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くじ引き勇者と魔物使い  作者: 坂道草
5/13

5話 晩餐とレベルアップと魔物使い

 精神的に疲れはてた俺達はエストリーゼ王女に案内された部屋で夕食まで休んでいた。


 部屋は一部屋が俺のアパートの部屋よりも大きかった、備え付けの風呂まである。


 そして各自待機していた、自分達の部屋があるのに何故か俺の部屋で。


「いや、なんか疲れたな…」

「目の前で大金が動くの、僕、始めてみたよ」

「凄かったねー、あ、スズハちゃん、服どう?」

「柔らかくて肌触りもいいし、着やすいですね」

「だよね?だよね?なんか高そうな服」


 全員、用意してもらったこの世界の服を来ている、確かに凄いいい肌触り…じゃなくて。


「何で俺の部屋のなんだよ」


「「「「何となく?」」」」


「いや…まあいいけどな…」


 ふぅ…と嘆息をして、ふと考える。


(しかし、流石異世界、俺達にとっての非常識の連続だな…神だの勇者だの魔王だの……部屋も滅茶苦茶デカイし…この『メニュー』って魔法具もどうなんだよ、これ)


 と、心のなかで『メニュー』と唱えた時、目の前に光のモニターが現れる。


「あれ、これワザワザ口に出さなくても良いのかよ」


「え?……と、あ、本当だ」

「そもそもさ、魔法ってどうやって使うんだろう」

「宰相さんも確か普通に使ってたよね、呪文とか無かったし」

「そうでしたね、私達はどのような魔法が使えるのでしょうか」


―――

メニュー

―――――――――――――――

∥ステータス▼∥スキル▼  ∥

―――――――――――――――

∥称号▼   ∥アイテム▼ ∥

―――――――――――――――

∥通信▼   ∥ヘルプ▼  ∥

―――――――――――――――


「ん?この通信て何だ?」


「あ、本当だ増えてる」


 押してみると、4人の名前が並んでいた。


「えっと、ヘルプによると、1度登録した離れている異世界人と通信が出来る、とありますね」


 桜宮嬢が真っ先にヘルプを確認した、便利だなヘルプ。


 メニューの画面を色々と確認しようとした時、部屋のトビラをノックする音が聞こえた。


「失礼します、お食事の用意が整いました」


 とメイドさんが呼びに来た、流石異世界でしかも王城、生メイドだよ。


「ああ、はい、すぐに行きます」


 夕食の用意された部屋に移動すると、そこには国王と王女、それと始めてみる二人がいた。


「来られたか、御初に御目にかかる、私はフェイクライズ王国第一王子レオンハート=フェイクだ」


「俺は第二王子のバノッサ=フェイクだ、因みに兄上とは歴とした兄弟だからな?」


 レオンハート王子は綺麗な銀髪で、美青年タイプ、エストリーゼ王女と似ている。


 バノッサ王子は茶色い髪をした、堀の深いワイルドタイプ、正直似ていない、いや、国王とは似ているか。


「レオン御兄様は母上似で、バノッサ御兄様は父上似何ですよ」


 とエストリーゼ王女が苦笑しながら説明してくれた、確かにちゃんと聞かないと兄弟とはわからない位似ていない。


 因みに次期国王候補はレオンハート王子に決まっていて、それにバノッサ王子も異論無く、とても兄弟仲はいいらしい。


「俺に小難しい政治の話は無理だからな、兄上が国を統治して、俺は軍を率いる」


「逆に私は戦う事が苦手でな…父上に憧れる身としては羨ましい限りだが、無いものをねだっても仕方ない」


 食事をしながら、話をする。


「そういえば、国王様は宰相様とどんな関係者が何ですか?私達の世界だと、あり得ない様な気がする話し方だったんですが」


「ああ、あれはあの宰相が特別なだけだ、なあ父上」


 桜宮嬢の質問にバノッサ王子が苦笑しながら答えてくれた。


「ジャックは、俺が冒険者だった頃からの付き合いでな、今更丁寧に話されても鳥肌が立つだけだ」


 成る程な…だからあの口調か。


(しかし旨いな、この肉…ん?今なんか身体に力が…)


