なろう、あるある物語
友人の愚痴をもとに、書き上げました。
私自身は素人丸出しですので、不備がありましたらご容赦ください。
初投稿です。
同じことを思う人もいるのではないでしょうか。
「は~、ポイント入らね~な~」
俺は今日も自作の小説を、『小説家になろう』に投稿していた。
リアルでは何をしても三日坊主の俺が、投稿開始から三ヶ月毎日更新。
よくぞ頑張ってこれたものだ。
しかしその気力も、最近では萎えつつある。
「昨日、ようやくポイントが三桁に達した……んだけど、は~、惨めだな~」
ランキングは毎日チェックしている。
密かに自分が載っているのを期待している、というのもあるが、自分のお気に入りを探しているという理由もある。
しかし、中々ヒットしないものだ。
「これはつまんなかったな。なんでこんなのがランキング入りしてるんだ?」
ハズレばかりだった。
お気に入りに入れても、その作品はことごとく書籍化していき、エタったものまである。
その傍らで次から次へと新しい作品がランキングに上がってくるが、どれもこれもテンプレばっかりだ。
面白いテンプレものもあるんだけどね。
「お気に入りはどれも更新なしか」
新しいお気に入りを探すべく、自然とランキングに目を通す。
世の中にはスコッパーと呼ばれる、ネット小説の発掘屋がいるらしいが、彼らは良い仕事をする。
「これは面白かったな。でも二ヶ月間更新なしか。元気だろうな。死んでねーよな。早く投稿してくれ~」
お気に入りの作者の活動報告が数ヶ月ないと、不安になる。
続きが読みたいけど、無理はしてほしくない。
今日は特に気に入った作品はなかった。
「しっかし、昔と比べて、ランキングもおかしくなったよな~」
最近、なろうを見ていて、不思議に思うことがある。
投稿してから三日で、文字数が10,000に満たない。
それがもうランキングに載っているのだ。
「作者ページへっと……う~ん、やっぱ変だよな」
作者ページには作品が一つだけ。
「活動報告は……っと」
初投稿で頑張ります、とある。
「初投稿で三日でランキング入り? ありえねーだろ! しかも何だよ。もう評価が10,000ポイント超えてるぞ!」
そもそもガチで勝負している新人作家の作品は、出だしが0ポイントなだけあって、直ぐには読まれはしないというのが前提だ。
無名作者の未評価、文字数が少ない作品を、誰が読むというのだ。
しかも即評価。
ありえない。
「作品タイトルは……特に目新しいわけじゃないし。あらすじも普通だよな」
可能性としては某掲示板に晒されたか、どこかのサイトで宣伝、あるいは友人に頼んで回ったか。
自演だけは無いと信じたい。
「コイツらは何を評価してるんだ?」
その作品の文章は特に巧いというわけではなく、かといって下手でもない。
しかし自分と同じく素人レベルだと言える。
期待投票にしては「物語が進んでいなさすぎ」だし「爆発的な人気が出るほど面白い」とも思えない。
「俺の感性がおかしいのか? イミわかんね~」
嫉妬からくる被害妄想かもしれない。
だけど『不自然』だと思ってしまう。
ありえるのは、
・どこかのサイトで宣伝、紹介をされた。
・前にどこかのサイトで小説を書いていて、その時のコアなファンが駆けつけた。
・あとは二次創作などで過去に実績がある。
・実は他のオリジナルを書いていたが、消してある。
纏めると、この四つのパターンだ。それなら許せる。
いやだが、つまらない作品への評価は辞めてほしい。
どこかの工作業者や某文庫の影、それ系の学校のランキング操作、巨大組織の陰謀すら感じるのは、厨二病故か。
「いっそ晒すか? それも何か嫌だな」
某掲示板に晒すということは、爆死する可能性もあるということだ。
そんな度胸はない。
「は~、なんかやる気失くすよな~。正当な評価されないんじゃ、書くのやめよっかな」
こういう『不自然な上がり方』を見ると、昔からコツコツ連載しているお気に入り作品がエタらないか、不安になる。
彼らの中には日の目を見るのを待っている人もいると思うんだけど。
100,000文字を超えても評価が低い作者もいるわけで。
「感想とかで原因がわかるとスッキリするんだけどな」
どこどこで紹介されていたのを見ました。
そういう優しい感想があると、第三者視点でも「ああ、なるほど」と思える。
結局は、自分の方が面白いと思うのに、というやっかみから心が荒んでいくわけだ。
人間の小ささを指摘されれば、それまで。
風の如く消え去ろう。
「もうちょっとだけ、頑張ってみるかな」
いつか人気作品になれると信じて、あわよくば書籍化の話が出ることを祈って。
今日も俺は書き続ける。
実際のところはどうなんでしょうね。
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