異世界へ
短いですがリハビリがてらに書いてみました。
「どこだここー!?」
原生林の森の中で1人の青年が喚いていた。
彼の名は長門和也。格式も伝統も無い生家出身ながらも魔術師としての才能に恵まれた奇才であり、革新的な魔術を幾つも編み出し伝統と格式を重んじる魔術師連盟に新たな旋風を巻き起こした張本人である。
しかし、科学を嫌う魔術師連盟に生まれながらのミリタリーオタクという事がバレてしまい、また連盟のトップである12の名家から嫌われていた事が災いして刑罰としては最も重い最異世界追放という罰を受け異世界に追放されてしまった不運な人物でもあった。
「って、異世界だよ!!こんちくしょー!!はぁ……これからどうしよう。まぁ魔術は使えるしセーフハウスの工房とパスが繋がっているから召喚術で工房においてある武器やら食料やらも召喚出来るから生きるだけなら何とでもなるか」
異世界に追放されながらも持ち前の気楽で前向きに考えるカズヤであった。
「それよりも……前の世界に戻る事を考えるか。前の世界に未練なんかないけどやられっぱなしってのは気に食わないしな。となればこの世界を手中に収めて軍隊でも作って報復しますか」
末恐ろしい事を何気なく呟きながらカズヤは行動方針を定める。
「となればとりあえずこの世界がどんな世界なのかを調べますか」
そう言ってカズヤはニヤリと笑うと原生林の森を歩き出したのであった。