 身体に違和感を感じた、後で確認してみよう。


◇◇◇


「ふう…旨かったなぁ…」

「野菜があんなに美味しいなんて」

「野菜もだけど、肉!ソースが美味しかった!」

「シチューも美味しかったですね」


 多分あれが魔力を吸収した食材の味なんだろう、俗に言う星三つ!というレベルだった。


「レベル…ああ、そうだ」


 と思い出したように『メニュー』を開く。


――――

ステータス

タキシロ ショウ

職 魔物使い見習い

Lv2

耐久60

魔力10

MP20

SP25

――――


「やっぱり、レベルが上がってる」


「へ?何で?」

「多分あれだと思う、夕食」

「ああ、宰相さんが言ってたよね魔力を吸収した食材がどうとか」

「私は変化なしですが…」


「それは200もあれば、1が2になる魔力量なんか微々たるものだろう、俺の場合、今のレベルってこの世界の赤ん坊レベルだしな」


「成る程…確かにそうですね」


 気になるのはMPとSPの意味と増え方、SPが5多くあがってる。


「SPはありますけど、MPはこちらには無い数値です」


 桜宮嬢の言葉通り、他の三人にも無かった、ヘルプを確認してみる事に。


――――

ヘルプ

SPとは

スキルポイントの略称、スキルポイントを使いスキルのレベルをあげる・新規スキルを獲得する事が出来る

異世界人専用ステータスポイント

MPとは

モンスターポイントの略称、モンスターポイントを使い魔物のレベルをあげる・その他使役魔法のコストに使う事も

魔物使い専用ステータスポイント

――――


 MPは成る程、魔物使い用だった、今は使役魔物が居ないので一旦放置。


 しかしSPは…


「あれ?これ、チートじゃね?」


 分類として、魔法スキル、肉体強化スキル、生産スキルに分かれていて、得意不得意で習得ポイントが違うらしい。


 だが、スキルを自由に取得出来る…ポイントを必要とする制限こそあるが、無限の可能性を感じる。


「俺は今の手持ちは2005ポイントか」

「あ、僕も同じだよ」

「私もです」

「同じ、んっと…結構ポイント使うねこれ」


 まことの言葉を聞き、まことのモニターを確認してみると、肉体強化系スキルは大体500~1000、魔法スキルは大体が習得済み、まだの魔法は大体が2000~3000、生産系スキルは2000~だった。


「兎に角、当面はレベル上げと、このSPの取得条件を探さんとな…」


 忘れないうちに、自分の物を見てみる。


「!?なにこれ…」


 俺の言葉を受け、4人がモニターを覗き込む。


「火魔法10000水魔法10000…」

「肉体強化スキルは5000位です」

「あ、でも生産系スキルは大体2000~だって」

「何でこんなに差があるんでしょうか?」


「…勇者だから?」


 桜宮嬢の疑問に答えた林太郎の一言。


「へ?」


「ほら翔さん、これ、称号のとこ」


 林太郎のモニターを見ると。


――――

称号

勇者

耐久・魔力が大幅にあがる

スキル習得必要ポイントが下がる

――― 


「ああ、間違いなくこれだな…俺のには称号勇者は無いから」


 結局俺にはチートがあるようで無かった…ただこれはSP獲得の方法がわかれば、解決しそうだ。


「取り敢えず、このスキル習得に関しては、しばらくは私達だけの秘密にしておきましょう」


「んぁ?なんで?スズハちゃん」


「何でも出来る可能性があるって事は、何に利用されるかわかりませんし…」


「まあ、確かにな、この国で今の所信用できそうなのが王族だけだしな…」


「成る程な…了解」

「わかりました」

「そう言う事なら、わかったよ」

「では、明日に向けて今日はもう休みましょうか」


 ひとまず落ち着いた所で、明日から訓練が始まるから、今日はもう休むことにした。

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