とある夜に
まずは説明も兼ねた過去話から、はじまりはじまり~
<side.勇者ちゃん>
えっ、何急に?眠れないから何か話してって?
急に何かって言われても……お題!お題ちょうだい!!
「」
あー……あの日の事?僕から見てどんなだったかって?
えーっとね、あの日は確か……
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『あの、お母さん?』
そう呼び掛けた相手が此方を向く。今にして思えば如何にも植物の女神です、と言わんばかりの見た目だったなぁ……
『はぁ~い、どうしましたか~?』
勿論相手は豊穣神様、作業の手を止めて問いかけてきた。
というか僕の体作ってたんだろうなぁアレ。
「」
ん?その時体は無かったのかって?無かったんだよねソレが……いわゆる魂の状態ってやつ?意識だけはしっかりしてたんだけどもさ。……今にして思えばどういう状態だったんだろうね僕、ちょっと、ウン。
あ、話戻すよ?
その日、というかその何日か前かな?豊穣神様の作業中は暇だから何かやることは無い?って聞いたらこの国の新聞をとってくれたのさ。アレ誰が届けてたんだろう……
で、だよ?僕はヤバすぎる魔王をなんとかするために産み出されるって聞いていたから新聞に何か載ってないかな?って見たらさ……
『魔王討伐15周年記念紙』の文字
うん、勿論すぐに問い質したよね。そしたら豊穣神様、慌てて動いてた挙げ句
『他の神に聞いたらもう倒されたんだって……』
って言われたのさ。酷いというかなんというか……
そして真っ白な枯れ木みたいになった豊穣神様の手で地上に投下、ふかふかだった畑に足から真っ直ぐ突き刺さりましたとさ。
後は君の知っている通りだよ。
「」
いや違うよ!?僕は壁じゃないからね!?
「」
うん、そうだね、あのままだと住むところも無かったし困ってた所だったから助かったよ。
「」
それだけ?って、その……うぅ。
「」
き…君に会えて良かったです!はい!この話終わりおやすみ!!
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「全くもう……私もですよ、おやすみなさい」
(調  ̄▽ ̄)「そういえばお母さん、ですか……」
(勇´・ω・`)「この件でちょっと幻滅して呼び方変えたんだよね……」
空白の「」は仕様になります、どうぞお好きな調合士ちゃんの台詞や毒を詰め込んで楽しんであげて下さい