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自動運転の国

崖から車ごと落ちたはずが、

俺の乗った車は猛スピードで崖の底を突き破り、

俺は見たこともない場所に来ていた。


車から降り、

車体は大丈夫かと見回してみると、

車には傷1つ付いていなかった。

俺も怪我をしていないし、

どうなっているんだ?


それに、ここは何処なんだろうか?


崖から落ちたのは確かなんだが……

色々考えていると、クラクションを鳴らされた。


周囲を見ると、俺の車が邪魔になって後ろの

車が通れなくなっている。


丁度良く、この不思議な国の道路上に、

車が降り立ったらしい。


とりあえず、俺は考えるのを止め、

車を発進させる。


暫く交差点もなく道なりに運転していると、

奇妙なことに気がついた。隣を走る車も、

バックミラー越しに見える車も、

運転席の人間が運転をしていないのだ。


中には完全によそ見をしたり、

本を読んでいるのもいるし、

化粧をしているのもいる。

あ、化粧は普通か……


しかし、これはどうなっているんだ?

と不思議に思いながら運転をしていると、

交差点に出た。


なんと、そこは片側2車線の大きな交差点にも関わらず、

信号機が無いのだ。ならば交通量が少ないのかというと、

そんなこともなく、普通に車が行き交っている。


俺は普通に減速して、

直進できるようになるまで待とうとした。

ところが、右からも左からも車が来ているのにも関わらず、

なんと隣の車は減速もせずに、交差点に突っ込んで行く。

そして、その車の中をすり抜けるかのように直進して行ってしまった。


流石に、俺はそんな芸当は出来ずに、止まるしかない。

後ろから、またクラクションが鳴らされる。


いや、でもこれ突入して行くのって自殺行為でしょうが。

でも、なんか上手く行くようになっているのか?


クラクションを散々鳴らされて、困った俺は、

覚悟を決めて、その車の行き交う交差点に突入した。


どういう仕掛けなのか、他の車は俺の車にぶつかる寸前に、

止まったり、方向を変えたりする。なんとか、俺は、

交差点を渡りきった。


ふー、これは心臓に悪い。


また道なりに運転していると、

パトカーがバックミラーに映った。


何かを追いかけているのかなあと思っていると、


「そこの車、止まりなさい。」

と、マイクで警告して来た。


どう考えても、そこの車とは、俺の車のことらしい。


俺は車を路肩に寄せて、停車した。

停車した車の中で大人しくしていると、

黒いショートカットが印象的な女性警官が現れた。


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