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使徒の鍛冶師  作者: イルカ
第1章 一節 始まりの出会い
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7話 祭の裏で

今回は主人公サイドは出てきません。

ギーー

扉が開いて、エルフ族の女性が入ってきた

[あらもうこんなにいるのかい、私はちょっと遅れたかい?]


[いやそんなことないぜ、俺様も今来たところだ。これで4人だな。]

そう答えたのは獣人族の男だった


それを聞くとエルフ族の女性は他の者たちがいる円卓の席へ座った


それを見た背に羽のはえた女性は立ち上がり

[全員揃ったようですね。それではこれより、五代会議を始めます。司会は私、翼人族ファンが務めさせていただきます。]

と会議を始めようとした。


[ちょっと待ってくれ。一人足りないだろう、おじいさんがいない。]

そう発言したのは竜人族の男


[そうだよ、ドワーフのしじいがいないじゃないか!

魚人族の女性はそれに同調した。




此処に集まってるのは、五代種族の使徒、元使徒達、翼人族の治療師長、いずれも世界を守ってきた猛者達である。




[それにつきましては本日の議題にも関係ありますので私から説明させていただきます。前ドワーフ族の使徒様はお亡くなりになりました。]


それを聞いた者たちは沈んだ表情になった。

だが、一つ不思議な事があった。


[おかしいだろ、まだドワーフ族の次代の使徒はいないはずだろ。それまでは使徒は不死の筈だ!この一年で次代が生まれたとしても死ぬのは早すぎるだろ!]


竜人族の男の発言を聞いた者たちはそのことに気づきハッとした。

何故なら、使徒は基本不死だからだ。

使徒の残りの寿命が百年程に成ると次代の使徒が生まれる。その時次代の使徒に力を受け継ぐため使徒の不死性は無くなる。

だが老化の抑制など他の祝福はそのままの為、病で死ぬのは考えられず、使徒としての戦闘能力はそのままなので魔物との戦いで遅れをとるとも思えなかったのだ。


[その点が今回の議題です。まずドワーフ族の前使徒の死因ですが魔人との戦闘によるものです。]


[[[[なっ、!]]]]


[それこそありえないだろ、あたいはあのじじいの強さをよく知ってる。魔人如きに遅れをとるはずないよ。]


[俺も同感だあの爺さんは相当強い、俺でも勝てるか分からん。]


[私もちょっと信じられないね、ファンあんたもあいつの強さは知っているだろう。]


[ええ、知っております。ですが死亡したのは事実です。]


ファンが言うには、

今回のことはドワーフ族の次代の使徒が生まれた情報が魔将へと知られてしまったのが原因らしい。


そもそも、使徒は生まれてから一年経つまでは力が定着しないので病気にならないと言う点を除いて普通の赤ん坊と変わらない(もちろん不死性は無い)なので生まれて一年経たない使徒の情報の扱いは特に厳重になっている。

よって生まれた事を知ることが出来るのは次代の使徒の家族、族長、その種族の使徒など極一部のみである。

その厳重さは、他種族の使徒にすらも知らされないほどで、一年過ぎてやっと生まれた事が他種族の使徒に伝えられるレベルだ。

しかもある事件から、まだ幼い使徒についての情報はさらに厳重になっている。

なので本来なら魔将側に他種族の使徒すら知らない情報を知られるはずは無いのだ。



[そもそも、なんで魔将側に使徒の情報が漏れたんだ?俺達ですら知らないのに。]


[どうやら、殺した相手に成り代わる能力を持った魔人がいてそいつが使徒の両親の祖父に化けていたようなのです。]


[情報が漏れた理由は分かった。たが使徒にすらばれない変化能力を持った魔人なら戦闘能力は皆無な筈だ。不意打ちしても爺さんは倒せないだろ。]


[あたいもそう思う。あのじじいなら戦闘向きの魔人が数十体きたところで返り討ちできる筈だ。]


[そうだね、大体一体の魔将が指揮できるのは10体、多くても50体だから、あいつなら余裕すらあった筈だね。]


[それが・・・ドワーフ族を襲撃した魔人の数は百体だったそうです。]


[そんな!!]


[それでおじいさんはやられたのか…]


[いえ、違います。確かに百体の魔人を倒すのに少なくない傷を負ったそうですが問題なく倒しきったそうです。]


[流石、爺さんだな。ならなんで爺さんは死んだんだ?]


[問題はその後、魔人達を指揮していた魔将が気の緩んだ隙に次代の使徒に直接攻撃してきたのです。その時、攻撃から次代の使徒を庇って致命傷を受け、それでも負傷した体で攻撃してきた魔将を追撃していったそうです。その後ドワーフ族の者が戦闘の跡と大量の血痕を発見しました。遺体は発見できませんでしたが以上のことから亡くなったと判断されました。]


[あいつらしいね。最後まで戦い続けるなんて…]


[今回の議題はここからです。これ以降、魔将からの攻撃はありませんが恐らく魔将は生きているでしょう。何より問題なのは女神様に予言にすらこの魔将の存在が無かった点です。この魔将は女神様の眼すら欺いていることになります。]


[そうだね。確かに力ある魔将の存在なら最低でも誰かの予言に出てくるはずだ。なのに誰も知らない、これはまずいね。]


[なので今回はその魔将についての対策を考えることと次代の使徒の状況を報告してもらいたのです。]


[じゃあ俺様から報告するぜ。うちの使徒は来年には不死性を手に入れて予言を受けることになる。ただ格闘能力はセンスあるんだが獣化すると理性が少し飛ぶんだよな〜]


[私のところはあと8年かかりますね。錬金術に高い適正があるのですが、武術はからっきしです。エルフと言うだけあって弓はそれなりに使えるのですが]


[あたいのとこは後、4年かかるね。もう水化出来るし魔術も上手い、将来有望だよ。]


[俺のところは後2年だな。竜化も出来るし飛行技術ならほぼ全ての竜人を超えるだろう。]


[しっかり成長しているようで良かったです。ですがまだ魔将と戦うのは難しいでしょう、特に今回のようなのは。]


[その時は私たちが戦うわ、次代に手は出させない。]


[その通りだ、まだまだ俺様も戦える。]


[あたいもやれる]


[俺もだ]


[頼もしいですね、ですが十分気を付けて下さい。みなさんもう不死ではないのですから。]

しばらく、続きを書くのでは無く今までの話に文章の追加作業をしようと思います。

文が少ないと思うので

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