめた。


 この頃、グランは相棒となる一人の青年と出会う。

 青年は商業施設に出入りする卸業者で、あまり素行がよいとは言えなかった。

 青年はグランの頭脳を悪用することを思いつき、グランもまた彼とつるむことで、不正に金を得る手段を学んだ。


 グランは販売員補助と言う職を早々にやめて、青年に誘われるまま、信用詐欺や不動産詐欺などに手を出すようになったのだ。青年が思いついたちんけな強行犯罪は、グランによって被害額が大きい知能犯罪となった。


 しかし、彼らの蜜月はそう長く続かなかった。

 グランは彼の粗野な性格と相いれないと思ったし、青年はグランを鼻持ちならないスカした野郎だと思っていた。


 青年は恋人である娼婦と相談して、グランを出し抜こうと画策した。

 しかし、グランは彼よりもずっと頭がよかった。


 ある日、グランは青年を呑みに呼び出した。

 彼らは気分よく酔っ払い、二人で仲良く帰ったが、その日青年は姿を消した。しかし、警察が動くことはなかった。青年は田舎の出身で、失踪により騒ぐ人物はおらず、また、死体が上がらなかったからだ。


 青年の恋人だった娼婦はいつの間にか、グランと関係を持つようになっていた。

 グランは青年の代わりに、今度は彼女を実行犯とし動かそうとする。しかし、彼女は青年よりもずっと愚鈍であり、うまくいかなかった。


 ついにある詐欺事件で、グランの犯罪が発覚する。

 きっかけは娼婦のミスであった。


 グランは警察の取り調べを、持ち前の口のうまさで切り抜けた。目が悪いこともあり、彼が罪を犯せるはずがないと警察に思い込ませることができた。

 娼婦は主犯として裁かれ、グランは短い刑期で釈放されることとなった。


 そして、グランは娼婦を憎むようになる。

 肉体を売るしか能のない女たちの愚鈍さにグランは憎悪を募らせることになった。



 ***



 釈放された後、グランは職探しに難航した。

 目が悪くしかも前科があるためだ。

 仕方なく、グランは前科者たちにも開かれた教会の世話になっていた。そこは、パリで一番治安が悪い地区にある教会だった。


 近くには売春宿が立ち並び、独特の饐えたにおいが充満していた。夜な夜な品のない嬌声と、酔っぱらいの罵声があちこちから響く。


 グランは教会の仕事を手伝いながら仕事を探していた。

 教会に訪れるのは地域性もあり、売春婦や、貧しい者たち、施しを受けに来る浮浪者ばかりで、グランはうんざりしていた。


 また、その頃、乱痴気騒ぎの喧騒にまぎれ、娼婦が巻き込まれる犯罪が多発していた。もちろん、グランが関わっていたという証拠はない。だが、事件はきまって彼が夜の散歩に出た時に起きていた。


 ある日のことである。

 グランが教会の前を掃いていると、小さな女の子が傍寄ってきた。

 手にした籠には、近くの売春宿を示す色のリボンと花。少女は娼婦の娘で、売春宿で暮らしており、呼び込みに使う花にリボンをかけるのが彼女の仕事なのだ。


「こんにちは、お花をどうぞ」

「悪いが買えないよ」

「お代はいらないわ。教会に飾ってほしいの」


 グランは少女が差し出した花を断るが、少女は明るい声で言葉を続ける。グランは少し面倒そうに、教会の扉を示した。


「なら自分で入って祭壇に捧げておいで」

「わたしひとりでも入っていいの?」


 少女は戸惑ったようにグランを見上げる。


「この教会は誰にでも開かれているよ」

「そうなの、」


 それでも少し戸惑う彼女に、グランは教会の扉を押し開けた。


「どうぞ入って」

「ありがとう!」


 少女は正面にイエス像を見上げて、ほう、とため息をついた。

 グランはその小さな吐息を聞いて、まるで恋に落ちた瞬間のようだ、と思った。


 少女はそれから、教会へと足繁く訪れるようになった。教義はよく理解しておらず、ただイエス像の前に座っているだけだ。そして、籠の中から花を一輪捧げて帰っていく。


 また、意外にも少女はフランス語の読み書きがある程度できた。彼女の母についているパトロンが裕福らしく、彼女の母と過ごす間、彼の従者が彼女に読み書きを教えてくれるのだと言った。


