表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

生活モニュメント[6]

左見右見(とみこうみ)

作者: 袋小路 めいろ

時計の文字盤が

ボヤけて見える昼下がり

繰り返しの霧

夢の記憶と唯の追憶

世界は信じるに値しないって

信じていられる現実



斜めに彩る新しい影が

赤く染まる頃には

人としての機能不全

喉を流れる

液体はなんだろう



椅子を蹴り飛ばしてきた

どこかの誰かが

僕に渡した椅子を



左見右見

並べて

左見右見

比べて

左見右見

その結論は

誰の意思だ



僕の脳味噌は

僕を助けるのに必死で

夢を見せてきたんだ

今までの幸せだった事

全部繋ぎ合わせたみたいな夢



久しぶりに人の顔を見て

久しぶりに心から笑った

そんな気がした

みんなが幸せだった

夢の中で



椅子が現れた瞬間

僕はその椅子を

僕のモノだと言えるだろうか



左見右見

悲しい人

左見右見

寂しい人

左見右見

その人達から

奪うんだ



全てを見て

全て受け入れる

そんな事はしなくて良い

選ぶのは僕等で

手にするのも

僕等だ

ただ 一生懸命に

ただ 純粋に



左見右見

しなくて良い

左見右見

気持ちのままで

左見右見

いつまでしてるんだ

どこでやめるんだ



オリジナリティを

主張したいなら

この空間に蔓延る

その空気を読む事は

無意味だと

気づくべきだ



左見右見

誰もいない事

左見右見

一番でいる事

左見右見

前だけを見る事

その先にしか

僕等の欲しいモノは

無いんだから




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