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死神少女はどこへ行く  作者: ハスク
序 ―居場所を求めて―
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死神少女は森を行く

初投稿です。

誤字などの指摘事項あると幸いです。

夜の森を一人の少女が歩いていた。


短めの青い髪の少女は白いブラウスに黒のスカート、それを黒い外簑で覆っていた。

両手は黒い革手袋を着用、

外からは確認できないが右手はナイフのような物を逆手に握りしめているようだ。

ほとんど黒い見た目である。


「……。」


少女はある一点を見つめる。

左手を外簑の内側に入れ、

素早く光るものを投げた。


「ギィッ?!」


草むらの先で悲鳴があがる。

少女は悲鳴の場所へ向かう。


倒れていたのはグリーンバード、森に住む鳥型の魔物で焼けば食用にもなる。

首もとにはナイフ、即死のようだ。


少女……エミリアは

更にナイフを木の上に二本投げる。



悲鳴を聴くとエミリアはうんうん頷いた。








開けた場所にやってくるとエミリアは食事の用意を始めた。

どうやら彼女の拠点らしく、近くにテントや焚き火の跡が確認できる。


火打ち石で火を起こすと先程狩ったグリーンバードを串刺しにして焼き始めた。

雑に見えるがこれが正しい調理法。

グリーンバードは食用になるが腐りやすく、冷凍保存をしても数日しかもたないのだ。


串刺しにしたグリーンバード三羽を同時に焼く。

香ばしい匂いがし始めるとエミリアは一羽に齧り付き、よく噛んで味わう。


二羽目に移ろうとしたところで動きを止め、右に顔を向ける。

表情からは分からないが何処か不機嫌そうに立ち上がると気配を感じた場所へ向かう。





朝を迎えるとエミリアはテントを片付ける。

焚き火の跡も消してその場を後にした。


後になって別の冒険者がこの地に訪れた際に二人の死体を発見した。

いずれも喉元をナイフの一撃でやられていた。






「……肉も悪くないけど、やっぱりパンが食べたい。そろそろ町かどこかに行こうかなぁ。」


エミリアは昨日まで持ってなかった斧を左手にゴブリンの群れを相手していた。

奪った武器の試し斬りだった。


「思ったより使い込まれてる、どおりで倒せないわけか。」


斧を後ろに放り投げ、ナイフの戦闘に切り替える。

投げた方向から悲鳴があがる。


前にいるゴブリンが棍棒で殴りかかる。

右手のナイフで受け止め、左手のナイフで突き刺す。

エミリアが右手に構えるナイフは基本的に受けを主体にしており、左手で致命傷を与える。


彼女は左利きではないのだがいつの間にかこういった戦いが様になっていた。


ゴブリン達は不利を悟ると逃げ出した。


エミリアは倒したゴブリンの棍棒を拾い、軽く素振りをする。


「……ない。」


投げ捨てた。






森を進むと洞窟が見えてきた。

入り口には二人の柄の悪そうな男が立っていた。


(………盗賊ね。)


つい昨日まで自分が根城にしていた森に盗賊がいるとは思わなかった。

時々魔物とは違う気配を感じていたが、どうやら彼らがその正体だったらしい。


(………関係ないや)


その場を立ち去ろうとする。


「なんだお前」


言い終わる前にナイフが刺さる。

もう一人にもナイフが刺さり倒れる。


「………はぁ。」


エミリアは面倒くさそうに溜め息をはいた。
















数分後、洞窟の前には十数名の死体の山ができあがった。

エミリアは洞窟の前に堂々と仁王立ちしていた。



「なんだこりゃあ……!」


洞窟から更に盗賊、一人だけ緑のバンダナを巻いていた。


「お頭……あいつは化け物だ……」


洞窟内で虐殺劇の一部始終を見ていた盗賊が呟く。

エミリアは盗賊をじっと見つめていた。




「ふっ……あっはははははは!!」


盗賊のリーダー格が笑い出す。

周りの盗賊は気でも狂ったかと動揺する。

エミリアは首を傾げた。


「これだけの人数を一人で殺したのか、強いなお嬢ちゃんは。」


エミリアに近づく。


「俺と組まないか?その力を使わないのは勿体ないぜ?」


リーダー格はエミリアに右手を差し出す。


エミリアは






























「昼寝の自由、それでいいなら。」


惜しい力の使い方を始める。

更新頻度は高くありませんがよろしくお願いします。

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