 それならば、とグランは暇を見つけて、小さな女の子にラテン語とドイツ語を教えるようになった。少女もまた聖書を読むために熱心に学ぶ。


「ラテン語が書けるようになったら、主にラブレターを書くわ」


 微笑ましい少女に、グランは久しぶりに優しい気持ちを覚えた。

 小さな女の子とのひと時は、彼の憤怒と憎悪に満ちた生涯で数少ない安らぎの時間だった。


 しかし、それは少女の成長とともに終わりを告げる。


 少女の初夜権(処女)がオークションに出されたのだ。

 彼女は可愛らしく、何より明るく、生娘にもかかわらず人気が高かった。落札者はそれなりの纏まった金を払ったのだという。


 その話を聞いた日、グランは少女を心配する言葉をかけた。

 しかし、グランの心配をよそに、売春宿で育った少女は、毎日売春婦と売春婦を買う男たちとの行為を見ていて、男と女の営みをすべて知っていた。


 それどころか、「ようやく私も一人前の女性になれるの」とさえ言った。


 グランはその言葉を聞いて悲しくなった。彼は売春婦を憎悪していたからだ。

 少女が娼婦たちの仲間入りをするというのであれば、その日が来る前に、彼女を殺さなければならない。


 醜い娼婦になる前に清らかなまま死ぬべきだ。少女は純潔を保ったまま、彼女の愛する主のもとへと送られるべきなのだ。


 やがてその日は訪れた。

 少女は白いドレスを着て、教会へと訪れると、今夜、大人になるのだとグランに告げた。

 手にはいつもの花かごではなく、白い百合の花を一輪手にしていた。その白百合には彼女の娼館を示すリボンが結ばれていた。


 グランはいつものように少女のために教会の扉を開けた。

 少女は真っすぐにイエス像のもとへと歩みを進めていく。グランは扉を閉めると、少女を撲殺するための手斧を取りに、教会の裏へと回った。


 手斧を取り、勝手口から回り込めば、主祭壇の前にたたずむ少女の影。

 グランは息を殺して彼女へと忍び寄る。


 少女は手にした百合をそっと主祭壇へと捧げ、グランは手にした斧を振り上げた。


 刹那、辺りに光が溢れた。

 グランの目にも光が入り、一瞬、白い光暈(こううん)に覆われる。

 同時に少女の喘ぎにも似た嬌声と、次いでなまめかしい吐息が聞こえた気がした。


 膨大な光の塊は、徐々に白色からそれぞれの色を持つ光の粒となり、それらが整然と並んだ時、目の前に色鮮やかな神話が広がった。

 グランはそれが教会のステンドグラスであると気が付くのに、数秒かかった。


 視力が戻ったのだ。


 グランにははっきりと見えていた。

 色彩豊かなバラ窓を透かした光、正面に据えられたキリスト像の細かな彫り。鍍金がはげかけた燭台に、祭壇に敷かれた聖布の色あせ具合も。


 グランの両の目からは涙が溢れ、せっかく戻った鮮やかな世界がぼやけていく。


「神よ、」


 思わず主の名前を呼ぶ。グランは両の目からこぼれ落ちる涙を拭った。


 目の前には、かわいらしい少女が倒れていた。

 天使のように緩く波打つキャラメル色の髪に、上等の白パンのような肌。薄い瞼は閉じられていたが、長い睫毛が濃い影を落としている。丸い頬は赤く上気していて、奇妙に色っぽい。喘ぐように吐息を漏らす小さな唇は開かれていて、少女特有の危ういなまめかしさ。


 まるで、初夜の後のようなしどけない姿で、少女は横たわっていた。

 傍には、彼女が献花したのだろう百合の花が散っている。


 グランは震える足で少女に傍寄ろうとしたその時、足の先に何かが触れた。

 手斧である。彼女を殺すために手にしたものだ。


 その時、背後で音がする。扉が軋む音。誰かがやってきたのだ。

 グランは慌ててそれを拾い上げると、柱の陰へと身を隠した。

 妄りがましく倒れた少女と斧を手にした自分の姿。問い詰められればろくでもないことを口走ってしまうかもしれない。


「居たわ、あのよ」


 教会の中へと入ってきたのは、一人の修道女と複数の男たち。修道女は少女に駆け寄ると跪いた。そして、あろうことか彼女のドレスをめくり上げると、その下腹部を曝け出した。


イエスの焼き印(スティグマ)を確認」


 修道女は少女の服を整えると抱き上げる。


「連れて帰るわ。この娘 ―――― リリアーヌの身元は …… 娼館をあたってみて」


 足元に散った百合の花と、それに結ばれたリボンを見て修道女は告げた。

 彼女の言葉に従い、男たちのうち数人がばらばらと外へ向かう。修道女もまた、少女を抱えたまま、残りの男たちに導かれて教会を出て行った。


 取り残されたグランは再びあふれ出る涙を止めることができなかった。


 それは、奇蹟の顕現であった。

 そして、グランはその場に立ち会ったに過ぎなかった。しかし、彼の視力が戻ったのは紛れもない奇跡の恩恵であった。



 ***



 視力が戻ると、グランは故郷の景色が懐かしくなった。

 網膜に映る景色に、すべてが赦された気でいたのだ。


 グランはパリから離れると、故郷に向かう街道沿いの地方都市にある教会に、一旦腰を落ち着けた。彼はそこで、地域の子供たちに読み書きや簡単な算数を教えながら、教会が飼っている馬の世話や畑の手入れをした。


 目が見える今となっては、もっと気の利いた職に就けるのだろうが、小さな子供たちから先生と呼ばれることに満足を覚えた。何より小さな子供たちとの触れ合いは、教会で過ごしたあの聖なる少女との時間を思いださせた。


 グランは聖なる少女との思い出を神聖化し、それを支えに穏やかな数年間を過ごした。

 だが、やはり、平穏な日々は唐突に終わりを告げる。


「お前! ×××だろ!」


 疾うに捨てた名前を叫んだのは、初めて殺した女の恋人だった男であった。

 男はグランに掴みかかり、罵詈雑言を浴びせかけた。


 グランは強かと地面に打ち据えられ、憤怒と憎悪の感覚を思い出した。


 その日の夜、グランは昼間彼に詰め寄った男とともに、その町から姿を消した。



 ***



 グランは一人パリへと戻ってきた。

 パリは人が多かったが、いや、人が多かったが故、誰もグランの過去に興味を示さなかった。しかし、グランは目立つことを嫌い、馬の扱いを覚えたこともあり、辻馬車の御者の仕事へと就いた。


 それは、夜が長くなってきた秋のことだった。

 昼が過ぎた頃、御者席で客を待っていたグランに、子犬(とはいっても大型犬の子犬のようで狼に酷似していた)を抱いた少年が声をかけた。ラテン系なのだろう、つんとした鼻と、なにより大きな瞳が印象的な少年だ。


 声変りが始まったばかりなのか、少しかすれた声。


「長距離だけど頼めるかい?」

「払うもんを払ってくれればね」


 グランの言葉に、少年は高額なフラン貨幣を見せてくる。


「どこまでかい?」


 グランが問い返せば、少年は懐かしい地名を口にした。グランは一瞬、逡巡したが、最終的には頷いた。


「そこから先は彼女が案内するから」


 どうやら少年が乗るわけではないらしい。少し離れたところにいた小柄な女の子が歩み寄ってくる。


 近頃、入植が激しい中国人なのか、堀の浅い顔立ちに華奢な体躯。

 良いところのお嬢さまなのだろう。フリルが付いた白いブラウスに上質な濃紺のジャケットとスカート。特に結い上げた黒髪に挿した真珠と銀の髪飾りは見事な細工ものだ。


「じゃあ、モモ。気を付けてね。無理はしないで」

「わかってますよ。それではリコ君、伯爵、また」


 少年の腕の中の子犬が、馬車に乗り込んだ少女の言葉に応えるように、くうん、と小さく鳴いた。グランが賢いな、と犬を見やれば、金色の瞳と目があった。


 刹那、ぞくり、と背中が泡立つ。

 グランはその悪寒を振り払うように、ぴしり、と鞭をふるった。



 さて、この後、彼がどんな運命を辿るか、皆さまはもうご存じのはずだ。


 彼 ―――― グラン・ギニョールの人生は荒唐無稽で、血なまぐさく、そして、まさにこけおどしであった。


 だから、彼の話はここでおしまいにしよう。

未読であれば『私たちは頽廃している』をお読みいただけると幸甚です。

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